品が良いとは、こういうことさ
改めて最近の巻(31~34)読み直してみると面白いのもそうだが本当に正統派の漫画だと思った。絵、コマ割、セリフ回し、脚本、どれもオーソドックスだけど丁寧で且つ上手く、何の衒いも無しにクスッと笑えるし、時代を反映した風刺にしても怯えたりせず軽い気持ちでうなずけるし、パロディも知ってる読者が知らない他人をバカするような、そういう変にスノッブなつくりにもなっていないし、何処か温かみが常に感じられるし技巧への驚きも幾度か味わう事になる。今でもエッチなシーンが描かれる事があるが、ますます丁寧に真摯に(或いはよりフェティッシュに)描かれてて健康的な趣さえある。 確かに昔のエッジの利いた時期も面白いとは思うが、今の円熟もそれはそれで楽しい。こういう丁寧に真摯に描かれた面白い作品が全盛期や人気絶頂の漫画と比べて少し鳴りを潜めてるような気はしながらも今の漫画を下で支え続けてると言うのは、それを知るのはそれはそれで幸福であります。 (この漫画を取り巻く2017年からの異常で不当な酷評と、私がその不当さに直面してオタク全体を恨み、あの騒動に沈黙で応えたライターや漫画家を呪いその不当な下馬評の主体が曖昧な故に巨大な鵺に見えてそれが決して払えないものと喚き散らした事に関してはここでは触れません)
好きだったパロ