べらん名医 ~スポーツドクター東奔西走記~ (石井さだよし短編集)の感想 #推しを3行で推す
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ このタイプの暗すぎる話がほとんどなくいい感じの人情話が多い職業マンガはいつ読んでもいい。表題作のべらん名医もいいけどウドの達人も面白い ・特に好きなところは? どの話も好きだが特に「元高校球児の爺さん」たちの回。途中までで充分いい話なのに膝の悪い爺さんを復帰させるエピソードも流れるように入ってくるところ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! なんとなく手に取ったが予想以上に面白かった。このタイプの漫画は絶対後世に残すべきだね。
表紙とタイトルで、飲んだくれの医者のように勘違いしていたが全然そんなことはなく、ちょっとガサツだけど患者の気持ちに寄り添う心温まるスポーツドクターの物語だ。作画は『解体屋ゲン』でおなじみ石井さだよし先生で、大昔の初期作品を収録した短編集となる。初出は書かれてなかったけど、まんがSeekで調べたらビッグコミックオリジナルで1974、1989、1990年と不定期に載っていた作品とのこと。
べらん名医についての情報をまとめました。
人情ドラマであると同時に、スポーツと医学の関係についてもしっかりと描かれていて、最後の方にはブラインドサッカーらしき選手が登場するなど、現代から見るとかなり時代を先取っていた作品だったのではないか。作画についても1コマ1コマがきっちりと描かれていて、この時代のアナログで描かれた漫画の手仕事って本当に素晴らしいなあと思う。同時収録の「ウドの達人」はやや時代を感じてしまう内容で、好みは別れるところかも。
スポーツドクター漫画で言うと、『ドクターメシア』『ドクターゼロス』『ママはスポーツドクター』など読んできたが、作品数は多くないけど、いずれもハズレなしの面白い作品の多いジャンルだと思った。