最初は原稿中のアシスタントさんとの何気ないおしゃべりから生まれた作品だそうですが、時を経て思い入れが深まって雑誌連載に繋がり、まさに「渾身の力を込めて」描かれた作品です。
エロというよりは暴力としての男性同士の性行為の描写があるのですが、そんなことをするに至ってしまった悲しい過去や忌まわしい記憶の方が物語の核になっています。渡瀬先生もこの作品を描くまでは同性愛について詳しくなかったのでかなり勉強されたそうです。
重〜い雰囲気が好きな人は絶対に好きだと思います。蔵に閉じ込められてる謎の美少女が出てくるなどの設定の部分でもそうですが、登場人物の苦しみや悲しみの感情表現がとても生々しくて引き込まれました。
あと絵!絵がすごく美しいです!特に下巻の夜桜のシーンには感動しました。
時は大正九年。一高入学を目指して上京した純朴な青年・田神正崇(たがみまさたか)は、孤独を漂わせた謎めいた美青年、侯爵家の御曹司・斎木蒼磨(さいきそうま)に出逢う。舞い散る花弁に誘われるが如く、引き寄せられた二つの魂。その時から正崇の運命が狂おしく迸りはじめ…!?愛憎入り乱れる、美しくも悲痛な大正浪漫耽美巨編!!
時は大正九年。一高入学を目指して上京した純朴な青年・田神正崇(たがみまさたか)は、孤独を漂わせた謎めいた美青年、侯爵家の御曹司・斎木蒼磨(さいきそうま)に出逢う。舞い散る花弁に誘われるが如く、引き寄せられた二つの魂。その時から正崇の運命が狂おしく迸りはじめ…!?愛憎入り乱れる、美しくも悲痛な大正浪漫耽美巨編!!