自分に嘘をついてはいけない。
ひょんなことから自分の作品(自分では作品とさえ思ってない)が独り歩きして、やりたいこととずれたり周囲から過剰に期待されたりして、ドタバタする話。 嘘は心を殺します、のようなセリフがあり、ほんとにそうだよなと共感しました。仮病や忖度なんて誰しもしたことあると思いますが、人に対して嘘をつくと、その後の自分も引きずるし、嘘をついた相手の顔をまともに見れなくなるし、心は死に、孤独になっていくよなと。 が、本作の本質はそういう罪悪感的なことじゃないんだと最後まで読んで気付きました。むしろ自分に対して嘘をついている状態の方が苦しいということなのかなと。 沁みました。再読すると思います。 ネタバレにならないよう抽象的な物言いになりましたが、ぜひ読んで欲しいマンガです。
主人公の心情描写が繊細で、マイナス面も含め良かったですが
個人的におお…と思ったのは男の子のお母さんの変化がささやかで、最後までツンをまとっているところ。
漫画ってキャラの変化の振り幅=感動の大きさみたいに読ませてくれることが多いとおもうんですが
この漫画は「人の性格はそんな大きく変わらない、変わるとしたらものの見方」という現実的な落とし所をあえて用意してのあのラストな気がする。
全員人間臭くてすごく良かった。