流れるような夜の風景が印象的な漫画です。芸術を志している学生の苦悩を描いた話でどれも一話完結なのですが、登場人物には繋がりがあったりしてみんな同じ大学の学生だということが分かります。作者の身の回りのことがモチーフになっていると思うのでどうしても私小説みたいな感じで受け取ってしまうのですが、だからこそ往年のガロの名作達に近いものを感じました。でもそういうガロの作品では不安や焦燥感を持った若者が何かしらのアクション(女の人とドロドロの恋愛したりとか…大人しそうに見えて血気盛んな感じ?)を起こしてたと思うのですが、「アイコン」の場合はそういうエネルギーが自分の内側に向かっていくのでよりセリフや線が少なく洗練された印象を持ちました。ちなみにタイトルの「アイコン」とはLINEのアイコンのことです。そんなことも含めて今っぽいガロだと思いました。

青林工藝社の漫画だから紙で買うしかないのでおかしなことを言ってしまうことになるのですが絶対紙で買え!それくらい装丁もカッコよかった。特にカバー下。

読みたい
1巻を試し読み
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
現代の正統派ガロにコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。