難民の殺し屋女性が、一般女性との愛を貫けるかを試される物語。さまざまな思惑が錯綜するスリリングな物語ですが、その思惑の中には、殺し屋の恋人の「父親」のものがあります。
そしてこの父親の「善良さ」が、物語を複雑にしてゆきます。
父親は神父さん。彼はどんな内容の告解も……たとえ殺人の告白でも、誰にも漏らさない。そんな善良さを見込まれ、彼は告解の常連から殺害予告をリークされたり、教会上層部に利用されてしまう。
一方父親としては寡黙だが心配性。ついデートを尾行しちゃったり。それでも真摯に思いを告げるため、娘にも信頼されている様子。
彼はついに恋人と対面する事になる。二人は娘の人柄の良さで意気投合する。しかしこの邂逅は、一寸先の読めない大きな争いをもたらす。その火種がちっぽけで実直な「父(父親・神父)」の善意である、という皮肉と複雑さ。それは間違いなく「面白い」!
命を捨てることの罪深さ、動物を飼うことの責任が全3話に詰まっている、とても感動的な話です。あんな酷い人間いるのかなって思いますが、いるんでしょうね…。
犬だった記憶がそのまま残って猫として生まれ変わってるので、リアルとファンタジーが混ざっているようなおもしろい設定ですが、動物を飼った経験がある人にはかなり刺さる内容かと。主人公の猫を拾ってくれた女子校生がすごくマジメで良い子なのがよかった。