千田大輔氏は私が注目している漫画家の一人で、新作の度にガラッと作風を変えつつ前作の長所を部分的に踏襲したりと、決して誰にでもおススメの作風では無いが、そこまでの長編ではない事も手伝い、もしおススメするならネタバレも無い「ネクストワン」(次の新作)をお勧めしたくなる稀有な作家である。
そんな千田大輔氏が少年漫画の枠を飛び越え、とうとう青年漫画に来ると聞いた時は大変に期待していた。
今までも挑戦的な作品を出していたが、少年漫画という枠である限り、その身に鎖を付けられているようなもどかしさはどうしても感じたし、しかも今度は「閉鎖空間ハーレム」、「底辺男の逆襲劇」などと言う煽り文が躍るとなると期待はさらに膨れ上がった。
あらすじとしては高校の同窓会で母校に先に来ていた8人だが、何故か外部と断絶した空間となり、現在無職の主人公ハルカはみんな立派に就職している姿にイラつきながらも、唯一の男手として頼られているが、高校時代にイジメから助けた大学院生のみもりは、白馬の王子様としてずっと好きだったハルカとこの状況を利用して関係を持ち、さらにハルカの為にとことん尽くそうと白馬の王子様をハーレムの王様にしようと奮闘していく。
今までもかわいい美少女を描き、特殊な状況で変化する精神状態に優れた筆致を感じた物だし、前作「ヒロインは絶望しました」の底辺男とは異なり、高校時代は正義感も有りクラスの中心人物だった好漢だが社会人としては世間に馴染めず、バイトを転々とした末に現在無職と言う、一流大学を出ながらニートという話を聞く事も多い現代じゃ中々に共感を覚える人も居そうなキャラ造形で、閉鎖が解放されるにせよ報われて欲しいとも思うし、みもりちゃんは腹黒だけど健気すぎて可愛いし、他のヒロインも流石千田大輔氏というかわいさあふれるデザインだし、閉鎖状況で変化していく人間関係は見応えもある。
しかし…しかしだ…
乳 首 を 出 せ ! !
本当ここにめちゃくちゃ怒りを覚える、やっと来た青年誌、しかもハーレム物、掲載はヤンマガWeb、コレで乳首を出さないというのは既に「ハーレムエンドはしません」というネタバレ「この作品はエロメインじゃないので」とでも言いたげなお高く留まった目線を感じざるを得ない。
そうじゃないだろ!やっと少年漫画よりも自由に、あなたの実力を全開にできる場所に来たんじゃないか!サスペンスもエロも!全部に全力投球したあなたが見たいんだよ!!
そりゃヒロインの一人が人妻という時点でハーレムになってもヤバそうな雰囲気ぷんぷんしてるけど…いわゆるハーレム物がカラッとした爽やかで光属性でライトな物が主流の中、インモラルでダークでヘヴィなハーレム物ってのはそれだけで見応えも有るんだし、そっちの方向でも楽しみたいのも一つの本音なのだ。
同じwebに酒飲んで人妻とやりまくってる漫画や、殺人鬼の人格乗った美少女エログロバトルやら、皆載ってる作品はエロだって商業誌のゾーンに全力のストレートを投げた上で強力な変化球も用いて勝負している訳で、マガポケ時代に比べて球速は確かに上がっているが、周りのスピードに比べたら遅いし、コントロールが効きすぎてる印象は否めない。
あなたが全力のストレートを投げている証として、ヤンマガwebという場所で描くのはマガポケ時代の千田大輔とは違う、この上ない証明となり得るのは、乳首を出すという事だと私は声を大にして言いたい!
まだ始まったばかりでハーレムやハルカ、みもりちゃんの行く末は大変気になるが、だがそれでもようやく青年漫画に来たというのに乳首を出さない事に対しては怒りを覚える、どうか2巻以降は全てに全力投球した姿を見たい。具体的には単行本乳首修正である。
なおこの感想はオタ系キュレーションサイト、DLチャンネルにも同様の物を投稿する予定の物を改変しております、盗作ではございません。
基本的には水島新司のマンガは好きだが「ドカベン」「大甲子園」に絡むマンガは読んでいなかった。水島新司のマンガは好きなので「いただきヤスベエ」「銭っ子」「父ちゃんの王将」「たちまち晴太」あたりは読んだし、「朝子の野球日記」「平成野球草子」、理解はあまりできていなかったが「ドカベン プロ野球編」「ドカベン スーパースターズ編」「ドカベン ドリームトーナメント編」はリアルタイムで読んでいた。「あぶさん」に至っては1990年代前半からずっと読んでいて、あぶさんがシーズンオフに行く温泉の回で季節を感じるくらい生活に密着していた。
ただ「ドカベン」「大甲子園」に絡むのだけは読んでいなかった理由ははっきりしていて小学校の同級生で水島新司のマンガがすごい好きな奴がいて、「ドカベン」「大甲子園」の話とファミコンで発売していた「水島新司の大甲子園」の試合結果を毎日のように聞かされなかなかきつかったのでドカベンに対してあんまり良い印象をもてなかったのが原因だと思う
で今回「ドカベン」を読み始めていますが柔道編はともかく確かに31巻まで読むと名作と言われるだけのことはある面白さだった