しっとりとした恐怖
殺したはずの夫が戻ってきた。 クローン?タイムリープ?などとSF的な想像を膨らませていましたが、違いました。 夏奈は夫・亮を殺害し、物置にある冷凍庫に死体を隠す。 自由を手に入れた夏奈だったが、何事もなかったかのように亮が帰ってくる。 以前とは見違えるように、仕事熱心で家事も手伝い、暴力をふるうこともない亮。 一体、この男は誰なのか…? 夏奈と共に読者も疑心暗鬼になっていきます。 全てが明かされこのまま幸せに向かっていくのかと思いきや、最後の最後までしっかり恐怖を味わわせてくれます。 実は夏奈がずっと怖いんだよな…。 中盤で登場する蒲田という男の存在がぼんやりだったのがちょっと残念だったかなあ。 それ以外はちゃんと怖くて面白かったです。