肩ひじ張ってなくて読みやすいです。
異能というにはほんとにしょうもない能力。 もっといい能力を持っていればよかったと思っちゃうけど現実的には無理して使わなくても生活できて仕事ができればって登場人物たちに共感してしまいます。 たまにはトラブルがあったりしてチームで能力を使うってなるけど、普段は普通の人たちなのでフラットで見れていいです。 自分にも異能があるとしたら、ねなくても元気とかお肌つるつるとかがいいなぁなんて想像しちゃいますね。
見るだけで服のサイズが分かる異能、果物の旬が分かる異能、蚊を一撃で倒せる異能など、この世界では誰もが取るに足らない「異能」を持っている。主人公OL・星野は、書類を崩さずに詰める異能と、あともう一つ、人には言えない異能を持っていた。それは他人の異能が分かる異能。そしてしょっちゅう風邪を引いている同僚の藤原に、超レアな不老不死の異能があると分かり!?ちょっぴり変わったオフィスを舞台に繰り広げられるSF(すこし不思議な)異能力オフィスコメディ!★単行本カバー下画像収録★
書類を倒さず積めたり、10分後の天気がわかったり…こんな能力仕事に活かせるの??と思いますが、実際、とくに活かさないんです。もちろん選べば異能を存分に発揮できる仕事もあるかもしれないけど、異能に頼って仕事をするとそれがプレッシャーになって疲れる。主人公が働いている会社はそういう人達が集まっています。異能が役に立たなくても楽しければいいよねという、すごく居心地が良さそうです。そんな雰囲気の中で井上さんのような意識高めリーマンが出てくると変に目立って面白いんですよね。
しかし、それだけで何も起こらないわけではないので、時と場合によってはみんなの異能を上手く連動させて小さいアベンジャーズのように敵を撃退することもあります(あくまで仕事上の)。
「他人の異能がわかる異能」を持つ主人公と「不老不死の異能」をもつ藤原さんのふんわりとしたロマンスも匂わせつつ、、2巻以降も面白い異能に出会えるのが楽しみです。