四辻中学校の1年C組には「しにもの係」という係が存在する。活動時間は放課後の4時44分から7時まで、"危険だから"2人1組の行動が原則、そしてよほどのことがない限り「しにもの」の数を"減らしてはいけない"。これは入学早々に「しにもの係」に任命された柴生賢征と同じ係の不二見空子、そして四辻中学校に巣食う数多の「しにもの」たちの物語。

タイトルやあらすじからも察せる通りホラー要素満載の作品。昔あったアニメ『学校の怪談』にも近いような雰囲気なんだけど、この作品は「しにもの」に生徒が襲われて終わるような物語でもなければ、逆に「しにもの」を退治していく物語でもない。あくまで柴生たちは「しにもの係」で、学校にいる「しにもの」たちを世話したり管理したりする役割。テーマとしてはオカルト寄りだけど、いろんな切り口の解釈を盛り込むことにより単純な怖さだけじゃない、様々な角度の面白さがある作品。

…ただし、「しにもの」を世話する係があるということは、世話をしなければ問題のある「しにもの」もいるということ。それが何を意味するのかは、読んでみてのお楽しみ…。

1巻まで読了。

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アラクノマニア

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人に擬態し人を喰らう蜘蛛「アラクニド」。その出現に人類は生存を脅かされていた。身寄りのない蜘蛛好きの少年・ツムギがある日出会ったのは、彼に興味を持つアラクニド・センショウ。交わるはずのなかった捕食者と被捕食者がめぐり合う――!人を喰わない異端の捕食者と蜘蛛に心惹かれる少年の共生関係を描くディストピア・ブロマンス。『RACK‐13係の残酷器械‐』『しにものがかり』の荊木吠人による期待の新作!!

RACK―13係の残酷器械―

RACK―13係の残酷器械―

真藤笑は警視総監を父に持つ高校生。推理能力の高さを買われて事件に協力し「高校生名探偵」として話題になっていた。しかし、実際に事件を解決しているのは目に見えない何かの影――。それは拷問による聴取を専門に行う《13係》の存在だった。13係の執行者、アガリが呼び出す《拷問具の魂》が罪人を追い詰める……。

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