大切な人とは話し合うべき話を
連載当時、高校生だったので「やっぱりジョージ朝倉おもしろいなーヒゲ店かっこいいなー」くらいしか思っていませんでした。大人の恋愛ってピンときてなかった。 しかし20年弱経って(気付けば志乃ちゃんも店長も年下に…)30代の今読み返すと心にグサリグサリと刺さりまくります。 話し合うべき話をしないで喋り続けても隙間から毒が漏れ出す…本当にそう。ジョージ朝倉先生のマンガには人生の真理みたいなものが詰まってます。 登場人物も魅力的なキャラクターばかりで、theジョージ朝倉って感じのぶっ飛んだ人も多数。 書いてたらまた読みたくなってきたので今夜読みます。 風が吹いたり、ランバダが流れたり、そんな恋愛してみたかったな。笑
相手から好きって言われてなんとなく付き合って、なんとなく押し切られて二股になって。そんな、若い頃にありがちな、どっかダラダラしたようなはっきりしない人間関係が、あるあるな世界で、リアルです。
主人公の女の子は、心機一転バイトもやめて引っ越しますが、新しい引っ越し先の隣の人でありバイト先の店長である髭面の男に一目惚れ。ようやく自分から「好き」と思える相手に出会えます。それなのに、相手にはちょっと気難しい、変わった性格の彼女がいて。だけどどんどん好きになって、初めて「好きです」て伝えてしまう。はっきり振られてたのに、それでも諦められなくて、ほとばしる気持ちのままに、好きって言ってしまう。やっと自分から人を好きになれてよかったと思う反面、なかなか険しい道のりです。
心理描写が丁寧なので共感しやすく、次どうなるのかと展開が楽しみになる作品です。
あと、いろんなことが八方塞がりで、仕事やめて、引っ越して、昔の男の幻影にまどわされながらも、隣人に惚れ、自分を変えていく…という設定が、「凪のお暇」と似てるなあと思いました。