フットボールアルケミスト 12Log 木崎伸也
サッカー界の闇を暴きすぎたのか…? #完結応援
スター選手がクラブを渡り歩くたびに巨額の資金が動くプロサッカー界。そのカネの流れを操るのが「代理人」です。
実際に2019年の夏の欧州市場では1シーズンで7000億円近い金額の取引があったそう。
参考:
またしても史上最高額を更新した。 世界最大手の統計会社『Deloitte』の集計によると、イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランスのいわゆる欧州5大リーグの所属クラブが今夏市場に投下...
クラブからクラブへ選手を移籍させて金を生む…代理人はまさしく「錬金術師」といえます。
一方でファンからすれば代理人は選手の未来を導く天使にも、あるいはどん底に突き落とす悪魔にも見える存在です。
本作の主役の一人、先崎も凄腕の代理人ではあるものの「金の亡者」なんてあだ名を付けられています。代表監督への口利き、クラブオーナーへの圧力など、選手の価値を釣り上げるためなら手段を選ばないダーティな側面はなかなか衝撃的。
一方で純粋に選手を想っての行動やサッカーに対する真摯な姿勢も共存していて、代理人という謎に満ちた仕事を紹介するのにふさわしい魅力を持ったキャラクターです。
主人公リサの兄をめぐる陰謀じみたドラマも読み応えがあり、「フットボールとカネ」という刺激的なテーマに踏み込む気迫を感じました。
サッカー界の闇のドラマをどう描いてくれるのか楽しみな連載です!