乙女のいたり

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天沢聖司
天沢聖司
1年以上前
初めて咲坂先生の作品を読んだのはアオハライドだったんですが、心の機微を捉える能力の高さ、登場人物のキャラクター(性格)のリアルさ、そして絵の美しさにぶったまげました。作品に少女漫画の良さが全部詰まっているんですよね。 今月の別マ6月号に、ふりふら完結以来1年ぶりの新作読切が登場するということでワクワクしながら手にとり、読み終わったあとは「やっぱ咲坂伊緒天才だわ」とうっとりしてしまいました。 もう、ホントにキャラの造形が精巧…! 日常生活を送る中で、凹んだり落ち込んだりするときって、それって他人にはどうってことない些細なことの場合も多いですよね。 主人公・小羽は「人に厚意を断られるとムダに傷付く」タイプ。そして人をがっかりさせたくないから、いつも無意識に「人にどう思われるか」を判断基準にして生きている。 https://i.imgur.com/acuztgZ.jpg (△別冊マーガレット 2020年6月号) けど心の持ち方は人それぞれで、みんながみんなそうじゃない。 対する桐生は簡単に傷ついたりしないタイプで、周りがどう思うかじゃなくて「自分がどう思うか」を大事にして生きている。 んは〜〜〜!!もうめっちゃいい…!めっちゃリアル。 桐生の発言に対し小羽が「勝手に」怒るシーンもすごくよくて、うわこういうことあるよなぁとしみじみしてしまいました。 最後に小羽が自分「人をがっかりさせたくないのではなく、人にがっかりされたくない」のだと気づくところで、「はい、咲坂伊緒やっぱ天才」と思いました。 そしてオチが!!!も〜〜完璧すぎる…!! ここまで桐生を見習うべき存在として小羽の弱さと成長を描いてきたのに、最後は桐生に >「人にどう思われるか気になるっていう気持ち 今なら俺も分かる」 >「    (殺し文句)    」 って言わせるのほんとマジで完璧でほんと天才…! 本当に良いもの読ませていただきました。 いつになるかわかりませんが、次の連載も楽しみにしています。 【別冊マーガレット 2020年6月号】(11ページ読めます!) https://margaretbookstore.com/item/SHSA_MG01M08349BM2005_57.html 【あらすじ】 主人公・小羽は、クラスで浮いている桐生から傘に入っていくかと声をかけられ断るが、あとになって「断ったことで、桐生がいやな気持ちになったではないか」と気に病んでしまう。 勇気を出してお礼を言ってみると、桐生は「人に断られて傷つく」という感覚がないタイプの人間だった。 会話を重ねていく中で、自分とは全く違う心の持ち方を知り、だんだん桐生のことを「いいな」と思う気持ちが膨らんでいく。

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天沢聖司
天沢聖司
1年以上前
初めて咲坂先生の作品を読んだのはアオハライドだったんですが、心の機微を捉える能力の高さ、登場人物のキャラクター(性格)のリアルさ、そして絵の美しさにぶったまげました。作品に少女漫画の良さが全部詰まっているんですよね。 今月の別マ6月号に、ふりふら完結以来1年ぶりの新作読切が登場するということでワクワクしながら手にとり、読み終わったあとは「やっぱ咲坂伊緒天才だわ」とうっとりしてしまいました。 もう、ホントにキャラの造形が精巧…! 日常生活を送る中で、凹んだり落ち込んだりするときって、それって他人にはどうってことない些細なことの場合も多いですよね。 主人公・小羽は「人に厚意を断られるとムダに傷付く」タイプ。そして人をがっかりさせたくないから、いつも無意識に「人にどう思われるか」を判断基準にして生きている。 https://i.imgur.com/acuztgZ.jpg (△別冊マーガレット 2020年6月号) けど心の持ち方は人それぞれで、みんながみんなそうじゃない。 対する桐生は簡単に傷ついたりしないタイプで、周りがどう思うかじゃなくて「自分がどう思うか」を大事にして生きている。 んは〜〜〜!!もうめっちゃいい…!めっちゃリアル。 桐生の発言に対し小羽が「勝手に」怒るシーンもすごくよくて、うわこういうことあるよなぁとしみじみしてしまいました。 最後に小羽が自分「人をがっかりさせたくないのではなく、人にがっかりされたくない」のだと気づくところで、「はい、咲坂伊緒やっぱ天才」と思いました。 そしてオチが!!!も〜〜完璧すぎる…!! ここまで桐生を見習うべき存在として小羽の弱さと成長を描いてきたのに、最後は桐生に >「人にどう思われるか気になるっていう気持ち 今なら俺も分かる」 >「    (殺し文句)    」 って言わせるのほんとマジで完璧でほんと天才…! 本当に良いもの読ませていただきました。 いつになるかわかりませんが、次の連載も楽しみにしています。 【別冊マーガレット 2020年6月号】(11ページ読めます!) https://margaretbookstore.com/item/SHSA_MG01M08349BM2005_57.html 【あらすじ】 主人公・小羽は、クラスで浮いている桐生から傘に入っていくかと声をかけられ断るが、あとになって「断ったことで、桐生がいやな気持ちになったではないか」と気に病んでしまう。 勇気を出してお礼を言ってみると、桐生は「人に断られて傷つく」という感覚がないタイプの人間だった。 会話を重ねていく中で、自分とは全く違う心の持ち方を知り、だんだん桐生のことを「いいな」と思う気持ちが膨らんでいく。
薔薇なまいにち
このタイトルとこの表紙で #1巻応援
薔薇なまいにち
兎来栄寿
兎来栄寿
『まんまるポタジェ』や『魔女のてしごと』、『 天使にお願い』や『ビーズの指輪』のあいざわ遥さんの最新作です。 その情報と、このタイトルと少女マンガ的なかわいくファンシーな表紙や扉絵のメインヴィジュアルから一見して看破できる人はあまりいないでしょう。この物語の主人公こまちが、ギャンブル中毒の貧乏少女であるとは。 水原一平さんの事件もあり、今注目を浴びるギャンブラー。最近発売された『ヤングマガジン増刊カケヒキ』では、超人気ギャンブルマンガのシリーズ最新エピソードとなる「エスポワール前カイジ」が掲載されました。人間は根本的に、ランダムから快楽を得る瞬間が好きなんですよね。 特に2割以下の人は非常にギャンブラーに向いたリスクテイカーの遺伝子を持っていると一説には言われています。狩猟採集時代は定住していては枯渇する資源を得るべく、リスクを冒してでも新天地で獲物や食べ物を発見できた者が英雄であったためだとか。多くの人にはギャンブル中毒者のことが理解できなくても、それは生存戦略的に必要な資質であったというわけです。もしかしたら、こまちもそういう遺伝子を持っているのかもしれません。 そうして開始2ページで競馬でスり無一文で食うや食わずの生活をして家賃の支払いも滞りながらも優しい大家さんなどに助けられて何とか生きながらえていたこまちは、バラの育種農場でバイトをすることになります。 その農園にいた育種家の青年・園生は、あけっぴろげな性格のこまちとは対照的に対人スキルに乏しく、しかしバラへの情熱は揺るぎないもの。そんな不思議な凸凹コンビが、まだ見ぬ新種のバラを生み出そうと奮戦していく物語です。 まず、バラの育種というテーマが珍しくて面白いです。そもそもどうやって育てているのか、バラごとにある特徴や高く評価されるためにはどうすればいいのか、ミステリーローズとは何なのかなどなど、読んでいて楽しくなる知識が満載です。 また、主軸となるふたりのキャラクターがとても立っていて、どちらも難があるもののこのふたりの掛け合いだけでも永遠に楽しく物語を引っ張っていけそうだなと感じました。 時折ギャンブルも交えながら展開していく異色の作品となっており、バラの育種に興味がある方、ギャンブラーのヒロインに興味がある方、少し変わった少女マンガを読みたい方などにお薦めです。
れいしょくガール!
冷食グルメ×少女マンガ編集! #1巻応援
れいしょくガール!
兎来栄寿
兎来栄寿
皆さんは普段、冷凍食品は食べますでしょうか。私は10年前くらいに食べたとある逸品で完全に冷凍食品を見る目が変わってしまい、それ以来冷凍庫には常に常備してあります。忙しい時には調理の簡便さがありがたく、それでいて最近のものは味も良いものが多いです。冷凍茶豆やブロッコリー、ブルーベリーも愛食していたのですが最近はそれらも高くなってしまって物価高を感じます。 タイトルと表紙から想像される通り、冷凍食品に特化したグルメマンガです。ただ、それに加えて入社1年でまっく興味のない少女マンガ編集部に異動になってしまった青年・聖と彼の教育係である宇津木のふたりを中心とした、編集者マンガとしての側面も持ち合わせています。少女マンガのことを微塵も知らないところから、巨大な同人イベントで出会った作家さんの同人誌に心惹かれて担当し、一緒に作品作りをしていくまでに成長する姿は、胸が熱くなります。 登場する冷凍食品は、実在するものばかり。名だたるメーカーの協力のもとに描かれており、そのまま食べてももちろん美味しいのですが料理のできる聖によってアレンジを加えられるレシピも見所です。エビシューマイから作るエビチリや、チャーハンクッパなどはとても美味しそうで実際に作ってみたくなります。 また、グルメマンガといえば食べる際のリアクションがクライマックスですか本作では毎回少女マンガにありがちなシチュエーションで美味しさや味わいを例えられるのが特徴的で面白いです。 キャラクターとしては、マンガ好きでエビ好きの黒髪ロングストレートつり目美人の宇津木さんを私が推さないわけもなく。 ″ 冷凍食品は「手抜き」じゃなくて「手間抜き」なの!″ などのセリフに表れる、冷食愛の強さも良いです。彼女と聖の間に芽生える、まさに少女マンガ的な関係性にもにっこりしてしまいます。 味の素の海老大餃子、見つけたら買い込みたいです。
終末の箱庭
新たなる恐怖の幕開け! 連作ディストピアホラー #1巻応援
終末の箱庭
兎来栄寿
兎来栄寿
バズりにバズった「笑顔の世界」を始めとするホラー短編で『ちゃお』読者にたくさんのトラウマをもたらしたホラーの名手・岬かいりさんの新作です。 今回も、1話ごとに恐ろしい世界をたっぷりと見せてくれます。あたかも『世にも奇妙な物語』の怖い回のような、さまざまな設定がなされた世界における恐怖の数々。本作の特徴としては、単話ごとに楽しめるように描かれているのですが、それぞれのお話ごとの繋がりが明確に描かれておりやがて収斂していくことを仄めかす構成が挙げられます。 短編としても楽しめながら、大きな設定がもたらす謎やサスペンス性により1粒で2度美味しい作品です。 『笑顔の世界』のクチコミにも書きましたが、岬かいりさんの描く歪んだ世界はただ露悪的なだけではなく現実世界と地続きなのが印象的です。 さまざまなディストピア感が描かれますが、それらは決してファンタジーではなくややもすれば現実で人間の愚かさや弱さが引き起こしてしまいそうなものでもあります。逆に言えば、人間が愚かであるからこそこうした物語による警鐘が必要であり、それを浴びて生きてきた血脈がこうした物語に対して悍ましくも目が離せないという感情を抱かせるのかもしれません。 岬かいりさんは、個々のシーンにおいても「通常であれば読者はこういう感情を持つから、こういう反応を期待するだろう」という部分をそのまま描かず、たくさん裏切ってくれるのもまたホラーに合っています。 終わったときには近年のホラー系作品の中でも一際名作として聳え立っていそうです。
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