小説家志望の主人公が変わり者の元同級生と衝撃の再会を果たす
おもしろすぎる1話だった。清掃業の傍ら「自分には他と違うなにかがある」と信じ小説家を志すも、賞にはかすりもせずすり減る毎日を送る主人公の黒川。ある日、仕事のために赴いた個人宅は憧れの作家の家だった。しかしその作家の正体は、高校時代変わり者で凄惨ないじめの標的にされていたクラスメイトの天野だった、という衝撃の展開。 高校卒業から10年。あまりにも違うふたりの状況、そして黒川が天野宅に呼ばれた理由がまたとんでもない。びっくりしすぎて笑ってしまった。屈辱とはこのことだなと。これからこのふたり、どうなるんだろう!?
とても面白かった。女子のほうが男子よりも身長が高かったら、小学生たちはどんな関係性を築くんだろう。そんな疑問を素直に反映したような世界が広がった作品。
この作品の重要なところは「男女が逆転した世界ではない」ということ。女子がちょっと粗暴で男性的、男子が大人しくて女性的という構造はたしかにあるものの、安易に反転しているわけではなく、あくまでそれぞれの「異性」らしさがある。この結末に持っていけるのはさすがのカラシユニコ先生だと思った。