WORST外伝 グリコ 髙橋ヒロシ 鈴木リュータ 高橋ヒロシ
初めて読んだ感想
あしたのジョー ちばてつや 高森朝雄
ジョーってこんなに不良だったんだ…って思いました。有名作品なのでキャラクターの名前と名セリフくらいは知ってましたが、実際に読むまでジョーってもっといい子だと思ってました。力石徹との出会いも少年院なんですね。自分みたいに勘違いしてる人は世の中にたくさんいそうです。恥ずかしながら力石の死がクライマックスだと思ってたので、終生のライバルがこんなに早く死んでしまうのかと驚きました。でもそこから力石に致命傷を与えて殺してしまったトラウマをジョーが乗り越えていくという、さらに踏み込んだ物語になっていくのがすごく面白かったです。トラウマがフラッシュバックしてリングでジョーが吐いてしまうシーンが印象的でした。ジョー以外は黒塗りのシンプルな見開きなんですけど、ジョーのショックの大きさが見えて辛い、けどそれを乗り越えていかなきゃいけないんだって思いました。もう一つ好きなのはやっぱり紀ちゃんとデートするシーンです。あれも存分にページを取って一日デートした最後に「わたしついていけそうにない…」と紀ちゃんが言うなんてガーンときますね。これもちばてつや先生がよくおっしゃってる漫画の「間」の効果なのでしょうか。前半は自分が感情移入しやすかったのでチビ連のサチが好きでしたが、脇役って言っちゃうのが失礼なくらい全員が登場人物として必要なキャラになっているので、読み終わると全員好きになりますね。こんなにどのキャラも人生を持ってる漫画は初めて読みました。
「所持金は500円、塾まであと1時間、メッチャお腹が空いてる。さあどこで何を食べようか」というだけのお話なんだけどすごい良かった。
「小中の同級生がバイトしてるせいで店に入るのやめる」のは、高校生あるあるだな〜と懐かしくなった。ただ主人公の場合はそれだけで済まず、黒歴史が掘り起こされて大ダメージ受けてて笑う。
「(ガチャガチャを前に)推しが出なければ空腹に虚しさが加わってしまう」や、「腹と心一方しか満たせぬ人生など何の意味があろうか」は個人的に名言。
最後の130円で食える「丸亀飯(ご飯・天かす・ネギ・だし)」はいつか真似したい…!
(追記)
黒髪・シュシュ・メガネ…主人公のビジュアルが最高にリアルで、話の内容も内容のため、読み手によっては主人公のように「死にたみに殺される」エゲツない作品かもしれない。