美しい花…散らすことができるかな?
主人公・日向 光 知力、行動力、実現力には目を見はるものがありますが何よりもの武器は美しい面構え。その美しさで何もを魅了し、掌握し、思うままに世の中を動かした男の最期をぜひ見てほしい。 すべてはその一瞬のために重なっているとさえ思わされる物語です。 おすすめです。
今世紀初頭、南米マヤで日本人の学者によって不思議な予言板が発見された。複雑な神聖文字とマヤ式数字で飾られたその巨大な石碑……そこには歴代の世界征服者たちに続いて『ジャパッシュ』の名が記されていた。マヤは後世の征服者を予言していたのだ!世界征服の野望を抱く日向光はジャパッシュを組織し、数々の謀略によって征服への道を驀進してゆく――!!
しっかりと前段があって、開幕の数ページの語りを読む必要がある。
ジャパッシュとはなんなのかを事前に読者に伝えている非常に重要な部分なのです。
日向光(ひゅうが ひかる)は生まれながらにして自身が特別である事を知っており、人を統べる術を学び、実践してゆく。
しかしこれが銀英伝のようなゆっくりとしたペースではなくグングンと物語は進む。何故なら全2巻だから…
衝撃の最後は語るまい。
でも望月三起也にしてはこんな顔の主人公は珍しい。
やっぱりダークヒーローだからかな?
ジャパッシュには当時の日本の空気というか、望月三起也の空気がしっくりくる。
望月三起也を知るのに最初に薦めてもいいタイトルかも知れません。