超おしゃれタイトル
美しいタイトルだな…と思ったのが第一印象でした。初心者向けBLだとも聞いていたんですが、刊行から10年経った今の今まで読めずじまいでした。 1巻読んでみてとても感動しました。キャラクターたちの感情の機微が丁寧に繊細に描かれてて、胸がぎゅーっとなりました。特に2話の航平の心情は読んでて心にくるものがありました。そんなひとりぼっちの航平の世界に、太一が現れた。航平にとってのひだまりが太一なんだよねえ…泣ける。2話ラストのコマとかもう、良すぎる。 とか思ってたら3話の航平が声を荒げるシーンが胸に刺さった…そうなんだよ~…現実…こんなに心動かされたのは久しぶりです。とっても良作でした。
この作品の一番大きなテーマは聴覚障害だ。描かれているのは、症状だけでない。周りの無遠慮な態度、障害を抱えたがゆえのコンプレックスや生き辛さ、そうした環境を丁寧に描いている。
だからこそ太一の純粋な明るさに航平は惹かれるのだろう。この作品を読むと、BLはなにも変わったものなんかでなく、しごくまっとうな恋愛なのだと再確認させてくれる。ぜひ、男性にも読んでほしい作品だ。