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やんちゃな少年シュンは兄弟や近所の友だちと、元々旧国鉄の寮だった廃墟を秘密基地として遊んでいたが、地域が再開発の波にもまれ始めると、古い建物から容赦なく取り壊され、遊び場が無くなってゆく。
住みたい街ランキングで上位に入る吉祥寺の、現在からは想像できない姿をシュン少年の目線から見つめたノスタルジックな自伝的読切です。
人んちの敷地内を勝手に通り道にしたり、落とし穴を掘ったり、廃墟を秘密基地にしたりと、子供の頃の「やりたいこと全部やる」感が懐かしくて震えます。
中身が真っ白のジャンプにみんなでマンガを描こうとしたり、メンバーの頭文字をくっつけてペンネームを決めたりといったやりとりが、漫画家としての原点になったんだろうな。
どこからどこまでが事実かはわかりませんが、シュンの家が引っ越しをすることになり、めちゃ恐いお父さんに中止するよう直談判しに行ったらあっさり取り消しになったのはなんかリアルで、この辺は本当っぽいなと思いました。
住みたい街No.1の吉祥寺…だが、ほんの少し前までそこは”魔境”だった…!(ゲッサン2019年8月号)