漫画を愛する全てのひとに読んでほしい
めちゃくちゃ熱い漫画でした。読めば読むほど引き込まれ、読み終えた今は漫画への感謝の気持ちでいっぱいです。 コミュニケーション能力に難あり、言葉を発するのに時間がかかるのでタイトル通りあーとかうーしか言えない天才エロ漫画家・戸田セーコ。 身ひとつで上京した戸田と同居することとなる担当編集者・タナカカツミ。 この2人の交流を中心に、ライバル漫画家との対決やコミケ参戦、新人漫画家の発掘などたくさんのドラマが描かれています。 天才・戸田が周囲に影響を与えるのはもちろんですが、戸田自身もさまざまな経験を通して成長していきます。 友達のように家族のように戸田を支え、彼女に新しい視点をもたらすタナカの成長物語でもあります。 ひとりの天才漫画家が無双するお話ではなく、漫画を愛する人々の情熱を描いた素晴らしい作品です。 漫画好きなら絶対に心震える作品だと思います。
一読してすぐ引き込まれ、一気に既存の読める分を読破。そうして得られた満足感は正にマンガ読みの幸福そのものでした。
端的に、社会人として普通に生きて行くには難しいレベルでコミュニケーション能力が不足している人間であっても多くの見た人の心を揺り動かす作品を創ることができるというのは美しい様態です。たとえそれがエロマンガであったとしても。
実用性を重視されるエロマンガの中にも素晴らしい作品があることは重々知っていますし、そうした作品を葛藤や困難を乗り越えながら作って行こうとする彼女たちのことは自然と応援したくなります。
ある有名な編集者が「互いのすべてを曝け出し魂で殴り合って作品を創る作家と編集の関係は家族の絆より濃い」と言いました。その意味では、同棲して作品創りに励む彼女たちは超特濃の百合でもあります。
キャラクターの強さがまずあり、その上で王道的な面白さや先の読み難い展開、エロマンガ業界の創作論があいまって面白さを加速させています。今後も非常に続きが楽しみです。
作者の近藤笑真さんはTwitterでも数々のマンガをアップしており、そちらも面白いのでぜひ読んでみて下さい。
https://twitter.com/sotincat/status/1118022855046750208
https://twitter.com/sotincat/status/1119030050932682752
https://twitter.com/sotincat/status/1119393789540356096
Twitterで発表されたプロトタイプ版も良かったら併せてどうぞ。
https://twitter.com/sotincat/status/982179621402624002