名無し1年以上前編集…作品はなにか、といえば十代初めに触れた『マッドメン』が思い浮かぶ。 もちろん個人的な感想だ。 だが、感想なんて、基本的に個人的なものだろう。 文化人類学とか、近代(西洋)文明とパプア・ニューギニアのような未開の土俗信仰との相克…なんていうテーマは、読んでしばらくしてから胸にクルんだけど、基本的には手に汗握るアクションたっぷりの「少年漫画」だと思っている。 諸星大二郎は、アクションを描くのが好きなんだろう。 それを前面に押し出した『西遊妖猿伝』はもちろんだが、実はキャリアの初期から、記憶に残るアクションシーンを描く人だったし(後ろに飛び退る、みたいな、なに気ない「動き」が印象に残るのだ)、短編でもアクション・メインとしか思えないものが結構ある。 『マッドメン』の後半、コドワとアエンの戦いは、ファンタジックでスピード感に溢れていて本当にドキドキするし、未知へと漕ぎ出す圧倒的なシーン(個人的に「ぱらいそさ行くだ」より衝撃が深い)には、人生変えられたと思う。 センス・オブ・ワンダーっていうのは、こういう作品のためにあるんだと思います。9わかるfavoriteわかるreply返信report通報
あらすじ諸星大二郎の代表作であり異色作『マッドメン』。文明とは縁の遠いパプアニューギニアの奥地を舞台に、少数民族ガワン族の少年・コドワと、人類学者の父を持つ日本人少女・波子の運命を描く。作品全体を通して文化人類学・民俗学の要素が散りばめられており、現地専門員や研究者からの評価も極めて高い。著者の想像のみで描かれたフィクションが、読む人を圧倒するリアルさで迫ってくるという傑作。読後、神話世界と現代世界が結ばれる不思議な感覚を味わうことができます。続きを読む
マッドメン
…作品はなにか、といえば十代初めに触れた『マッドメン』が思い浮かぶ。
もちろん個人的な感想だ。
だが、感想なんて、基本的に個人的なものだろう。
文化人類学とか、近代(西洋)文明とパプア・ニューギニアのような未開の土俗信仰との相克…なんていうテーマは、読んでしばらくしてから胸にクルんだけど、基本的には手に汗握るアクションたっぷりの「少年漫画」だと思っている。
諸星大二郎は、アクションを描くのが好きなんだろう。
それを前面に押し出した『西遊妖猿伝』はもちろんだが、実はキャリアの初期から、記憶に残るアクションシーンを描く人だったし(後ろに飛び退る、みたいな、なに気ない「動き」が印象に残るのだ)、短編でもアクション・メインとしか思えないものが結構ある。
『マッドメン』の後半、コドワとアエンの戦いは、ファンタジックでスピード感に溢れていて本当にドキドキするし、未知へと漕ぎ出す圧倒的なシーン(個人的に「ぱらいそさ行くだ」より衝撃が深い)には、人生変えられたと思う。
センス・オブ・ワンダーっていうのは、こういう作品のためにあるんだと思います。