侮りがたい激レアヤンキーBL
初めて見る展開というか、想像つかなかった。そう来るのか…と驚きが隠せない内容でした。 1/15に3巻が出るというのを見てリマインド的にクチコミを。 とある田舎のヤンキーがひょんなことから同棲し始める、というなんかWORSTとかみたいな感じのヤンキー同士が仲いいやんけ、みたいな話だったのだが主人公が実はゲイで・・・というおもしろ展開。 絵は上手いんだけどどうもBLに見えない(ヤンキー描くのが上手いんだと思う)ので進んでいくにつれて「ええっ!?」ってなる。 「頂き!成り上がり飯」や「アシスタントアサシン」で知った奥嶋ひろまさ先生。 最近タイのBLをコミカライズした「2gether」がアプリで連載開始されてて、絵面がタイ人に見えないところも含めて面白い。
電車の中で漫画を読んでいる人がいる。漫画好きなら(おっ、この人何読んでんのかな〜)と、チラリと目をやるだけで、紙面の雰囲気から「何漫画」なのかすぐわかると思う。そしてこの漫画はどう見ても週チャン、ヤンマガあたりに載ってる「ヤンキー漫画」にしか見えない。
でもちゃんとBがLしてるのすごくない…!?!!!すごいぞ!!!
萌えについてはちるちるの素晴らしいレビューの数々に譲るとして、1巻で一番良かったのは、「赤松が1人暮らしをしている理由」が明かされるところ。驚くと同時に、読んでいてそれまで納得いかなかった点が見事に腑に落ちた。
この主人公の過去をドラマチックに見せる技法は、まるで西洋骨董洋菓子店の2巻のよう…好きです(すきあらば告白)
先日の1巻発売記念のサイン会で、SHOOWA先生のネームと奥嶋先生のペン入れ原稿が並べてあった。そこで気がついたのが「BL部分はSHOOWA先生のネームそのままで、ヤンキー部分は奥嶋ひろまさ先生が最適化している」ということ。喧嘩のシーンでのパンチを出す角度や体の向きなどが、奥嶋先生の手でより『本物の動き』に近づけられていた。絵の説得力がめちゃくちゃ高い。
BLのLの部分だけが重視され、ヤンキー部分は記号的に扱われがちなヤンキーBL界隈において、これだけ「本物らしいヤンキー描写」はまさに黒船襲来。
作画はヤンキー漫画に定評のある奥嶋先生。原作はBL漫画家のSHOOWA先生という、公式が最強の最大手状態。「こんな奇跡あっていいのか…?」と、未だに信じがたい。
ジャンルの垣根を越え、夢のコラボならぬ「夢のカップリング」で生まれたこの作品。まだ1巻だけど、とにかく赤松とセブンには幸せになってほしい…!