閉じる
メニュー詳細
戦時下の空に、機密を運ぶ任務を担いながら、無数に散っていった軍鳩(ぐんきゅう)。どこにも帰り着くことができなかった彼らの魂と、少年ダヴィーの心の交流を描く。魂を激しく揺さぶる傑作ダークロマン、大容量の描きおろしを加え、待望の刊行! 古屋兎丸、心酔。「生ける通信兵器として訓練された彼ら。傷つきながら飛ぶ姿に心の奥底が震えた。鳩山さんの紡ぐ言葉、物語、少年たちは鳥肌が立つほど美しく、痛い。」 ヴァイオレット・スプリング・シティへと向かう寝台列車。両親と旅行中の少年ダヴィーが出逢ったのは、奇妙な制服を身に着けた満身創痍の少年たちだった。息も絶え絶えな彼らから預かったのは、一本の“通信管”。この出逢いが、ダヴィーの運命を、少年たちの未来を変えていく。美しく静謐な筆致で紡ぐ、希望と救済の一大スペクタクル。
最初は結構不気味で、傷だらけの少年たちに信書菅を届けていってくれって言われまくる主人公の恐怖がすごくつたわってきて、正体不明の何かに追い回される系のホラーものなのかなって思ったら、この傷だらけの少年たちの本当の姿が割とあっさりわかってしまって、面白さはこれから失速するなって正直思ってた。
けど、そっからの展開はほとんど幻想文学みたいな対話が続いていて、少年の正体とかよりももっと深みのある沼の幕が開けたって感じでもうやばかった。