呪いの館「アラガミ館」。ここは迷い込んだら二度とは出られない現世と異界の狭間漂う呪いの館。このアラガミ館には館を警備する警備班、図書を管理する図書班、庭園班、楽棟班、雑務班、等で構成されている。この裏常世に存在するアラガミ館には、地続きに見えても別の世界で来ようと思っても来られないはずなのだが、現世からの客人、オカルト嫌いの諫音深月とオカルト大好きの山田大輔が時折訪れるようになってから、アラガミ館の日常に変化が訪れる。異界世界の日常を描いた作品集といってよいが、これまでに発表された「ヨモヤモノ」から6エピソード、「ヨモヤモノ2」から5エピソードを収録した。
怪奇探偵シリーズでおなじみの根本尚が某誌から依頼され、日記漫画を描き始めるも、あえなくボツになったことで始まった日記漫画。この総集編では2010年5月から2012年10月までに描かれた42エピソードを収録している。単行本なし、受賞歴なし、アシスタント歴なし、担当に会ったことなしの北海道在住の売れない漫画家を自称する根本尚の日常がディープに語られる。貧乏ならではの洗濯や食事にまつわるエピソードから漫画家にとって非常に苦しい連載打ち切りに関するエピソード、同人ネタ、古本ネタなど、根本尚独自の切り口が心地良い。怪奇探偵シリーズを読んだら、ぜひこの日記漫画も読んでいただきたい。
全12巻の大河ドラマの第1巻。地震と凶悪なウイルスによって荒廃した世界を描いた作品。神奈川県厚木市にある理化学研究センター、そこは日本でも数少ないP4実験室を完備し、エボラ出血熱等危険度最高レベルのウイルスを扱える施設。ここから最終ウイルス兵器“Z”が研究の第一人者であった矢口博士によって持ち出される。そのタイミングで関東大震災よりも規模の大きい関東大地震が発生し、最終ウイルス兵器“Z”が拡散し、さらには東海地震も発生し、日本政府は南関東を囲むかたちで自衛隊を配備、関東隔離政策を実施することになる。そのような背景のなか、テツをグループリーダーとする子供たちの共同生活が営まれていた。ある大人グループと対立し、囚われていた怜子がグループに合流する。テツたちは「帝王」の支配下に置かれた町から物資を盗もうとして、大人たちの罠にはまるのだが…