「セックスってどうすれば良いの?」…暗くて、ダサくて、バカにされてきたアラフォーOLが初めて恋におちたのは優しい同僚の男。彼のためにお菓子を作り、お弁当を作り、夜な夜な妄想して自慰をしてしまう女。しかし彼には美しい彼女が…。叶わぬ想いは暴走し、ついには寝ている彼のパンツを勝手に下ろして…。処女の狂気を描く『勘違いブス ~早くSEXしたい~』。その他、人気ミュージシャンの熱狂的オタクファンを描く『メンヘラブス ~夢見るバージン妊婦~』、美人ルームメイトの彼氏に横恋慕する田舎娘を描く『こじらせブス ~あんたの彼氏をよこせ~』などなど、醜女(しこめ)たちの悲しく純粋で、アブノーマルな愛を描いた6本の傑作オムニバス集!
容姿端麗、家政婦とは思えぬ華やかさを身にまとう柳原結花。けれど、その正体は…男をも張り倒す格闘技自慢の元刑事! いつか幸せな結婚をする!と心に誓い、ハウスキーパーをしながらイイ男探しに余念がない。――ある日、結花が派遣された先は、仕事ばかりで部屋はグチャグチャなイケメンプログラマー宅。身の回りの世話をするうちに、二人の距離は徐々に縮まりイイ雰囲気に。そして、いよいよ結婚に向かってあと一歩というところで、事件が勃発して…。家政婦として派遣された先々でなぜか事件に巻き込まれる家政婦・結花が、恋に事件に奮闘する姿をコミカルに描くラブ・サスペンス。果たして、結花に念願の春は訪れるのか―!?
80年代には黙殺されたこの才能を今こそ正当に迎え入れたい/松浦理英子(帯原稿より)。本書はペヨトル工房からの第二弾であるが-リリカ-から四年の月日がたっている。しかし内容は逆に-リリカ-以前のものが収められている。キャプションでもあるように-エステル-に至る道であり、宮西の“技術修練”を垣間見ることが出来る。作品は79年ブロンズ社刊「ピッピュ」と81年久保書店刊「薔薇の小部屋に百合の寝台」から自選した物で、いずれも77年~79年にかけて青年雑誌各誌に発表された作品である。なんと作者が18歳~20歳の間に描かれているというのだから驚いてしまう。宮西の言葉づかいは独特である、ここでその謎に触れておかなければならない。本書「Lyrica」の口絵にはタイトル下に《抒情》とある。では、その意図するところは? 抒情とは感情に訴える感覚であり、生来人に備わったが予感する能力とも言える。それは彼の追い求める感覚の総称であり作品はその予感の実体なのである。自ら捕らえようとしたものの姿がこれらの作品である。と、言いたいのではないだろうか。彼の文章は“詩”である。そこに音楽をつけるように彼は絵を描いてゆく。預言的感情に導かれ実体化した抒情…それが -Esther-における副題《あふれてくねるもの》なのではないか…では、あふれてくねるものとは何処へ? それは次回作で明らかとなるだろう。 収録作品:貧しきフリュート/嬲りのよる(ふたなりのよる)/鶏少年/花粉/エンゼルの丘/月の園/大きな黒い岩/メロンの岩/十七歳の妾/Chenges/Friend Angel No.5/ぼくのお尻にきみの勇気/肉体関係/充血果実/歓び、ふるえる/夜のつまづき/鬼百合秘/五月物語
一度踏み入れたら絶対に抜け出せない!日本の奥地に隠された封印されし禁忌の数々。完全非公開の奇習、奇祭に極秘潜入!!収録作品:恐怖の赤ちゃん製造村(池田鷹一)/てん足を強いられた女(榎本由美)/異形の神「アカマタ・クロマタ」の正体(烟巻和美)/「早死に村」(龍神)/間引きのガキ塚(麻々花)/近親交配村(子原こう)/私刑村(花田ヒロシ)/私は村共有の性玩具でした……!!(入倉ひろし)
19世紀末、パリ。華やかなオペラ座の舞台裏では奇怪な事件が続発していた。その影で噂される“オペラ座の怪人”の存在とは!? 数々の舞台公演や映画化された、ガストン・ルルー原作の『オペラ座の怪人』を作家・真崎春望がコミック化。
仕事や人間関係に疲れ果て、逃げ込むように実家にひきこもるアラサーOL・美月。そんな時に届いた同窓会のお知らせが、美月の瞳を輝かせる。「会いたい人がいるから…」――何も縁のない町に引っ越し、内気な性格のせいで友達もできない。そんな私を彼女、サナだけが救ってくれた。彼女と一緒にいれば、私は私でいられた。でも…。――今まで言えなかった想いを伝える美月。そこにサナが微笑んで告げたのは…? 友情と嫉妬と恋と自己満足をめぐる、女たちの物語。
最大の問題作! 商業誌仕事の傍らコツコツ描き続け完成まで十年を費やしと言う。たかだか32枚の作品であるがその描き込みは凄まじい! 技術も更にアップしている。点描はエロチックな夢の世界を脱却して在らぬ世界の生き物として“存在”している。副題《蒼い蝙蝠の顛末記》とあるように化け物は恐れられる。ダヴィンチ描くところのマドンナをモデルにした人物が素晴らしい。彼は男でもなければ女でもない存在として獣欲的、快楽的、神秘的異教徒とさえ見える。山の岩よりも年を経た存在で吸血鬼のように何度も墓に眠っては又、蒼い月の下に現れる蝙蝠なのである。無~有~無、人は変遷を繰り返す。故にどちらでも無いものは夢幻と成って彷徨う。形は無いが存在し、現象として消え失せる…ここに浮かび上がるのが音楽である。本書はCDブックとして出版され裏表紙は「Onna」(オンナ)となっている。Onnaとは宮西のバンド名である。Onnaは83年にEPをリリースし二年足らずで活動停止する。CDにはEPの二曲に未発表を加えた三曲が収録されている(電子書籍には音源未収録)。テクニックの頂点を極めたかにみえた作者が次に送り出したのがこの『マイラ』だ。恐るべき点と線は、命有るもののように増殖進化している。ここに“美し過ぎる化物”は誕生した!
もう一つの武富健治解禁!『鈴木先生』の著者が贈る異色の短編集!怪談、都市伝説、秘境……緻密な現場取材に基づく実話漫画を豪華収録。この異形世界から目を逸らすな!!■収録作品:心霊捜査は行われていた!/狐筋の一族/謎の自殺村/おっとい嫁じょ/童謡にひそむ飢餓と人肉食/レイプ村/ふさぎこんだ犬/恐るべき二つの偶然殺人/邪教集団クロの真相
夫が傷害罪で収監され、保釈金を稼ぐために健気に働く人妻・マレーネ。ある日、大金が手に入る仕事があると謎の女・ドミニクに声をかけられる。その仕事とは「館の“マスター”と眠ったまま添い寝するだけ」というもの。お金のため仕事を引き受けたマレーネは、毎夜毎夜、睡眠薬を飲んで夢の中で謎の男に愛撫され続ける。初めは仕事と割り切っていたが、男が残す優しく温かいぬくもりがいつしかマレーネの心を揺れ動かしていき…。深い森の中の館で繰り広げられる愛憎劇「眠れる森の美女」のほか、夫を殺した元高級娼婦の人物伝「マルグリート・ファーミー」、呪われた王女が見つける真実の愛の物語「三羽の小鳥」など、様々な愛のカタチを描く珠玉の作品集。
鬼才・奥瀬サキのオカルト・ホラー・コメディ『低俗霊狩り』第1巻。後に『低俗霊DAYDREAM』『低俗霊MONOPHOBIA』(ともに角川書店刊)等のスピンオフ作品、続編である『流香魔魅の杞憂』へと繋がる同シリーズの原点!動物霊や雑霊などの低級霊を専門に調伏する低級霊ハンター・流香魔魅は、なぜか一部から低俗霊ハンターと呼ばれていた。とある高校を除霊の依頼で訪れた魔魅。熱血教師・田中源一郎に案内された先では、超常のつむじ風による連続スカートめくりが勃発していた!?流香魔魅初登場の「低俗霊狩り」を始め、「乳鬼」、「神勾し」、「幽霊階段」、「降霊」、「時の狭間」の初期作品を完全再製版して収録!!
日本の各地に古くから伝わる昔話。それらはあるものは面白おかしく、あるものは教訓的な内容をもって今の世に至るまで長く語り継がれて来た。しかし、これらの昔話のルーツをたどってゆくと、その先に見えてくるのは実は人間の情念に彩られた生々しく、そして禍々しい物語なのかもしれない。鶴の舞う村である日突然老夫婦の前に現れた美しい女性…「鶴の恩返し」、藪の中で旅の夫婦に起きた惨事が意外な者の口から語られてゆく「藪の中」、若返りの水を探して一人で山に入った妻を探しに行った夫が見た物は…?「若返りの水」など5作品を収録。「すくらっぷ・ブック」などで若者のみずみずしい青春を、また「風の宿」などで情緒あふれる大人の物語を綴って来た小山田いくが心機一転、新しい切り口で描いてゆく新シリーズ第1巻!
可愛いヤツだと思っていたのに、飼ってみたらこんなに凶暴な暴れん坊だったなんて……!犬の花子と千代、うさぎのマイケルとララを飼っている漫画家・緒形もりは大の動物好き。アライグマのうめが加わりさらには猫も加わって、ますます騒然とする動物漫画エッセイの第1弾。
深い森の中にあるサンドル学院の寄宿舎に暮らすエンジェルは子供の頃から繰り返し悪夢にうなされていた。這い寄る恐ろしい何かに怯えつつ、目をあけるとそこには美しい少女の顔。キリのように尖った牙に胸を刺され、痛みに悲鳴をあげながら目を覚ますのが常だった。一方エンジェルのルームメイトのアガサは奔放な少女で、夜な夜な学院を抜け出していた。ボーイフレンドと会うのを楽しみに出掛けた彼女のため、エンジェルはいつも窓を開けておいてあげていた。けれど朝になってもアガサは帰ってこなかった。そんなアガサと入れかわるように現れたのは、花のように美しい少女リリベット。その美貌に惹かれるエンジェルの心を見透かすように、リリベットはエンジェルを部屋に招き入れる。「あいたかったのよ、エンジェル。あなた…もう…わたしのもの…よ」思いもよらない言葉を囁きながら、リリベットはエンジェルを抱きしめ唇を奪おうとする。驚いて部屋に逃げ帰るエンジェルだったが、そこには姿を消していたアガサが戻っていた。ただあきらかに様子がおかしい、その理由もわからないまま、信じられないできごとが次々と起こり……。その他、短編ホラー漫画『あやかしの夜』を収録。
科学者だった父親の書斎で見つけたメモの暗号を解き、家の地下室にたどり着いた星丸は、そこで謎めいた不思議な本を発見する。なんとそれは、「宇宙の未来が書かれている」という伝説の予言書『コスモサイファー』だった!星丸はコスモサイファーに導かれ、幼馴染の月美、メテ男とともに日本中で巻き起こる不思議現象に立ち向かう!表題作「コスモサイファー」のほか、落ちこぼれの運動部員たちがドッジボールで奇跡を起こす「逆転ドッジ リベンジャーズ」を収録。伝説のコロコロ漫画家・山浦聡。その奇跡の集中連載作品を手に、あなたも星丸たちとともに、深淵なる不思議、ミステリーの世界へともに足を踏み入れよう!!
すべての始まりはシャネルの香りの漂う、一通の謎の手紙だった。孤児院で暮らすイザベルとエミリーは仲の良い姉妹。ある日、孤児院にフランスの大スター、シャルロット・ジャクソンの娘ジジが慰問に訪れ、そのお礼にと花束を手渡す役目であるエミリーは、驚いたことにジジとそっくりにだった。そんなおり、イザベルのもとに「本当の母親はシャルロット・ジャクソンだ」と告げる手紙が届きー…。姉妹の本当の父と母は誰なのか? 生きているのか、もう死んでしまったのか?他、まだ科学が解明されていない時代の外科医の奮闘と悲劇を描く、短編名作社会ドラマ『死人契約』を収録。
学園少女ホラー漫画の傑作『トライアングル・ハイスクール』の続編がついに登場!!山奥にある全寮制の高校に転校することになった松本は、初日から学園を仕切る実力者・暮林に睨まれてしまう。ところが数々の嫌がらせにもお気楽でのーてんきで動じない松本に暮林は苛立ち、村の龍神沼祭りにかこつけ、暮林は松本の存在そのものを消し去ろうと画策する。そんな不穏な始まりを告げた松本の新たな学園生活には、なぜか不可思議なできごとや殺人事件が次々と起こるのだった!怖くて愉快でちょっぴり切ない、粒ぞろいの物語が待ってます!
犬の「ゲンキ」と「コロスケ」、2匹合わせて「ゲンコロ」。そんな2匹をあまりに愛し過ぎて犬中心の生活を送る父・マサアキ。そんなマサアキに最大の試練が訪れる…!? おちゃめな父の溺愛ワンコライフ。描き下ろしオマケ漫画「ぱぱんらいふ番外編」収録の新装版!
次々と襲いくる不幸とそのからくりに恐怖する。『水曜日の森』ハプスブルク伯爵のひとり娘ロレーヌは愛する男性ハワードとの結婚を間近に控えていた。ロレーヌは子どもの頃に母を亡くしていたが乳母のライザに見守られ、美しくやさしい少女に育っていた。毎週水曜日は父と一緒に森にある亡き母の墓参りをするのが習慣だったが、その日は何故か父の姿が見あたらず、ロレーヌはひとりで森に出掛けた。にわかに空が曇り一匹の蛇が彼女を導く。母の墓前には惨たらしく首を切り落とされた父・ハプスブルク伯爵の死体が吊り下げられていたのだった……!『白いカメレオン』『13本のカメリア』は3つの作品で構成された名作集。恐ろしくも美しいゴシックホラー漫画の決定版。女流漫画家のレジェンド・わたなべまさこの筆力が光る圧倒的な物語性は見逃せない。
双子の俊紀と沙紀が学校で起こる様々な事件を解決する双子探偵ミステリー開幕!ふたりの周りでは怪奇事件が次々に勃発。教室のカーテンが血だらけになる事件、校内で発見されたミイラ化した遺体。好奇心旺盛で無邪気な沙紀は、知らず知らずのうちに真実に近づいていき、巻き込まれてしまうことに……。はたして俊紀は沙紀を守れるのか!?
美しい容姿を持ちながらも身体に大きな傷を持つマリア。つきあうボーイフレンドが次々と亡くなるという不幸に見舞われ、自分を悪魔の使いと呪い心を弱らせていた。さらにマリアには孤児でありながらも毎月多額のお金がスイス銀行から振り込まれるという謎があった。ある日、親友のアンに、コート・ダジュールにある別荘に招待されたマリアは、そこで出会ったアンの兄・チャールズと恋に落ちた。運命を感じながらも、彼を不幸にすることを怖れていたが、チャールズの強い気持ちは変わらず、ふたりは結婚。しかしハネムーンの行き先・スコットランドにつくと、ふたりの前には信じられない事実が次々と明らかになっていって……。ゴシックホラーの名手、わたなべまさこの手腕を味わえる名作。ニューヨークを舞台とする短編怪奇ロマン『這ってくる髪』も同時収録。
学校の図書館で奇妙な目にあった理沙。暗く異様な雰囲気に、なるべく図書館には近づかないことにしていたが1冊の古い本から声が聞こえてきて……!?真崎春望が贈るミステリー&ファンタジー、全4編。
スウェーデンの雪深い森の中、医師であるビンセント・ミネリは狩猟のさなか、カモシカと間違えて人を撃ってしまった。撃たれた少女・ジョアナに命の別状はなかったが、ビンセントに衝撃的な話を告げ、翌朝には忽然と姿を消した。代わりに訪ねて来たのは、湖の畔の館・スコークロスター城の当主であるアンブローズ・デュ・クロスター将軍の使いの者であった。クロスター将軍はビンセントの著書や研究に興味を示し、館に招待したいという。請われるままに館に赴くと、ビンセントは将軍からひとり娘・モナリザを紹介される。驚くことにモナリザはジョアナと瓜ふたつだった。ビンセントはふたりを同一人物だと思うが、モナリザはビンセントと会ったことはないと告げた。周りの者たちもモナリザは昨日は館にいたと証言し、ジョアナを知る者はなかった。そのモナリザは家庭教師のコーバン女史を嫌い、病気がちの母・カミラを慕っていたが、カミラはモナリザを実の娘と認めず憎んでいた。複雑な感情が絡み合う館の住人たち。やがてモナリザは壮大で血も凍るほどの凄惨な愛憎劇に翻弄されていくのだった。わたなべまさこの真骨頂・怪奇ロマンの傑作『モナリザの部屋』果たしてモナリザの運命は?そしてジョアナの正体は?短編ミステリー『おじさまにキスを…」も同時収録。
こういう身も蓋もないタイトルのものはついつい読んでしまうな…。 勘違いしてるヤツを成敗するようなスカッと系ではなく、肥大したコンプレックスが狂気になるようなホラー的な要素が強めなので割と面白かった(ちゃんと嫌な気持ちになった)。 レトロな絵柄が味わい深い。