『鉄腕アトム』『巨人の星』『デビルマン』など、数々のアニメーション作品のシナリオを手掛けている辻真先と『ゲッターロボ』でロボットマンガに新風を吹き込んだ石川賢が、神と悪魔の相克を描く壮大な物語に挑戦した『聖魔伝』。作画を担当した石川賢は「『デビルマン』から鳥肌の立つほどの影響を受け、ああいう作品を描いてみたい」と思いながら取り組んだという。東上大学探検部を乗せたサン・オブ・サンタ号の消失事件から15年。唯一の生存者である大間朝子から生まれた二人の姉弟、大間テレサと大間ユンクは、美しい容姿を持つ姉と対照的な醜さを持つ巨躯の弟として近隣で話題になっていた。ある日の登校中、派手な外車を乗り回す社長の息子に跳ねられた二人は、意識を失ったまま、町外れの誰もいない倉庫に運び込まれる。
山城国相良郡(やましろのくにさがらごおり)で発見された柳生十兵衛三厳(やぎゅうじゅうべえみつよし)の死体は、潰れていたはずの左目は開き、開いていた右目が閉ざされていた。「風太郎忍法帖が、私の作品の原点の一つであることは間違いない!!」と言う石川賢氏による筆が冴え渡る!!慶安二年(1649年)能楽師・今春竹阿弥(こんぱるたけあみ)の舞う、過去の世界に誘う夢幻能によって十兵衛の眼前に現れたのは、甲賀葵の御紋を兜にいだく“徳川家康”を名乗る忍者だった。十兵衛と竹阿弥の命をもらいに地獄より推参したと言う家康は、徳川四天王・榊原康政(さかきばらやすまさ)、酒井忠次(さかいただつぐ)、本多忠勝(ほんだただかつ)、井伊直政(いいなおまさ)による人馬一体となった騎馬忍法で十兵衛を襲う!!
「独眼竜」と恐れられた戦国武将・伊達政宗(だて・まさむね)の生涯をダイナミックに描きあげた戦国ロマン。のちに伊達政宗となる少年・梵天丸(ぼんてんまる)は、顔に残る疱瘡(ほうそう)の跡を母から嫌われて右目を自ら刀で傷つけようとする。それを止めた僧侶から独眼竜の話を聞いた梵天丸は、人を超える存在として生きると決意する。そして、家督を継いだ政宗は、天下を担うために奥州制覇を目指して……!?