生きものマンガの感想・レビュー876件<<2021222324>>フォーク浮いてるナポリタン最近見ないねカフェイン・ガール 飯塚めり野愛昔ながらの喫茶店って心ときめきますよね。コーヒーが飲めなかった子どもの頃から、パフェやクリームソーダやフォークが浮いたナポリタンが並ぶガラスケースを見てワクワクドキドキしたのを覚えています。 大人になった今でも、喫茶店でコーヒー飲みつつ小説読みつつなんて時間を過ごすととても贅沢な気持ちになります。 そんな気持ちを無邪気に肯定してくれるのがこの漫画。 カフェインを摂取すると猫のお友達が見えるファンタジックガール・メルちゃんが、素敵な喫茶店とその過ごし方を教えてくれます。 カフェイン摂取してピッキーン!となって猫があらわれる…なんて言うと現代社会の闇的なものを感じますが、そんなお話ではないのでご安心ください。 淡い色合いのかわいい絵でほんわか心癒されます。 厚切りのトーストや昔ながらのプリンなど喫茶店ならではのメニューが食欲をそそり、するはずのないコーヒーの香りが漂うようなあったかくてかわいい作品です。"居場所"を見つける物語 #完結応援海猫荘days コダマナオコnyaeここに居たい、とかここに居ても良いんだと思える場所があると、人は自分を肯定できるし、幸福を感じるんだなと思います。 親友に裏切られ、傷つき、癒やしを求めて田舎へやってきた主人公の真由美は、常に「これでよかったのか」と思い悩みながら、必死に自分が居るべき場所を探します。 「東京から来た女性と、田舎に住む女性が出逢って、恋をしました。」という単純な話ではないところが非常に面白いのです。内容からすると、3巻では足りないのでは?と思ってしまうほど複雑な人間関係が描かれているのですが、そこはしっかり3巻で美しくまとめてくださってます。 さらに主人公2人以外に、もう一組のカップルが描かれています。妾の子として親からの愛を受けられず、家の中に居場所がない少女・阿島と、その異母姉妹のさくらです。 言ってしまうと、私は阿島とさくらの関係性のほうが読んでいてドキドキしました。この2人が主人公のスピンオフ、待ってます…!笑 それぞれが、何かから逃げた自分も、何かを受け入れられない自分も、全部肯定してあげたうえで、居場所を見つけていく姿を最後まで見守るような物語です。助けられていくとは、こう言う意味だったのか不良がネコに助けられてく話 常喜寝太郎Pom とても、良かったです! 失礼ながら、思ってたよりもグッと涙腺緩むお話でした。 タカシとオカン、過去に色々あったら少年達の関係の変化もジーンとくる。 何よりも、カラスと卍(タカシが拾ったネコ達)によって前向きに更に男らしく変化していくタカシがカッコいいし、愛おしくも思える。まだまだ読みたい。 そんな素敵な作品と思います! 人として大切なことを教えてくれる漫画まっすぐにいこう。 きらnyae※ネタバレを含むクチコミです。 癒し。こぐまのケーキ屋さん カメントツPom ただただ癒される。 こぐまの店長の行動一つ一つが可愛すぎる。 四コマで春夏秋冬ごとに店長が店員さんと共に成長していって、季節感も感じられてとてもほっこりします。 特に私はクリスマス時期が好きです。 マフラー姿の店長がとても可愛いです。食べ物じゃない君を愛してる恋するシロクマ ころも野愛壊れるほど愛しても3分の1も伝わらないシロクマの愛に切なくなったり、優しくされて愛されてもなお恐怖が拭えないアザラシにもどかしくなったり。 かわいいかわいい絵柄でほのぼの癒し系コメディの形をしているけれど、なかなかどうして壮絶なラブストーリーです。 食い物であるはずのアザラシに恋したシロクマ。天敵であるはずのシロクマから熱烈な求愛を受けるアザラシ。どちらも必死なんです。だからこそ笑えるし、だからこそ応援したくなるんです。 でも、どちらか一方に歩み寄れというのも無理な話なのでやっぱり切なくてもどかしくなります。 人間同士のラブコメディだったら、いやいやいい加減信じてやれよってアザラシに言いたくなるし、シロクマ怖がられてるんだよちょっと考えろよって言いたくなっちゃう気がします。動物だからこそどちらの気持ちもわかって狂おしくなっちゃう!! 人間同士なら食うか食われるかなんてわかりやすい生と死はなかなか起こらないけれど、信じる裏切られるの怖さは常に付き纏います。 信じてもらうための手っ取り早い魔法なんて結局なくて、怖がられてもシロクマみたいに「君が好きだ、大切だ」と言葉を尽くすのが一番の近道なのかもしれません。 同じ動物でも、同じ人間でも、わたしとあなたは違うから。信じてもらうことを諦めちゃいけないし、受け入れてもらえるのが当たり前だと思っちゃいけない。 シロクマみたいに真摯に愛を伝えないといけないですね。しっかりした釣り漫画!おひ釣りさま とうじたつや名無し雰囲気だけで終わらないしっかりとした釣り漫画!しかも釣り人が共通して好きそうな一人の釣りを楽しむというストイックさをクリアした漫画! 冷静沈着、あまり表情が変わらない会社の美女が実は休みの日に釣りをしていてしかも悦に入っていたら確かにギャップ萌えありますね。 歩きながら釣りする方法とかやっている人みたことないけど、ひとえに釣りと言っても色々あるんですね〜 自分のような釣りに明るくない人間でも十分楽しめました! 「夜泳ぐ」について歩くひと 谷口ジロー名無し※ネタバレを含むクチコミです。全人類必読~なオラミちゃん愛しのアニマリア 岡田卓也六文銭同著者の『ワニ男爵』で、その唯一無二な笑いの感性にやられた者です。 その特徴は、大笑いする感じではなく、クスリというか、じわるというか、独特の言語センスが染み込む笑いを提供してくれるのです。 本作『愛しのアニマリア』も、同じ流れを踏襲しつつ、ワニ男爵よりもややテンション高めに設定されて、個人的にはドツボでございます。 握力500キロラブを筆頭に、主人公オラミが最初はネタキャラだと思っていたのですが、なんだか段々可愛く見えてくるから不思議。 ケダモノなのに、もう可憐な乙女です。 思い人の隣に住むオジサマに振り向いてもらうため、一途に、けなげに想いをぶつけていくのです。 (物理的にも。壁に穴とかあけちゃうし。) また、オラウータンだけど、ギャルっぽい言葉遣いなのも一周まわって良いです。 親友フリルとのかけあいが最高です。 恋する乙女は無敵なのだと痛感します。色んな意味で。 読み終わるのが寂しかった #1巻応援バー・オクトパス【カラーページ増量版】 スケラッコstarstarstarstarstarnyae海の底に静かに佇む、寡黙なタコが営むバーが舞台のお話です。 リトルマーメイドみたいなファンタジー&ロマンティックというよりは、私たちが生きる地上と変わらない日常が"底"にありました。海の中にも季節があって、会社があって、飲み会がある。面倒な同窓会、うざったいナンパ、給料日だけのちょっとした贅沢。一緒ですね。主人公も、お酒が弱くて人見知りな人魚の女の子で個人的に親近感がすごいある。そんな主人公でも通いたくなる気持ち、わかります。バーオクトパスの居心地はものすごくいい。 (というかスケラッコさんの漫画自体の"読み心地の良さ"がそのままお店の居心地の良さに変換されているんだと思う。感情が激しく揺さぶられることはないけど無感情でもなくて、限りなく良い心の状態で読める感じ。だけど途中で絶対飽きが来なくてページを捲る手は止まらない。) 基本無言だけど、口から出す墨で素敵なリアクションをとってくれる優しいマスターや、対象的におしゃべりな常連さんなど、キャラクターたちも見た目は魚類だけど年齢とか性格とか個性があるのがよくわかる。マスターが客が来なくてひとりのときのエピソードがいちばん好きだな…。 1巻完結かぁ。。読み終わるのがこんなに寂しい漫画久しぶりでした。 無条件に愛されたいとパンダ相手になら言えるふくよも 幌倉さと野愛なんで我が家にはパンダがいないんだ!!と暴れ出したくなりました。百歩譲って我が家じゃなくていいです。せめて近所にいてほしいです。 そんなことを思うくらいに、パンダの大福さんが可愛いですし、日常に溶け込んでいます。 日常に溶け込んで疑問をもたれない動物の漫画(はぐちさんとかぶたぶたとか)を読むと暴れ出したくなります。だっていないんだもん!! 無条件で愛されたいし愛したいし、自分のことも周りのことも知らなくていいけど本当のところはわかって受け入れてくれてる。みたいな存在が欲しいんですよね。母性とか父性とか全部混ぜて柔らかく仕上げたみたいなもので包まれたいんですよね。 大福さんなら包んでくれそうです。よもぎちゃんのことが大好きで大切なんだということが伝わってきます。ひたすらほんわかしている漫画なのに優しすぎて泣きそうになります。 こんなごちゃごちゃしたことを考えながら読む漫画ではなく、単純に大福さんとよもぎちゃんが可愛くて癒されます。本当です。 やっぱり我が家にも大福さんが来てほしい。いい子にするのでせめてクリスマスだけでもいいから来てほしい。美しいだけではないから漫画になる白虎 森の覇王へ 分冊 鄭錫鎬野愛漫画の世界に放たれた水墨画の白虎は、どことなく粗削りで不器用に映った。美しくて高貴なだけの存在ではなく、弱肉強食の理を必死で生き抜く只の動物だった。 この作品には台詞や吹き出しが一切なく、水墨画だけで物語が進められていく。 描かれている動物はどれも美しい。もふもふの毛並み、ギラギラ輝く瞳、鋭い牙や爪が緻密に繊細に描き込まれている。 そして、作者の画風なのか狙いなのか私の勘違いなのかわからないけれど、粗削りなのだ。どこを切り取っても掛け軸に収まりそうなほど美しいのに、衝動のままに描いたかのような荒々しさを感じる。 だからこそ、今にも動き出しそうなリアルさがあるし、残酷な場面も多いけれど動物達の可愛らしさや体温も感じられるように思う。 綺麗な水墨画を堪能しただけでは、漫画を読んだという感覚は得られない。 美しさだけではない絶妙な揺らぎ感が、この作品を漫画たらしめているのかもしれない。全ての道は「おひ釣りさま」に通ずおひ釣りさま とうじたつや名無し上条星羅(カミジョウセイラ)は才色兼備の24歳独身OL。 趣味は釣り。それも徹底して一人での釣行に拘っている。 求道者レベルで釣りに打ちこみ楽しんでいる。 あらゆる物事が釣りを連想させ、釣行に走ってしまう。 しかしセイラさんは孤高の「おひ釣りさま」ではあるが、 けして単なる釣りバカとか釣りオタクではないと思うし、 そこが面白い。 実は釣り以外の趣味や娯楽にも精通していそうだと、 いや下手をすればそれぞれの趣味のマニアよりも 詳しいのではと、そう思わせるフシがチョイチョイあるのだ。 例えばナマズ釣りの面白さを、ミュージカル観劇で 感じる面白さと比較して例えたり、 釣りのアワセの醍醐味を野球での豪球豪打に例えたり、 微妙なニュアンスではあるが、他ジャンルの面白さも 色々と尊重しつつも釣りをもっとリスペクトしてくる。 普通の人は広島カープファンの応援スタイルとか知らんし、 釣りと結びつけて考えたりしないし、とも思うが(笑) どこをどうやったら24歳のOLがあらゆるジャンルの 面白さにそこまで精通してしまうんだよ、 しかもそれでも釣りの面白さが一番なのかよ、と あきれてしまう。 そういう意味でセイラさんは孤高で面白くてスーパーな 「おひ釣りさま」だと思う。 強面マスター繁盛記なごみさん 宮本福助名無し堅気じゃない顔をしている元・刑事の和(なごみ)さんが退職後の第二の人生としてシャッター商店街に喫茶店をオープンする。客達に顔が怖すぎるから店名を変えろと言われ「cafe和」を「極道珈琲店」にする程、見た目とは違って素直で心優しい和さんを中心に繰り広げられるコメディーです。そういや同じモーニングでは今もオジさん喫茶店マンガ『ミスターズ~私の町のおじさんたち~』が連載されてますね。こっちのオジさんはカッコ良くないけど渋さと癒しがあります。宮本福助さんのオジさんがわちゃわちゃするマンガは間違いなく面白い。あるきっかけで店が大繁盛してしまいあれよあれよとフランチャイズ化して全国展開し、まるで60歳で起業したカーネルサンダースみたいになるっていう最後の展開がめっちゃ好き。オチも和さんらしくて良かった。余談だけどネコのおにぎりも可愛い。生きとし生けるすべてのLadyへ...はたらく細胞LADY 原田重光 清水茜 乙川灯名無しはたらく細胞シリーズ最新作は「女性の体内」が舞台。 見た目はまるきり眼鏡執事のマクロファージさんを中心に、免疫細胞たちが毎日身体を張って女性特有の身体の変化や不調から守ってくれているようです。 第一話は「冷え性」によって免疫力が低下したところに侵入してきたウィルスから守ってくれました。 というより生姜ドリンクの即効性がすごい。 個人的には中性的なヘルパーT細胞さんが好きです。 https://twitter.com/saibou_lady/status/1219915929464651776トーンの魔術師歩くひと 谷口ジロー影絵が趣味『歩くひと』完全版の発売にともない、その一話の『よしずを買って』が暑い季節がらもあって大変話題になっています。喜ばしいことです。『歩くひと』ひいては『よしずを買って』は、谷口ジローの数ある作品のなかでも、もっとも谷口ジローらしいというか、彼の真骨頂が発揮されている一作だと思います。 サイレント映画ならぬ、サイレント漫画とも言うべき、台詞の一切ない『よしずを買って』は、いかにも谷口ジローらしい。もともと谷口ジローの描く作中人物はどちらかといえば寡黙な人物が多い。お茶の間にもっとも迎えられた『孤独のグルメ』の井之頭五郎を筆頭に、いちばんコンビを組んだ狩撫麻礼の作中人物もザ・寡黙という人ばかりです。あるいは『坊っちゃんの時代』の夏目漱石にしても寡黙な人として描かれ、漱石が語るのはなく、漱石が世相を"見る"ことで物語が運ばれてゆきます。 そう、夏目漱石の代表作といえば『吾輩は猫である』ですが、これにも全く同じことがいえて、猫は喋れませんから、猫が世相を観察することで小説が持続してゆきます。この漱石の猫をもっと健気にやってみせたのが、大島弓子の『綿の国星』になると思います。 このことは谷口ジローの作風にとても深く関係していると思います。このことから、漫画家でありながら、原作を置くことをまるで躊躇わない谷口ジローの立場というものが明らかになると思います。ふつう、作者心理としては、イチから全部みずからの手で作りたいという想いがあると思うのですが、谷口ジローにはあんまりそういうところがない。たとえば、黒田硫黄や、最近では田島列島なんかは映画作りの側から漫画に流れてきた人です。彼らは他人との共同作業ができなくて、全部みずからの手でやらなければ気が済まなかったんですね。 なるほど、映画作りは分業制です。とくに映画産業がもっとも盛んだった1920年代から40年代ぐらいの映画監督は往々に職業監督と言われ、つまりは映画会社お抱えのサラリーマン監督として、会社が求める映画をその通りに撮っていました。当時の映画監督はどっかの知らない脚本家が書いた脚本をその通りに忠実に撮っていたのです。たとえば西部劇でよく知られるジョン・フォードという人がそうで、それこそ会社の要請で馬車馬のように西部劇を撮りまくり、100本以上の映画を監督しています。現代の優れた映画人の代表のように言われるクエンティン・タランティーノですら10本そこらしか監督していないのですから、この本数の差はあまりにも如実というほかありません。では、当時の映画監督が手抜きで質の悪い映画を量産していたのかといえば、必ずしもそうではない。これは私見ですが、ジョン・フォードの任意の1本は、タランティーノの10本を束にしても勝てないと思います。それほどまでにジョン・フォードの映画は美しい。そして、その美しさは谷口ジローの美しさにもよく似ていると思うのです。 職業監督とはいっても、腐っても映画監督です。どっかの誰かの脚本をその通り忠実に撮るとはいっても、その撮影現場でカメラが何を映すのかは監督に委ねられています。そういう意味で、職業監督は喋ることのできない猫によく似ている。語ることはできないけれど、カメラの目で映すことはできる。そう、たとえば、脚本にはそんなことが一切書かれていなくても、撮影現場に煌めいている木漏れ日の光や影を映すことはできるのです。 谷口ジローの仕事も、まさしく彼の目に見えたものを丹念に描き映すことに捧げられています。彼が一番影響を受けたと語っているメビウス(=ジャン・ジロー)は、メビウス名義で自由で独創的な作風のものを描き、ジャン・ジロー名義では40年間『ブルーベリー』という硬派な西部劇を描き続けました。ひとつのジャンルにあえて固執し続けるということは、自ら拘束着を身にまとい、寡黙に徹することにひとしいでしょう。メビウスに影響を受けたという漫画家が多いなかで、谷口ジローは『ブルーベリー』のジャン・ジローに影響を受けたという数少ないひとりでした。おそらく、語ることよりも見ることに自身の芸術性の発露を感じるジョン・フォードや、ジャン・ジローや、谷口ジローのような作家は、環境が不自由であるほうがむしろ都合が良いということがあるのではないでしょうか。たとえば、散歩をしていて、頭のなかであれこれと考え事をしているときは、周囲の風景が目に入ってこないものです。同じように語ることと見ることは同居が難しいのではないでしょうか。 ところで、『よしずを買って』は、夏の陽射しをトーンで見事に描き映していますよね。トーンの魔術師とは、『絶対安全剃刀』で世にでた高野文子に当てられた言葉ですが、谷口ジローのトーンもじつに素晴らしい。高野文子は何から何まで全部自分でやらなければ気が済まないほうのタイプだと思いますが、やはり、まずテーマがある。よし、ここはひとつトーンを使って漫画に革命を起こそうじゃないか、そういう気概でもって漫画を描いて、しかも、いちど称されたテーマをその一回限りで暴力的に使い果たしてしまう。同じトーン使いの極致とはいっても、谷口と高野ではアプローチの仕方がちがいます。谷口には良い意味でも悪い意味でも発端となる語りのテーマがなくて、丹念に夏の陽射しを描き映した結果があのような見事なトーンとして表現されているように思えるのです。 いま、谷口ジローの境地に近い存在として、『ちーちゃんはちょっと足りない』の阿部共実がいると思います。連載中の『潮が舞い子が舞い』は、寡黙というよりは、むしろ、コマを台詞で埋め尽くしていくのですが、これが逆説的に寡黙のような作用をしているのです。そして時折、たとえば谷口や高野のような素晴らしいトーン描写が挿入される。なんだか話がだいぶ逸れてしまったので、この辺りで切り上げたいと思います。 りえ子とポン太のお散歩が連載化今日のさんぽんた 田岡りき名無しちょっとぬけてる飼い主・りえ子と、賢い犬・ポン太のお散歩漫画がまた読めるの嬉しいです🐕 読切のときから、ポン太の無表情と鋭いツッコミのファンです。何者でもない犬、それが雑種犬ももちゃん 桐島いつみstarstarstarstarstarひさぴよ桐島いつみ先生の飼い犬”ももちゃん”を描いたハートルフル4コマ。 (90年代のアンソロジー本「犬っこ倶楽部」の連載) ウチで初めて飼った犬も雑種で、見た目が”ももちゃん”によく似た犬だったので、親近感ありすぎ…。見た目だけでなく性格も行動もそっくりというのは、雑種犬に共通する何かがあるんでしょうか。 外見からは、なんとなく「犬」であることしかわからず、犬好きから「犬種は何ですか?」と聞かれても困ってしまうのが雑種犬。 しかし、純血種にはないたくましさがあります。 病気に強く、長生きする犬が多いし、親しみやすさがある犬が多いのです。 飼い主含め、ズボラだけどおおらかな性格で、良い所もダメなところも含めて、ありのままの生活を描かれている漫画だと思います。 愛犬家の人が読んだら、もしかすると怒ってしまうような、いい加減な飼い方かもしれません。 でも自分にとっては、犬も飼い主も完璧じゃないところが好きで、共感する部分が多かったです。 ちなみに、他の作品に登場するキャラ(「まいったカッパは目でわかる」のカッパとか)を見てると、仕草や表情からどことなくももちゃんの面影を感じることがありますね。“神獣”を救って世界を救う!前代未聞の獣医師物語神獣医 堀内厚徳 小林作名無しまさにゴッドハンド。一般の獣医師として病院に勤めていた朝井が、内閣府に勤める先輩に突如拉致され、神獣・麒麟の治療にあたるよう命じられる! 戸惑いながらも体の様子をみると、内臓に異常が確認され…?という、設定も展開も壮大で目まぐるしすぎる新連載。 ぜひ読んで目の当たりにして欲しい…これが、麒麟の手術だ!! 気にしたら負け!なペンギン飼育漫画エンペラーといっしょ matoあうしぃ@カワイイマンガある日、皇帝ペンギンが冷蔵庫に入っていた……水族館行きを拒む?彼を、見つけた女子高生は飼うことにする……。 ●●●●● この作品は、「細かい事を気にしたら負け」なところがあります。 ペンギンの登場に始まり、エサの出所やペンギンの丈夫さなど、ツッコミどころは登場人物達が真っ先に突っ込むけれども、よく分からないので現実を受け入れていく。いつまでも気にしていたら、この面白い状況を楽しめない!……それは、登場人物だけでなく、読者にも言える事。 受け入れてしまえば、目すら判別できない無表情な皇帝ペンギンの、意外と伝わるコミュニケーションや、人間との生活を楽しんでいる面白さ、そしてモフモフを堪能できる、楽しいペンギンライフが待っている! 飼う大変さは描かれるけれど重くならず、ちょっとお間抜けな愛らしさを笑い、ヒトと鳥の交流に温かい気持ちをもらい、皇帝ペンギンの生態を学べる、楽しい漫画作品。 合言葉は「気にしたら負け!」非現実をツッコみ切れずに受容していくコメディと、傍若無人な皇帝ペンギンの愛らしさを味わっていただきたい!ハリネズミと女子高生の相棒物語ゆづちゃんはハリネズミがささってる 雪本愁二あうしぃ@カワイイマンガ雪元愁二先生の短編集『けもらいふ』に何度か描かれた、ハリネズミと女子高生のお話を膨らませたものが、この『ゆづちゃんはハリネズミがささってる』になります。 ▲▲▲▲▲ 「私より弱いペットは飼わん!」というゆずちゃんのメッセージはかなり不思議です。ペットは人の都合で飼うもの、だから人間はペットを、責任を持って庇護しなければならない、というのが普通。 しかしゆずちゃんは、ペットに強さを求める一方、飼い主も強くなければと考えています。結果、ゆずちゃんとハリネズミのトラ夫の関係は、ペットというよりは「相棒」。仲良く戯れながらも、互いを尊重し、補い合うような関係。そのため、ペットものにありがちな「ペットの世話の大変さ」「病気、死」といったものを感じさせない。ありえないけれど、安心して見ていられるギャグ漫画になっています。 カワイくて、対等に渡り合える「相棒」。 こんな子、側にいて欲しいです……。布浦翼先生ってモーニングで連載してたんだ!柴王 布浦翼かしこ父も母も知らず一匹で放浪の旅をするシバオーは色んな人や物事に出会います。最初は自分のよく知ってる布浦先生らしいギャグテイストで笑いながら読んでいたのですが、3話目で急にシバオーが車にひかれて血だらけになる姿にショックを受けました。とはいえシバオーは強い犬なので自力で怪我を治して、何事もなかったかのように元気になるのですが。ストーリーに悲喜こもごもがあって、これが大人向けの布浦翼なのか…!という心境になりました。老犬から立ちションの仕方を教わるエピソードはクスッと笑っちゃうけどすごくいい話でした。 変な動物vsもっと変な女子!けもらいふ 雪本愁二あうしぃ@カワイイマンガこんな動物と女子がいる漫画です(ほんの一例です) ★隠れる芝犬vs気付かない女子 ★気弱な熊vs強い女子 ★飼われたいハリネズミvs強い女子 ★巨大インコvsモフモフしたい女子 ★無限に増えるヒヨコvsそれで遊ぶ女子 愛らしいフォルムの変な動物(割とハイスペック)と、それを自然に受け入れて戦ったり、楽しんだりしている女子の図は、とってもシュール。 変な動物に動じない、強メンタルで鈍感な女子にクスリと笑えたり、思わず突っ込んでしまうこの感じは、例えばあらゐけいいち先生の作品に通じる物があるかと。 個人的には、女子に運命を委ねられる「なかなか飛ばない鳥(画像。多分ハクセキレイ)」がシブくていい!私の運命も導いて欲しいと思いました! ●●●●● ハリネズミと女子の話は、後に内容を膨らませて『ゆづちゃんはハリネズミがささってる』という作品になります。面白いよ!オウムってこんなにユ…いたずらオウムの生活雑記 ろう飼い主大トロオウムってこんなにユニークな生き物だったんですね……! 飼うハードルかなり高いけど、見ている分には可愛くて癒されます<<2021222324>>
昔ながらの喫茶店って心ときめきますよね。コーヒーが飲めなかった子どもの頃から、パフェやクリームソーダやフォークが浮いたナポリタンが並ぶガラスケースを見てワクワクドキドキしたのを覚えています。 大人になった今でも、喫茶店でコーヒー飲みつつ小説読みつつなんて時間を過ごすととても贅沢な気持ちになります。 そんな気持ちを無邪気に肯定してくれるのがこの漫画。 カフェインを摂取すると猫のお友達が見えるファンタジックガール・メルちゃんが、素敵な喫茶店とその過ごし方を教えてくれます。 カフェイン摂取してピッキーン!となって猫があらわれる…なんて言うと現代社会の闇的なものを感じますが、そんなお話ではないのでご安心ください。 淡い色合いのかわいい絵でほんわか心癒されます。 厚切りのトーストや昔ながらのプリンなど喫茶店ならではのメニューが食欲をそそり、するはずのないコーヒーの香りが漂うようなあったかくてかわいい作品です。