ジャングル大帝

アトムより前にはじまった初期の代表作!!

ジャングル大帝 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

1950年〜1954年に漫画少年で連載された作品です。アトムより先に始まってます! 小学生のとき、西武の帽子持ってました!!!いとこのおばさんがスポーツ屋に連れて行ってくれて、帽子を買ってくれるというので、色とルックスのカッコ良い西武の帽子を選んだのです!! その時手塚治虫の名や、ジャングル大帝のことは知らなかったのですが、やはりキャラに魅力があったということだと思います!! アニメ化もされていて、名前もかなり世間に通ってると思いますが、意外と読まれてなく、内容も知られてないのではないかと思います。 レオの物語と思われがちですが、パンジャ→レオ→ルネの三代にわたる大河作品です。葵三代に通じるものがありますね。西田敏行さんの秀忠、好きでした! かなり初期の作品なので、読みにくさがあるのかな、と思いきやかなり読みやすい!!というのも、裏話があったそうで、アニメ化の際に、スタッフが絵の練習をしたいということで、一部の方が原稿を持って帰ってしまったそうで、その後紛失したため、15年後に紛失していた部分(主に前半部分)を書き直したそうです。なので、原稿の残っている部分はやはり初期特有の読みにくさがあります。 これは個人的な感想なので、決してディスりではないのですが、書き直した部分が圧倒的に読みやすいのと同時に話もかなり面白く感じるので、やはりコマ割りや絵柄などは、マンガの面白さの重要な部分を占めるのだなと痛感させられます。そういった意味で、興味深く読ませていただきました。 ちなみに最終話を藤子不二雄先生が手伝っていて、ヒゲオヤジなどを一部描かれているようです。私は素人なので、どこが藤子先生の筆によるものかはわかりませんでした。

ぼくの孫悟空

ブラック・ジャック創作秘話でおなじみの代表作!

ぼくの孫悟空 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

1952年〜1959年に漫画王で連載された作品です。 足掛け8年にもわたって連載された大長寿マンガですが、雑誌掲載時は1回5ページ程度だったとのことで、文庫版にして3巻、1200ページ程度にまとまっています。 手塚先生のアニメ好きは有名ですが、若かりし頃に中国作品の「鉄扇公主」に夢中になっていて、その影響が出ているようです(鉄扇公主みてないのでわかりませんでした。) 当時はかなり人気だったようで、おそらく当時最先端をいくマンガだったことは想像に難くないのですが、さすがに今読むと、読みにくい、わかりにくい部分が目立ってしまいます。 あくまで個人的な感想なのですが、起伏がなく、先が気にならない感じがしました。 ただ、見所だったのが、やはり8年連載を続けているので、後半に行くに従って、かなり読みやすさがアップしていっています。現代のマンガ家さんでも、連載を続けていくに従って実力をアップさせていく例はよくありますが、手塚先生のそれは、マンガ表現の発展をなぞることそのものなので、そういった面ではものすごく興味深かったです。

オヨネコぶーにゃん

尋常じゃない懐かしさ!!!

オヨネコぶーにゃん 市川みさこ
酒チャビン
酒チャビン

内容はかなりブッ飛んだギャグマンガです!毎回5ページとかのボリュームなのですが、ものすごくブッ飛んでいて、終始意味不明まま終わる回さえあります! オヨヨというブサカワのネコが中心的な登場人物なのですが、結構良い性格(にくたらしカワイイ)をしていて、ほのぼのに振り切った感じではないです(むしろ、ときに殺伐とすらするくらいです)! 昔アニメを見ていたときの記憶だと、ちょっとブサイクでダメなネコが愛嬌たっぷりに頑張る、ほんわり系アニメのような気がしていたのですが、全然違いました!ただ、8巻くらいから結構ほんわり度は上がってきたように思います! 作中では当時のCMネタ、時事ネタが豊富に盛り込まれており、それがいちいち懐かしさを掻き立てます! 全9巻なのですが、その間にいろんな変遷があり、1巻の途中までオヨヨは完全なる脇役で、名前すらついておらず、そのときの主人公は、女の子の「ゆでたたまご」さんでした。なんと作品名すら途中で変わり、元々6巻までは「しあわせさん」というタイトルです!(カバーは1巻から「オヨネコぶ〜にゃん」に変更されてますが、中では「しあわせさん」の記載のままです) わたし自身、アニメの内容の記憶はあまりないのですが、とにかくわたしの父が「お〜〜〜よねこぶ〜にゃん。だ、よ!」というCMの入りに流れるジングル的なものを異常なまでに気に入っており、終始延々と口ずさんでいたのが嫌というほど記憶に残っており、非常に本作に対して懐かしさを感じます。 オヨヨの声優は神谷明さんで、キン肉マン、冴羽獠に並び、このオヨヨが三大名演ではないでしょうか。4位がケンシロウですかね。 あと最終回めいたものが特になく普通の回の感じで最終巻ラストの話も終わっているのが少し残念でした。どうしたんでしょう??

老猫ユキポンと漫画家父ちゃんのお仕事なし

ほのぼのした日常こそ深イイ

老猫ユキポンと漫画家父ちゃんのお仕事なし 東和広
かしこ
かしこ

コロナになってから仕事の休憩中もおしゃべりしないように黙々とご飯を食べているので、そんな食事のお供にスマホで漫画を読む機会も多くなりました。最近コミックDAYSのアプリを開くとトラ猫の絵のバナーをよく見かけて気になっていたのですが「今は猫マンガを読む気分じゃないな〜」と何度かスルーしていました。しかし何気なく読んでみると…これがなんとも味わい深くて面白いエッセイ漫画なのでした!!とっくに一巻も出てるんですね。勉強不足ですみません…。 エッセイ漫画が好きでよく読むのですが、この作品は珍しい経験をした人の体験記ではなく、何気ない日常を描いている随筆タイプのエッセイです。私はどちらも好きですが随筆タイプのエッセイは自分の好みと合う合わないがあるので出会うのが難しいと思っています。それでも巡り合えたエッセイ漫画は私にとってストーリー漫画以上に魅力があるものなのです…! 今作「老猫ユキポンと漫画家父ちゃんのお仕事なし」は基本的に作者の目線で語られる日常エッセイです。たまに老猫ユキポンや奥さんの視点で描かれることもありますがどの回も秀逸です。楽しいことも悲しいこともありますが、それが自分の人生とも重なるところがある気がして何だかとっても深イイんです。フルカラーなのもいいなぁ。高畑勲の「ホーホケキョ となりの山田くん」みたいな感じと言えば伝わるでしょうか? とにかく百聞は一見にしかずなので読んでみてほしいです。コミックDAYSでチケットも使えば単行本に収録されている分も無料で読めるので…!タダで読んでいいのだろうかと思いながら読んでしまいましたが、ちゃんと一巻買います。 https://comic-days.com/episode/10834108156629026778