名作マンガの感想・レビュー1460件<<3233343536>>自分ならどう行動するだろうか…と考えさせられる作品ジパング かわぐちかいじ名無し数年後に迫る破局的な結末を知り歴史の改変に動く草加と、その考えを深層で理解しつつも歴史改変に抵抗感を覚え、仲間を守りつつ別の方策で解決を図らずを得ない角松のジレンマが見事に描写され、ストーリーに深みを与えています。いざ自分が同じ立場に立たされたとしたら、どう行動するだろうか…と深く考えさせられる作品です。サッカー漫画の金字塔キャプテン翼 高橋陽一名無し「有名なサッカー漫画といえば?」と聞かれれば、一番に名前が挙がるのはこの作品だと思います。作中では、現実離れした必殺シュートなど数々の技が登場するのですが、幼少の頃にそれを真似てみては泥だらけになったり、ケガしたり……。大人になった今も色あせない思い出として、この作品が心に残っています。グルメ、冒険、バトルトリコ モノクロ版 島袋光年名無し格闘家であり美食家の一面も持つ冒険者トリコの物語。豪快な世界観とストーリー展開にまさに虜になります。手刀で食材をぶった切って気持ちよく食うトリコ。食材とは闘う相手であり、見た目は不気味であっても美味しそうに料理され、みんなで食べるまでが一番面白いところです。「捕獲レベル」で強さが異なる謎のマシーンの敵もいたりして、徐々にシリアスで大きな物語へと変化していきます。大正時代を舞台にしたラブコメ大作といえばこの作品はいからさんが通る 新装版 大和和紀名無しテレビにも映画にもなった大和和紀先生の代表作の一つ、笑い有り、感動有り、ハチャメチャで元気な女の子、花村紅緒とイケメン少尉、伊集院忍の大正時代のラブストーリー大作です。この時代にこんな女の子、もし現実に居たらきっと生き辛かったと思います。でも紅緒はそんな時代でも負けない明るさと強さを持っています。そんな型破りなはいからさんに忍も伊集院家の人達も惹かれて行きます。紅緒は生まれた時から忍の許嫁。それが気に入らない紅緒は忍に嫌われようと頑張りますが、実は初対面から忍が気になっていて、忍の方も元気な紅緒に好感を持っていました。生まれた時から決められた相手をお互い本気で好きになるなんて本当に素敵な運命です。やりたい事が出来ない時代で特に女性は大変だったと思いますが、きっと紅緒の様に自分で切り開いて行く人もいたでしょう。自分も大正時代にスリップした気分になれるぐらい物語に引き込まれてしまいます。また所々に書かれている大和和紀先生のちょっとしたギャグがとても笑えるのです。泣ける感動シーンがあるかと思えば、思わず声をあげて笑ってしまうシーンも有りとにかく面白いのです。この時代が好きな人にはもちろんお勧めですが、マンガが好きな方には一度は読んで欲しい作品です。 ブラック・ジャック感想ブラック・ジャック 手塚治虫名無し手塚治虫の名作中の名作です。医療ものの漫画は好きなのでいろいろなものを読み漁りましたが、最終的にはブラックジャックのような名作にかなうものは無いのではと思わせられます。社会に対する風刺も含まれていて、単なる医療ドラマというより、さらに奥深い世の中の病巣までえぐり出すのが面白いです。年下好きにはたまらないきみはペット 小川彌生名無し年下好きにはたまらないマンガだと思います。ペットのように扱っていた年下の男の子が急に見せる男の姿が、なんとも言えないです。今まで年上派で、年下にあまり興味がなかったのですが、このマンガを見てから年下もありだなと思うようになりました。是非読んでみてほしいです。古き良き日の少年ギャグ漫画タトルくん 赤塚不二夫名無し土管を積んだ空き地で子供たちが野球、町の小さな果物屋さんやケーキ屋さんなど...懐かしい光景ですね。1977年の作品だそうですが、赤塚ギャグの素晴らしさとともに、描かれている風景の懐かしさに大きな郷愁を感じました。設定やギャグのぶっ飛び方とは逆に、コマ割りはカッチリしていて、作品としてはオーソドックスで手堅い印象です。 シュールすぎるギャグの海にどっぷりはまろう。おそ松くん 赤塚不二夫名無し登場人物一人ひとりがあまりにも強烈な個性を発しているため「主役は誰?」と、真面目なひとは考えてしまうかもしれません。 もはやお話もストーリーがあるのかないのかハチャメチャ。でも読後感は爽やかです。突き抜けすぎているナンセンスな世界。 常識をふりきっているキャラクターたちが、抑圧されて窒息しそうな気持ちに穴をあけてくれる。 自分の常識のねじを外す危険な本でもあります。平均・平等を無理やり意識させられて息が詰まりそうになっているとき、こんなギャク漫画が日常をちょっとだけ逸脱させてくれます。 現実に会社組織などで、この漫画のキャラクター達に当てはまる人がいると思います。苦手な上司・同僚をこの漫画のキャラクターでイメージすると、ちょっと気持ちが楽になりますよ。ア太郎と絡む連中が最高もーれつア太郎 赤塚不二夫名無し日本中にブームを巻き起こした丸善石油の大ヒットCM「Oh!モーレツ」からもじった「もーれつア太郎」ですが、赤塚不二夫氏の作品らしく、主人公の「ア太郎」よりも「ニャロメ」や「ココロのボス」などの登場で爆発的な人気を得た作品です。バカボンのパパを少年にした様な、腹巻に鉢巻き姿で下町の八百屋を切り盛りするア太郎たちが巻き起こすドタバタ騒動。令和の今でも笑えます。ついに帝愛社長息子との直接対決!賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編 福本伸行名無しついに帝愛社長息子との直接対決!シンプルなルールながらも心理戦で1試合1試合が濃い内容。カイジがついに死のダイブへの危機も…今までカイジを読んでいなかった方もここから読み始めても充分楽しめます。矛盾するようですが、もはや安定したスリルみたいな雰囲気が、このワンポーカー編にはあります。 今なら即連載中止の破滅的傑作レッツラゴン 赤塚不二夫名無し昭和中期生まれの私には懐かし過ぎて涙する作品です。「おそ松くん」や「天才バカボン」を赤塚不二夫氏のギャグ漫画部門の代表作とするのが一般的ですが、私はこの作品を一番に推したいと思います。懐古趣味的なアプローチでなく、若い方にもナンセンス漫画の極みであるこの作品で充分に味わって貰いたいと思うからです。因みに、この作品内のギャグのカオス度に匹敵出来るのは、谷岡ヤスジ氏のそれしかないと思っています。ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫イズムを継承!深夜! 天才バカボン 赤塚不二夫 あさだみほ 「深夜!天才バカボン」製作委員会名無し子供の頃、天才バカボンのギャグで、どれだけ腹を抱えて笑ったことでしょう。「深夜!天才バカボン」は、あさだみほさんの見事な筆致と、細川徹さんのオリジナルストーリーで、ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫イズムを、時代を超えて継承してくれました。「これでいいのだ」の懐かしいフレーズ、バカボンのパパをはじめとするバカボンファミリー、個性的なキャラクターを見ると、少年時代の記憶が蘇りました。天才バカボンファンには、タマラナイ作品です。いま元気をなくしている人にこそ読んで欲しい電子版 天才バカボン 赤塚不二夫名無し天才バカボンと言うと、誰もが知る国民的漫画の一つだと思います。どこか憎めない、それでいて底抜けに明るい親子を中心に世界が回っている様子は人の根っこに訴える明るさがあります。古い作品ではありますが、「大抵のことは笑い飛ばしてしまえ」、「目の前にあることを一所懸命に楽しめ」と、心に語りかけてくれる漫画ですので、周囲に振り回されて落ち込んでいるような人などに、ぜひ一読してもらいたいシリーズです。 交通事故に隠された謎交通事故鑑定人 環倫一郎 梶研吾 樹崎聖名無し「交通事故鑑定人」という聞いたことのない職種に惹かれて読んでみました。 保険会社の調査員の男性が、交通事故の真相を、被害者の妹さんと共に探るところからストーリーは始まります。主人公の男性が、愛嬌があってかわいいタイプ。舞台がアメリカなので、銃が出てきたりと、血なまぐさいところもあり、日本とは異なる状況であります。車のメカニズムの話も出てきますが、車の知識がまったくなくても、「こういう事故なら、ここに傷がつくわけがない」というように、分かりやすく説明があるので、理解しやすかったです。 やっぱり、こういった専門職の仕事内容を垣間見られる漫画は面白いですねー。職業モノとかミステリー的な謎解き話が好きな方は、ぜひ一読をおすすめします。能條純一という漫画家月下の棋士 能條純一さいろく能條純一作品はまるで邦画を見ているかのような気分になる。 しかも昭和の作品…松田優作の「蘇える金狼」のような空気感。 その雰囲気と空気感は凄まじい。 その一方、現在連載中でマンガ好き達にこぞって好評である「昭和天皇物語」ではスピード感を封印してゆっくり目に見えるオーラの漂う神秘的な人物像を描いている。 能條先生は凄いのだ。 私は本作で初めて能條純一作品を読んだ。当時スピリッツで連載されていた中でも異色を放っていて、ベタ部分から見える圧が下手なホラー漫画よりも恐ろしく見えた。 とかいうと言い過ぎかもしれないけど、それだけ「本気で集中している人間」というのを描くのが上手かった。 本作では将棋の天才、棋士 氷室将介が巻き起こす嵐の物語。 ただ、周りの登場人物たちも負けていない。 なにはともあれ、鈴本永吉戦が終わる3~4巻あたりまで読んでみてほしい。どこへ向かうのか?ベルセルク 三浦建太郎名無し言わずと知れた世界クラスの知名度のあるダークファンタジーの傑作。 しかし、最近はそのダークさの部分が薄れ、ファンタジー感が増しているような気がします。 後半になって核心に踏み込んだ展開になるものの、それ故に緊張感が序盤ほどないのが少し残念です。 足掛け30年を超える漫画、完結まで見守りたいです。 推理漫画の王道名探偵コナン 青山剛昌名無し主人公の名探偵、工藤新一は黒の組織に薬を飲まされて体が幼児化してしまいます。 江戸川コナンと名乗り、同級生の毛利蘭の家に居候させてもらい、次々と難事件を解決します。 黒の組織のボスは明かされ、今は組織No2のラムが誰なのかが議論となっています。 私は若狭留美が過去の言動や声優から怪しいと思っています。自分で推理するのも面白い作品です。残酷描写が魅力彼岸島 松本光司名無し吸血鬼VS人間を描いた作品。最初は無力で一方的に吸血鬼になぶられる主人公たち。少しずつ力を付け、吸血鬼が巣食う島のボス・雅に挑むというストーリーです。 この作品の魅力はなんといっても残酷な描写です。 化け物たちによって、人が虫ケラのように殺されていきます。 あまりにも無力で、まったく太刀打ちできない場面を見ていると恐怖すら覚えます…。 ちなみに丸太がやたらと登場します笑 武器として振り回したり、盾に使ったりするのはもちろん、船代わりにしたり。「そんな使い道あったんだ!」と思わずツッコミたくなる作品でもあります。 医療の進歩を実感JIN―仁― 村上もとか名無しドラマの再放送を拝見して面白かったので、原作を読んでみました。 ドラマでは描ききれなかった話も面白かったです。 主人公の南方仁がコレラウイルスと懸命に戦う姿は、現代のコロナウイルスと戦う医者の姿そのものではないかと思います。 医学的知識がなくてもヒューマンドラマや歴史物としても楽しめます。 是非一度読まれてみてはいかがでしょうか。 のしあがっていくところが快感女帝 倉科遼 和気一作名無し最初は地味だった女性が、ホステストして成功していく一代記を描いた作品ですが、その過程に爽快感があって大好きです。水商売の世界なので、女性同士の足の引っ張り合いや、裏社会との駆け引きも多いのでハラハラするところが多く飽きることがありません。しかもただてっぺんを目指すのではなく、その過程で裏方の男性との恋に迷うなど、主人公が女性としての幸せを得てほしいと願ってしまうくらいキャラクターが魅力的です。最強が決まるまでの興奮修羅の門 川原正敏名無し最強の男は誰か? 最強の格闘技は何か? 格闘技をする者がなりたいと思い、 見る者が見たいと思う、 「世界最強」 だが、現役格闘家は別として、 果たして、マニアが見たいのは本当に 最強の男、格闘技が決まる瞬間だろうか。 成績とか結果とか結論を知る瞬間だろうか。 そうでは無いと思う。 その結論に至るまでの過程が重要なのだ。 それが決まるまでの経過を、ドラマを見たいのだ。 極端に言えば、最強の戦士・格闘技が決定して、 勝者の手がレフリーに掴み挙げられる瞬間より、 最強候補がリングにあがって対峙してゴングがなる瞬間、 試合が決着するまでにいたる攻防、 それらを見て興奮して味わいたいのだ。 「修羅の門」はそれが判っている。 だから、神武館のオープントーナメントや ボクシングの統一戦、ブラジルでのバーリトゥード、 それらの開催に至るまでの過程や、 各試合が始まるまでのストーリーも入念に描いているし、 その話がとても面白い。 そしてそれゆえに本番の試合がまた盛り上がる。 「最強」を決定するのに必要なのは 虚飾を排除したリアルな展開かもしれないが、 それをしすぎて単なるデータの抽出提示の過程に なってしまったのでは 「世界最強」という男のロマンが無味で色あせてしまう。 だから主人公の陸奥九十九は 無謀な連戦もしたりする。 互いに万全な体調で戦いましょう、 公正明大にどちらが強いか確認しましょう、 とか必ずしもそうではない。 だから神武館のトーナメント戦でも キックボクシング、シュートボクシング、プロレス、古武道、 それぞれの最強戦士とあえて戦う立場を自ら選ぶ。 そして大会主催者も相手の選手もそれを了承する。 その流れはリアリティに徹するならありえない流れだが、 格闘リアリティと格闘ロマンの両方を損なわず増幅させてくれた。 このシーンが描かれたとき、 「あ、この漫画、絶対に面白くなる」 と思った。初期の卍さん強すぎ無限の住人 沙村広明名無し目にも止まらぬ速さで、一瞬で相手を切り捨てまくる初期の卍さん好き。 スピード、パワー、テクニックどれを取っても逸刀流を上回ってる。 本当はもっと強いのに、凛と暮らしてる間に弱体化したんだと思う。 初期みさえも割とかわいいクレヨンしんちゃん 臼井儀人野愛永遠に色褪せることのない名作。 いつ読んでも、いくつになっても笑ってしまう作品。子ども向けと見せかけて下ネタと小ネタだらけで、いややっぱり面白いなあと。 子どものときは「それはガムじゃないのよ」と言われているものがわからなかったなあ…などとノスタルジーに浸ってみたり。 安月給扱いされてるひろしが現代人から見ると、持ち家で子どもいてペットまで買っててうらやましい経済水準だったり。 読むたびに新たな発見がある。 そして切っても切り離せないのがアニメの存在。 クレヨンしんちゃんを読むと登場人物の声がはっきりと聞こえてくる。幼い頃から見ていたからという理由もあるけど、アニメと漫画の声がぴったりフィットしているのが素晴らしい。 野原ひろし役の藤原啓治さんの訃報を知り、読み返してみて改めて気づくクレヨンしんちゃんの偉大さ。 野原家みたいな賑やかで自由で愛に溢れた家族は永遠の憧れです。トリックを再確認名探偵コナン 青山剛昌名無し小さな頃から親しんできた「名探偵コナン」。 あの頃はトリックに使われていた道具、薬品に対する知識もなく、ただコナン君が犯人を悩みながらも発見する様子にわくわくしながら読んでいただけでした。 しかし大人になってから読み返してみると、トリックに対する理解も及び、新たな発見が! 何度でも楽しめる、最高の作品です。<<3233343536>>
数年後に迫る破局的な結末を知り歴史の改変に動く草加と、その考えを深層で理解しつつも歴史改変に抵抗感を覚え、仲間を守りつつ別の方策で解決を図らずを得ない角松のジレンマが見事に描写され、ストーリーに深みを与えています。いざ自分が同じ立場に立たされたとしたら、どう行動するだろうか…と深く考えさせられる作品です。