ゴールデンカムイ

電子版は見開きで読めるデバイスを!

ゴールデンカムイ 野田サトル
ゆゆゆ
ゆゆゆ

ストーリーはいろいろな方が書かれているので、私が気づいた読む環境についての感想。 電子版が無料公開されたときに初めて読んだ。 でも絵柄が嫌いなわけでもないのに何故か読みづらく、第一話を読み切ることなく挫折した。 自分でも何が起きたか理解できなかった。アニメはおもしろいし、趣味が合う友達は絶賛している。おかしい。 しばらくして気づいた理由が、スマホから1ページずつ読んでいたこと。 「ゴールデンカムイ」は、本誌連載時に近い環境のほうがたのしく読めるマンガなのだと思う。 見開きでバババン! めくってドドン!! しばしば、のびのびと、かつ迫力がある描き方をされているので、1ページずつ読む場合は見開き展開の魅力も、付随するストーリーも、いろいろとパワーダウンしてしまうようだ。 タブレットを使い、2ページ見開きにして読める環境にしてみたら、今度は読み止まらなくなった。 今はくつろげる時間とはいえ、他にもやりたいことはあるのだよと無理やり、きりは良くないけど、きりが良いところと思い込んで、読み止まることができた。 ゴールデンカムイ、恐ろしいマンガ! まだ未読の方は、できれば紙版を。 難しければ、電子版は2ページ見開きで、余裕を持って読めるデバイスから読むことをおすすめします。 話がブツ切れにならないうえ、迫力が増します。

ふわふわ志保のほっこりごはん

2023年「亜月裕先生の新刊」 #1巻応援

ふわふわ志保のほっこりごはん 亜月裕
兎来栄寿
兎来栄寿

「亜月裕先生の新刊」が本日発売! 令和5年になって、この言葉を発せられる驚きと嬉しさたるや。 電子版のみではありますが、2016年に発売された『伊賀野カバ丸★そりから』以来7年ぶりとなる新刊です。亜月さんももう古稀、再来年でデビュー50周年なんですね。先日クチコミを描いた『ぼっち死の館』もそうですが、若い体であっても大変な作業であるマンガの執筆を、歳を重ねてもずっと続けられている方々には畏敬の念を抱きます。 この『ひとりでほっこりくつろぎごはん』シリーズで連載されていた『ふわふわ志保のほっこりごはん』は、非常に伸び伸びと描いている感があって、読んでいてどこか安心します。 本作は1話完結型で、30歳のOL志保が毎回どこかで何か特定のメニューを食べるグルメマンガ。 某所で行われているさんま祭であったり、50円でボルシチとコールスローを付けられるお店の「タンポポオムライス」と言ったら、解る方には解る実在のイベントやお店でしょう。 どこかのお店に食べに行く話でなく、「雪中キャベツのポトフセット」など話題になったお取り寄せ品のお話であったり、もらった材料から自分で料理をするお話もありバラエティ豊かです。実際に食べたときの感動をそのまま表現されているようで、読んだらすべての品を食べたくなります。少なくとも、私は昨日ポトフを食べたばかりなのにまたポトフを食べたくなりました。 たまに過去回想も入りつつ基本はゆるく進行していくのですが、たまにポトフの回のような読者の記憶を刺して来る味のあるエピソードもあり、流石の力量を感じさせてくれます。 何より、亜月さんの醸し出す雰囲気が端々から心地よく伝わってきて、古の少女マンガ読みとしては感慨深さを覚えずにはいられません。 末長く元気で美味しいものをたくさん食べて、またこのシリーズでも『カバ丸』でも描いてくださったら、一ファンとして嬉しいです。