柚原(ゆのはら)さんは真面目で気づかいもできる女子だけど、なぜかとにかく男運がない。二股かけられたと思っていたら、まさかの五股だったりと、だまされる馬鹿さ加減に自分でもあきれるばかり。そんなとき面倒見のいい会社の青木先輩と飲みに誘ってもらって、グチを聞いてもらっているうち、誘われてそういう関係に。「大事にされてるってこと教えてあげるよ」「あ、あん、先輩……っ!」彼の優しい腰つきにたくさん可愛がられてとけちゃいそう。
柊京香には坂崎浩也と言う婚約者がいた。特別深く愛し合っているわけでもなく、世間体を気にして婚姻することになった相手同士。婚姻を進める最中、学生時代に京香が恋心を寄せていた家庭教師の成神秀俊が現れる。京香は彼が忘れられないため、浩也と付き合うまで男を知らなかった、秀俊は仕事先の会社社長になっていて、京香を奪おうと強引に身体を求める。かつての恋心を思い出して、それを許してしまう京香……。しかし繰り返しの情事は婚約者の嫉妬を産み、事件にまで発展していく。婚約者と簒奪者、狂気を孕んだ愛憎劇の結末は……!?
「おおう、見てしまったなあ」愛する男は鬼と化した! 大学の植物観察のため丹波の山に入った光留は、崖から落ちたところを雪天という古風な若者に助けられその村で養生する。はかなげで優しい雪天と恋に落ちた光留は、初めて夜を共にする。しかしこの村は人間の入れない隠れ里で、雪天は京の都を追われた鬼の一族の末裔だった。ある夜その正体を現した雪天は、巨大な赤鬼となって光留を抱く。雪天とは正反対の荒々しいセックスに驚く光留だが、彼を愛する心は変わらず、どちらとも抱かれ続ける。しかしふたりには試練が待ち受けていた。切なく激しい愛憎鬼譚!
「心配するな、お前以外を抱くつもりはない」ヴァンパイアの王ドラクル伯爵の血を受け、その夫人となったリリィ。豪華な館での甘い新婚生活の営みが続く。しかし一族は神祖の血を持つ伯爵の妹エリザベスを、真の花嫁とするように迫ってきた。館を訪れたエリザベスは、女主人のように高慢な態度でリリィに接し、彼女を家畜となじる。伯爵は誘惑するエリザベスに対し妻はリリィ一人だと拒絶し、愛欲の日々を続ける。しかし怒り狂うエリザベスの卑劣な罠がリリィに迫っていた……。『ヴァンパイア伯爵とリラの乙女』に続く至高の吸血鬼譚再び!
とある国の娘、メアリーは、次期女王となるべくお父さんから大切に育てられていた。ある、誕生日。メアリーは執事、アルトと出会う。そしてふたりは仲良くなり、恋人へと関係を築いていく。しかし、メアリーの父は他の国の王子様と結婚させ、国を広げそしてメアリーの幸せを想ってアルトと別れさせる。時が過ぎ迎える舞踏会。この中にいるだれか一人と強制的に結婚しなくてはならない。メアリーが心からアルトのことを求めたときだった。目の前には――
「歌え、小夜啼鳥(ナイチンゲール)。ただ俺のためだけに歌ってくれ。この屋敷は、お前という小鳥を飼うためだけに建てられたのだから」フロレンツィアの美しい歌姫エミーリアは、大国の王子の妾になる事を嫌い修道院へ向かう途中、謎の黒衣の男にさらわれる。豪華な屋敷の中の、巨大な金の鳥籠の中で目覚めたエミーリアは、マクシミリアンというその男に純潔を奪われる。足枷を付けられ逃げられない歌姫を、マクシミリアンは毎晩抱き啼かせ続けるが、彼女はやがて悦びと男の優しさに目覚めていた……。執愛と純愛に彩られた異国物語の傑作、ここに登場!
「オレの目が向けられるとき、おまえは雌になるしかない」アデュラーレ姫の幼なじみで行方不明になっていたタイタス公爵が、魔族を引き連れて戻ってきた。その右目に輝く宝石が埋め込まれ、彼は美しい魔人と化していた。アデュラーレはタイタスを拒否するが、宝石の瞳でみつめられると欲情の炎を抑えることができない。戦火のなかでアデュラーレはタイタスに処女を奪われる。魔神マレボルジャに支配されたタイタスは、自分が人間性を保っていられる最後の楔が、愛する姫を抱くことなのだと言う。獣のような交わりで結ばれた二人の運命は…!?
「森の銀狼と、毎夜楽しんでいるという、噂の精霊娘は、おまえのことだろう」狼と暮らしていた森の乙女セラフィナは、かつて父が仕えていたトァルギス城の新しい城主ブライズにさらわれ、強引に処女を奪われる。さらに彼は何かにつけ性欲をむき出しにして、昼に夜にセラフィナを陵辱していく。その凶暴さには、満月に関わるある秘密があった。そしてセラフィナにも、哀しみの中にも身を捧げ続ける理由があった。濃厚なエロチシズムと伝説が息づくゴシック・ロマン登場!!
箱入り娘として育てられた花音は、恋愛というモノを全く知らなかった。大学に入学して透と出会うことによって、人生は大きく変異することになる。順調に進んでいく、と思われた二人の恋物語は花音の父親によって、阻まれてしまう。大好きな透と一緒にいたい――花音は自分の運命に抗っていく。
美人願望が人一倍強い亜希は、女性向AV作品のヒロインにスカウトされる。美人で親友の美樹は出演を強く勧める。制作撮影監督は得体の知れないセレブの沢村。超一流オフィスビルのテレビ局内にある彼のスタジオで超一流メイクスタッフ等が集い、亜希を見紛う如き美人に仕立て上げる。亜希自身も女優顔負けの妖艶華麗な表情や仕草で美人シンデレラ変身物語は順調に撮影が進められていく。その影で制作助手の美樹に思わぬ変化が。そして事態は思わぬ展開へ。亜希を中心に変身願望を抱える3人の愛の輪舞曲の物語。
「仕事場でもプライベートでも、今日からオレとお前は恋人同士だ、いいな」男性恐怖症を克服させるため超人気スター、芸能王子アース様こと王徳寺大地のマネージャーにされてしまったわたしは、主演映画のラブシーンの役作りのためだと、彼の豪華マンションで抱かれてしまう。しかし私生活での彼は、世間の評判とは違い秘密めいていた。熱を出し倒れたわたしのために、仕事を捨て駆けつけた彼。愛し合い体を重ねる二人だが、その姿を撮られマスコミは大騒ぎになる。映画のヒロイン役アイドルやそのマネージャーとの確執、その果てで彼が選んだ道は!?
もののけが人に紛れて暮らしていた江戸。町娘のちさも、夜になると夜鷹に変身し、男の精を吸い取る女妖怪としてうわさになっていた。彼女にはある目的があったが、ある夜佐々木という侍に見破られ説教されてしまう。彼の正体が気になるちさは、その住処に押しかけるが、相手のペースに乗せられ体を奪わる。初めての悦びに、ちさは夜な夜な宅に通い、昼は出会い茶屋で求め合うようになっていく。そのころ巷では、あやかしがからんでいるらしい火事騒動が続いていた……。お江戸を舞台にした、一途な娘妖怪と不思議な侍との恋絵巻が始まる!