「心配するな、お前以外を抱くつもりはない」ヴァンパイアの王ドラクル伯爵の血を受け、その夫人となったリリィ。豪華な館での甘い新婚生活の営みが続く。しかし一族は神祖の血を持つ伯爵の妹エリザベスを、真の花嫁とするように迫ってきた。館を訪れたエリザベスは、女主人のように高慢な態度でリリィに接し、彼女を家畜となじる。伯爵は誘惑するエリザベスに対し妻はリリィ一人だと拒絶し、愛欲の日々を続ける。しかし怒り狂うエリザベスの卑劣な罠がリリィに迫っていた……。『ヴァンパイア伯爵とリラの乙女』に続く至高の吸血鬼譚再び!
リリィは、その身からリラの花の香りを放つ少女で、リラの乙女と呼ばれていた。彼女が十八歳になった時、ドラクル伯爵との縁談話が持ちあがる。黒髪の美形である伯爵の正体は、ヴァンパイアの王だった。リラの花が香るリリィの血は、ヴァンパイアにとって極上の美酒で最高の快楽が味わえるのだ。母親から疎まれてきたリリィは、たとえ食料でも自分を必要としてくれる事を喜び、伯爵を受け入れる。血を吸い処女を奪ううちに、伯爵の心は揺れ動くが……。至高の吸血鬼譚ここに誕生!!