幻冬舎コミックスマンガの感想・レビュー227件<<45678>>アニメ本編が見たくなるコミカライズ作品 #推しを3行で推す #完結応援さらざんまい イクニラッパー ミギー名無し・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ コミカライズを担当したミギー先生の優しくて繊細なタッチの絵が素敵… ・特に好きなところは? 良くも悪くもイキイキしていて、可愛いさとかっこよさを振りまくキャラクター達(一稀、悠、燕太、レオ、マブ、サラ、誓)の活躍。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! ただの「BL要素を取り入れた全年齢向け漫画作品」ではありません…アニメ本編では詳しく描写されなかった(漫画版で明かされる)想いのモノローグや過去の回想が描かれていて、それぞれ抱えている心の重荷やしがらみを切々と伝わらせる「鬱展開」のシーンが少なからずあります…ですが、ミギー先生の「『さらざんまい』への愛」が深く刻まれている作品でもあります。アニメ本編を見た人も見ていない人も、読んでほしいと思うコミカライズ作品です。…一言では済ませず長々とコメントして申し訳ありませんが、『さらざんまい』のアニメ本編も、漫画版も良作=名作です!ピングドラムっぽさノケモノと花嫁 完全版 中村明日美子 幾原邦彦さいろくオシャレで不思議なアニメだなーと思って観てたピングドラムと似た空気。原作が幾原邦彦さんということで先入観があることは否めないんだけど。 女の子がしっかり女の子でエロくて可愛いし、どこを切り取っても絵になるしさすが中村明日美子先生。 ストーリーは不思議だけど全てを語ってくれないところもまたいいのだ。ううう・・・アイネクライネナハトムジーク いくえみ綾 伊坂幸太郎starstarstar_borderstar_borderstar_border酒チャビン原作小説読了済みで読みました!!!ちょっと単行本2巻ではまとめ切るのは難しいような・・・・ 原作は文句なしに面白かったですし、コミカライズもいくえみ先生なので、間違いはないはずなのですが・・・。。 小説の方では、バラバラごっちゃごちゃに進んでた話が、スキッと一つに収束していく気持ちよさがあるのですが、こちらのマンガ版は正直それぞれの話を消化し切る前にどんどん進んでしまうので、最後の収束のところで、誰が誰だったのかよくわからんくなってごちゃっとしてしまってるのがもったいなかったです・・・・。1巻に3話入っていて全6話なのですが、正直1巻1話くらいのボリュームで全6巻とかでみてみたかったような気がします!!!!!ちょっと1巻では厳しいような・・すべてがFになる 浅田寅ヲ 森博嗣starstar_borderstar_borderstar_borderstar_border酒チャビン原作小説を読了してみて、面白かったのですが、少しわかりづらい部分もあり、消化不良なところもあったので、おさらいの意味も込めてこちらを手に取りました!! ちょっとあの長さの小説をマンガ1巻にまとめるのは難易度が高すぎたように思います。。絵柄もかなり自己主張の強い感じでしたので、慣れるまでに時間がかかってしまいました。。 こんなの泣いちゃうよ推しは目覚めないダンナ様です そら六文銭結婚して10年以上経った仲良し夫婦。 ある夜中、夫が急に心肺停止し、一命はとりとめたが、いわゆる植物状態になってしまう。 その病院生活を描いた作品。 もうね、泣きますよ。奥さんの愛情の深さに。 温かい絵柄とマッチして、もうボロボロです。 意思疎通もロクにできない旦那さんのために病院に通い、世話をするだけでも並大抵のことではないと思うんです。 しかも、この奥さんの場合、植物状態の旦那さんのちょっとした変化、例えばちょっと動いたとか、あくびしたとかですごい喜んだりして。 「推し」と表現して大事に慈しんでいる。 愛した人の変わり果てた姿に、そうでもしないとやっていられないのかもしれませんが、見捨てたり、自身の辛さを嘆いたりせず この気丈とも言える姿に私感動しっぱなしですよ。 「ただ毎日一緒にいたい」から側にいる。 そのピュアな思いに、これが本当の愛なのかなぁとか思ってしまった。 家に帰れば、寂しくなり泣いてしまうのも、またリアル。 まじりっけなしのノンフィクションなので、2巻現在で奇跡なんて起きませんが、どうか末永くお二人が一緒に過ごせることを祈っています。羨ましすぎるお隣関係ご飯つくりすぎ子と完食系男子 揚立しのむあまり期待せずに買ったごはんマンガなんですがすごくよかったです 「作りすぎちゃったんです!」系女子もあざとくなく可愛いし、食べる男子の方も美味しそうに食べるし見てて幸せになる漫画。 ご賞味あれ〜探偵とヒモ男のBL×バディサスペンス #1巻応援外村探偵社の招かれざる客 草間さかえsogor25探偵事務所を営んでいる松田の元に、高校の同級生・神子にまつわる依頼が来たことから物語は始まります。 学生時代から"不幸な人間"を好きになると言っていた神子は今もヒモのような生活をしていて、松田は依頼の解決のために神子を呼び出すのですが、のらりくらりと言いくるめられて、いつの間にか彼は松田の探偵事務所に住み着くようになってしまっていました。 この作品は、そんな2人が日々舞い込む依頼の数々を解決していく様子を描く物語です。 彼らの元に舞い込む依頼はどれも一癖も二癖もあって、依頼が来るたびに繰り広げられる2人の丁々発止のやりとりと、一見仲違いばかりしているように見える2人の唯一無二の関係性が魅力的な作品です また、個々の依頼を解決する過程にはスリルや人情味が感じられるバディサスペンスとしても上質な作品になっていて、最後の事件でそれら全てが凝縮されて最高の盛り上がりを魅せる1巻完結の作品です。 漫画版、良いですねぇ #推しを3行で推す漁港の肉子ちゃん 杉作 西加奈子starstarstarstarstarひさぴよ西加奈子原作のハートフルな少女文学作品。アニメ版の評価が色々と聞こえてきた最中で読みました。漫画版はというと、率直に良い漫画だということは間違いないです。 キクコの心情描写の秀逸さは原作の力もあると思いますが、漫画のモノローグ的な表現と非常に合っていて、作画の杉作先生の温かい作風と見事に融合していると感じました。 杉作先生のこれまでの作品と比べても漫画表現が格段に違っており、作品にかける意気込みのようなものがひしひしと伝わってきますね。いくえみ綾の現代ファンタジートーチソング・エコロジー いくえみ綾さいろくじゅうぶんファンタジーなんだがすげー良かったので拡めたい 読了直後の今は胸いっぱいで…とにかく、良かった。冷蔵庫の奥から乾いた柚子胡椒出てくるよね冷蔵庫のアレ、いつ使うの? 山本あり野愛「アレいつ使うの?」と言いたくなる冷蔵庫に残った半端な食材や調味料をなんとか使い切る知恵を授けてくれる漫画。 野菜とか肉とか生鮮食品は意識して使うけど、調味料はいつまでも放置しちゃうのわかる。焼き肉のタレとか柚子胡椒とかずっとある。 アレ使わなきゃな〜と思いながらピザ食べちゃうのもわかるし、大量に料理作って満足して2日目くらいに飽きるのもめちゃくちゃわかる。 わかりみが深すぎるあるあるの乗り越え方を楽しそうに伝授してくれるので、素直にやってみようと思えるのが良いところ。 白菜の漬け物余ったら古漬けチャーハンにすればよいということがわかったので、何も恐れずに白菜の漬け物作りました。ありがたい。 ど天然図書館司書に癒やされる麦本三歩の好きなもの 須藤佑実 住野よるさいろく気づいたら前のクチコミ2件のタイトル足して割ったみたいなタイトルをつけてしまってたんですが、ほんとそうで。 癒やしがある。 住野よる原作ということで、日本の今の文芸!って感じもなんとなーくあって、バーズコミックっぽさというかコミカライズはここで良かったなぁと感じられる作品。 続きを待とうと思います。割り切るのは勘定なのか感情なのか今夜も割りカンで 高田靖彦名無し共に食事をする男女の関係にも色々ある。 だが勘定が「割りカンで」ということであれば それはおおむね、相手と貸し借りを作りたくない、 距離を保ちたい、という関係の場合が多いと思う。 割りカンならすべてそうだとまでは思わないが、 積極的に相手との距離を縮めたいと望む関係ならば、 あまり割りカンにはしないだろう。 なのでこの漫画のタイトルに「割りカン」とあり、 それでいていかにもカップルっぽい男女の絵が 描かれているのを見たときには、 「ああ、常に割りカンという割り切ったカップルと見せかけて 実はそれでいて超親密とか、相思相愛とか、 ツンデレゆえに割りカンをする、とかいう感じのカップルの ひと捻りしたラブコメ話の漫画なんだろうな。」 と推測した。 まだ全2巻のうちの第1巻しか読んでいないので、 その考えが間違っていたと結論づける段階ではない。 だがいまのところ、推測していたのとは違って、 結構そのまんま距離を保った男女のまま話は進んでいる。 まあ少しづつ、以前よりも互いを理解しつつあるし、 仲は良くなっていっているとは思うけれども。 今のところ普通の意味で「健全な大人の男女の飲食話」。 健全過ぎてエロ要素とか皆無なので、下衆な意味で 「とっとと喰っちゃえよ!」 と思ってしまう部分もあったりするが(笑)。 それと勘定がどうこうという話ではあっても、 どっちかがとか誰かが金持ちだとか貧乏だとか、 そういう金銭的なリアルさを感じさせるシーンも少ないですね。 ようするに無駄にドラマチックな展開とか、 意表を突くような展開とかは殆どありません。 少し不器用な関係と生き方をしている男女の生活を舞台に、 悩んだり、ホッとしたりとした感情の機微を中心に 話が進んでいる感じです。 それだけに最終回までにこの男女が、 この男女の日常ドラマがどう変わるのか、 それとも変わらないのか、 興味は沸きました。 これからもずっと割りカンで、と終るのか、 それともこれからは、で終わるのか。 (添付画像は第1巻からです) 日常はささやかな努力の積み重ね澤飯家のごはんは息子の光がつくっている。簡単家めしレシピ付き 山田可南野愛澤飯家のごはんは長男の光がつくっている。を読んだからにはこちらもと思い読んでみました。 なんでも作れて料理の楽しさに目覚めた光くんにも初心者の時代がありました。当たり前のことだけど、最初から完璧な人なんていないんですよね。 料理上手なお母さんが亡くなって、食生活がおろそかになっていくのをなんとかしないと!と中学生の光くんが奮闘します。なんていい子。 なんで自分ばっかり料理作らなきゃいけないんだ!と家を飛び出した回は切なくなりました。その後戻ってきてカレー食べて、自分の気持ちを整理する光くんはやっぱりいい子です。 毎日ご飯作るのめんどくさいなという人にぜひ読んでみてほしい。毎日ご飯作ってもらってる人にも読んでほしい。 ささやかな作業の積み重ねで日常が成り立っていること、今日食べたご飯が明日の自分を生かしてくれていること。光くんの姿を見て、様々な気づきを得られるはず。 食育の重要さを学ぼう澤飯家のごはんは長男の光がつくっている。 山田可南野愛子どもの頃からの食育って大事だな〜と思わせられる漫画がバズってますが、こちらを読んでも食育って大事だな〜と改めて感じます。 澤飯家は父ちゃん、光、瑞穂の3人家族。母ちゃんが亡くなってから、長男の光がみんなの料理を作っています。 母ちゃんの美味しい料理が自分達を支えてくれたという思いがあるから、光くんも美味しい料理を作れるんですよね。 家のことが忙しいし…と部活を諦めていた光くんが料理部に入って楽しそうにしているのを見るとこちらまで嬉しくなります。 作るのも食べるのも楽しいことが一番なんですよね。 なんで自分だけとかめんどくさいとか思うことも、手抜きだったりカップ麺の日も何も悪いことじゃない。 無理せず楽しく、自分も家族も喜ぶご飯を作る光くんの姿が素晴らしい作品です。幸せな結婚って・・・?ルポルタージュ 売野機子starstarstarstarstar干し芋心が動かされることが嫌で、映画も美術館も恋愛もしないと決めている主人公の聖。 しかし、葉と目があった途端に恋に落ちてしまう。 恋愛自体がかっこ悪いと思われている2033年。 マッチングで結婚して、子どもを育てて幸せに暮らすことが理想。穏やかな結婚生活。本当にそうなのか? 皆、自分の心をひた隠しにして生活しているにすぎないかもしれない。 しかし、相手は誰であれ、恋愛できない人もいる。 私の、知人でも一度も人を好きなったことがないし、これからもならないと思う。って言っていた。 私には、その当時理解できなかったが、そういう人もいるんだと今なら理解できるようになった。人間らしくておいしすぎる休日の過ごし方おいしすぎて深刻なエラーが発生しました。 高橋すぎな野愛真面目でお堅いOLの不破さんが美味しいものを食べて飲んで笑ったり泣いたりするお話。 作品中に登場する料理やお酒ももちろんですが、不破さんの人間性が魅力的なんです。 きっちりしていて機械みたいな人に見えて、季節の移り変わりや旬の食べものを大事にする一面もあります。 胃を休めようと思ったのにカレー作っちゃったり、釣り堀にガチジャージ&長靴で行ったり…人間らしくて好き。 行きつけのお店のマスター蓮見さんとの恋模様もピュアでもどかしくて可愛らしいんです。 グルメ漫画を読むと外で飲みたい気分が高まってしまうんですが ベランダで手作りサンドイッチ食べたり、浴衣と1人鍋でおうち温泉宿気分を味わったり、お家でできる楽しみ方もたくさん描かれているので今のご時世にもぴったりです。 耽美が炸裂している山田章博初期作品集人魚變生 山田章博名無し帯にも書いてありましたがデビュー作である『ぱだんぱだん』が読めるのがセールスポイントなのかな。9pしかないのに危険な女とそれに惹かれる男、という世界観が完成していてすごいです。 個人的に一番好きだったのは表題作の「人魚變生」(「へんしょう」と読む)。船医の男が船上で人魚を捕まえた話をバーで怪しげな人物(女とも男ともわからないところが素敵!)に語るところから始まるのですが、白黒でバチッと、それでいて艶かしくやわらかな絵作りに一気に引き込まれてしまいました。人魚の美しさ、読んでくれとしか言えない。 繊細な画面がずっと味わえる素晴らしい読書体験でした。片方が死んでても良ければ、おすすめどう考えても死んでいる 雁須磨子nyae※ネタバレを含むクチコミです。家族って、血のつながりって・・・。私・空・あなた・私 いくえみ綾starstarstarstarstar干し芋母子家庭がありました。 母親の胡桃さん、長女の林檎、次女の杏。 そしてそこに、父親の愛人の子、れもんが一緒に住むことになりました。 一緒に暮らしていた祖父母が亡くなったり、痴ほう症で施設に入ったので。 不思議な生活の始まりです。 そこに、植木屋を始めたばかりのイズミが加わり、人間関係がごちゃごちゃになってきました。 最終的には、誰か幸せになったのか・・・? 読んでみてください。 BLの可能性は無限大どう考えても死んでいる 雁須磨子さいろくBLは本当に何でも出来るなーと思う。 読了後にそんな感じで感心しつつ、どうなってるんだろうとか色々想像(妄想)も膨らませつつ、幸せになってほしいものだと思う作品でした。 最終的にどうなるんだろう、「意外ともつものですよ」はどのぐらいもつものなんだろう。あとの展開が気になるなぁうーんあなたに捧げる私のごはん 松田洋子名無し何回読んでも共感できないし、言い方悪いですが主人公が鬱陶しい。全体的にご都合主義。未亡人のお供えご飯あなたに捧げる私のごはん 松田洋子野愛新婚旅行の帰りの飛行機で夫を亡くした主人公・菜恵が、愛情たっぷりのお供えを作って食べるお話。 こんなのあらすじ読んだだけで泣きたくなる!悲しすぎ。やるせなさすぎ。 ほのぼの飯漫画を読みたい気分だったのに、逆にもう読むしかない!という気持ちになりました。 翔ちゃんの遺影に語りかけながら、思い出の料理を作る菜恵が健気で切なくていじらしい…。 思い出を話す菜恵の語り口がコミカルだからこそ、切なさがひき立つんですよね。明るく生きててえらいよ菜恵…。キャベ巻きご飯美味しそうだよ菜恵…。 あとがきによると未亡人×飯の漫画は新しいんじゃない?的な発想で生まれた作品のようですが、その新しい発想とやらで菜恵の夫は死んだんだよかわいそうだろ…思うくらいに菜恵は可愛いです。 男娼ロボと姉 in 懐かし商店街時計じかけの姉 いけだたかしあうしぃ@カワイイマンガ昔ながらの商店街には、腕の立つ時計職人の女性と、若く美しい弟が住んでいた。一見平和なその街だが、姉と商店街はとある秘密を守り続ける。それは、弟が男相手に売春する事、そして弟がロボットである事。 --..-.-.--. 枠組みとしては成年漫画に見られる、秘密の売春宿とか、夜這いの風習がある村とか、そんな感じ。「少年を守る」という大義で客をコントロールしながら、商店街において売春はコメディタッチで肯定される。 十年前に死んだ弟のロボットに惑溺する姉は幸せそうな様子。商店街の穏やかな近所付き合いに、皆んな幸せそうだからいっか!と思ってしまいそうになる。 エロマンガの世界観としては完璧。しかし、そんな都合の良い世界の裏が、次第に明かされる。しかもそれを「悪」と描かないのが、この作品の読み応えあるところ。 電気屋の男性は、ロボットを作れる程天才の姉に、尊敬と好意を抱く。そして彼女に真っ当に幸せになって欲しいと願う。男性は童貞と揶揄されるが、そんな彼にしか無い「正しさ」がある。彼は〈売春組織を作る〉商店街の男達と共犯でありつつ別の所にいる。 エロスとタブーが肯定される世界観。しかし、電気屋の恋は私の感覚を、辛うじて「まともな」方に留める。そこで得られるのは、狂った世界への無力感。そして、自分の中の「童貞」への肯定感。愛する二人と〈周囲〉の話ふたりはだいたいこんなかんじ いけだたかしあうしぃ@カワイイマンガ女性カップルの同棲話が平熱で、淡々と描かれながらも愛らしい本作ですが、その良さを端的に言い表すのは難しいと感じます。 なので私が言う事も作品の一部分だと思うのですが、特徴として「周囲を丁寧に描く」事があります。 2巻にして既に二人の親、古馴染み、仕事仲間や先輩、ご近所がしっかり登場して関わります。基本二人は優しく関係を深めてゆくので、安心して読んでいられるのですが、それでも周囲の関与は少しの緊張感をもたらします。 二人が盤石であれば、関与する人の中には悲しい思いをする人も現れます。そういう人の秘めた心や行動を見る時、私は主人公二人の視点を離れ、その人に感情移入する。そして気付く……自分(=主人公)だけ良ければいいっていう話じゃないよな、と。 誰かの幸せの影には、他の誰かの様々な感情があるんだよ、という視点は、実は他の百合作品でも得られる視点ではあります。しかしこの作品は、多様なサイドストーリーを複数同時展開する事で、カップルを起点とした世界の広がりと複雑さとままならなさを同時に表現している。 そしてそこから得られる感情は「みんなが幸せになれればいいよな」という、優しい物でした。<<45678>>
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ コミカライズを担当したミギー先生の優しくて繊細なタッチの絵が素敵… ・特に好きなところは? 良くも悪くもイキイキしていて、可愛いさとかっこよさを振りまくキャラクター達(一稀、悠、燕太、レオ、マブ、サラ、誓)の活躍。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! ただの「BL要素を取り入れた全年齢向け漫画作品」ではありません…アニメ本編では詳しく描写されなかった(漫画版で明かされる)想いのモノローグや過去の回想が描かれていて、それぞれ抱えている心の重荷やしがらみを切々と伝わらせる「鬱展開」のシーンが少なからずあります…ですが、ミギー先生の「『さらざんまい』への愛」が深く刻まれている作品でもあります。アニメ本編を見た人も見ていない人も、読んでほしいと思うコミカライズ作品です。…一言では済ませず長々とコメントして申し訳ありませんが、『さらざんまい』のアニメ本編も、漫画版も良作=名作です!