ただいま、おかえり

オメガバースの育児BL

ただいま、おかえり いちかわ壱
るる
るる

アニメを見て大人買い。 既に見た内容で分かりやすかった。 オメガバースの設定が実は嫌いなので手を付けずにいたけど、その設定を詳しく掘り下げた内容ではなかったから環境差別ありの育児BLみたいで受け入れられた。 (でもこの作品以外はやっぱり無理) かがやくひ 弘と真生の親族関係。 弘の両親は差別意識がないとは言えないかもしれないけど、真生のことは認め過去も謝るほどの関係に。 真生の従兄弟は自覚なしで真生のことほんのり好きだったのかな。 またあした 松尾家の双子が初登場。 父子家庭の新しいご近所さん、望月家も初登場。 望月さんは逆差別意識があったけど、似た思いをしてきた真生が今度はそこをサポートできるまでに成長していた。 そして祐樹が松尾さんを意識し出した。 ひとやすみ 松尾さんと祐樹がとうとう! うん、お似合い! はれのひ 輝とみちの初めての喧嘩の原因はどんぐり。 微笑ましいーーー! せっかく両思いになったのに「運命の番」について悩む祐樹。 長いこと弘と真生を見てきた松尾さんは器デカくて優しい。 後半は弘と真生が結婚する頃のゴタゴタについて。 とても感動的で続きが楽しみ。

小さなカルテ~新米獣医の診療日誌~【コミックス版】

命を救いたいという願いはひとつ #1巻応援

小さなカルテ~新米獣医の診療日誌~【コミックス版】 春川くるり
兎来栄寿
兎来栄寿

先日、これまでずっと元気で数秒前までも楽しく飛び跳ねていた我が家の愛犬が突然意識不明になってしまい動物病院へ駆け込みました。 そのとき、最初に診てもらったところは 「診療費がやたら高く必要なのか解らない検査を一杯する」 「ガンがあったのに見逃されて、他の病院に行ったらもう少し早く発見できていればと言われた」 など評判が芳しくないところでした。しかし、緊急でそこ以外に選択肢がなかったために仕方なく行きました。 結果的には、もう二度とそこへは連れていくまいという診療を受けました。セカンドオピニオンのために改めてかかりつけへも行ったところ、同じレントゲンを撮っての診断ひとつとってもまったく違うものでした。 最初のところは「心臓に肥大があるかも」として、もし原因が心臓の疾患であったなら余命は長くて1年ということで覚悟を決めていたのですが、セカンドオピニオンでは「心臓に異常はありません」ときっぱり言い切った上で最初のところではまったく触れられなかった「気管の形が少し変です」という指摘と共に適切な治療を施してくださり、その後は大事なく順調な回復を見せてくれています。もし、最初のところだけで治療を進めていたらどうなっていたかと考えるとぞっとします。 そんなことがあった直後に読んだこちらの作品は、あまりにも身につまされました。 犬や猫を始めとして、さまざまな動物が来院するシーナ動物病院。そこに訪れる飼い主たちの切実な気持ち。我が子のために少しでも良い治療を受けさせたい。少しでも良い先生に診てもらいたい。お金なんて、たとえ自分がどうなろうといくらでも払いたい。 でも、飛び抜けた知識を持つイギリスの王立大卒の宗野であっても、少しプライドが先立ってしまうと本当はもっと上手くできることができないこともあります。 彼を窘める役割を担う池ノ谷も、かつて起こった苦い経験があるからこそ厳格すぎてときに人に嫌われてしまう部分があります。 人間のやることなので完璧はありませんし、本当は誰もが根本では命を救いたいと願っているはずなのに、悲しいすれ違いや摩擦は往々にして起こってしまう。 「お前こそ俺を何だと思ってるんだ?  お前と同じ獣医だよ」 というセリフに、その辺りが詰まっています。過ちを通して人は成長していきますが、その前に大事な子を喪ってしまった飼い主には、そんな事情など関係ないということも痛いほど解ります。 私はペットショップは無くなって欲しいと願っていますが、本作で描かれている面も一理あります。悪意ある人間や蒙昧な人間を根絶することは原理的にほぼ不可能な中で、どういう選択をしていくか。読んでいてあまりに辛く、泣けてきます。 それでも、ペットを取り巻くさまざまな問題を取り扱いながら前を向いて現実的にできる営為をする中で可能な限りの命を救おうとする姿が、美しい絵で紡がれるこの物語から目を離すことはできません。 獣医という職業の大変な面も含めて真摯に描いた作品で、動物を飼っている人、飼いたいと思っている人、また職業マンガが好きな人にもお薦めです。

悪役令嬢に転生したらヒロインが元彼だった【コミックス版】

泣く子とイケメンムチムチ雄っぱい石油王には勝てぬ #1巻応援

悪役令嬢に転生したらヒロインが元彼だった【コミックス版】 絶蝶
兎来栄寿
兎来栄寿

『菊門高校モテ部』の絶蝶さんが描く悪役令嬢モノです。 『菊門高校』から数年経って絵がとても美麗になっており美しいキャラクターたちに見惚れます。その一方で突き抜けたテンションは相変わらずで、もう大好きです! 物語はというと、1ページ目から22歳の乙女ゲーマーであるヒロインの希美(のぞみ)が彼氏をイケメンすぎる石油王にNTRれます。 もう一度言いますね。 1ページ目から22歳の乙女ゲーマーのヒロインが彼氏をイケメンすぎる石油王にNTRれます。 「悪役令嬢」というタイトルなのに、イケメン雄っぱいムッチムチ石油王に彼氏がNTRれるところからスタートする。なかなか想像だにしない展開で、序盤から情報量の嵐とテンションの高さに気持ち良く翻弄されます。 それに対して 「まあまあのんちゃん、尊いBL CPの犠牲になったと思えば…」 という返しをするお姉さんも最高です。開始2ページでもうその先に凝縮されているであろう面白さのエキスをたっぷり感じられました。 そして何やかんやあって希美がハマっている乙女ゲーム『ハイリゲシュヴァンツ』(通称:「ハイチン」)の世界に入り込み、モトカノア・アザリア・ディ・ロ・ストーキングホース15歳として転生してしまいます。 そこで出逢うのは、そのゲームのヒロイン聖巫女ワミアンヌ・サラとして召喚された元彼の環宮くん。 希美はヒロイン役ではなく悪役令嬢として、推しのユーリス=トビア・ブラコニアを始めとするイケメンたちと相対していくこととなります。 とにかくハイテンションな掛け合いや顔芸、強すぎるパワーワードの連発で終始楽しいです。特に、タイトルにもなっている「シュヴァンツ」を巡るパートは抱腹絶倒です。かと思えば、シリアスなシーンは絵のかっこよさと迫力でも魅せてくれます。 一般的な悪役令嬢ものとはまた違った魅力を湛えた作品で、乙女ゲーや女性オタク文化に親しみがある方には特にお薦めです。

ワンサイドインルーム

陰ある陽キャと恥ずかしがり屋の大学生2人

ワンサイドインルーム みつこ
るる
るる

佐伯くんめっちゃイケメンだし学内でもトップで目立つ陽キャ。というのが彼の印象だけど、その長所が短所かのようにこのせいで拗らせてしまったというか。 みんな彼の印象が好きなだけで中身は見ない、彼本来の性格がその見た目から外れれば離れていく、そんな諦めにも似た感じ、その印象に合わせてさえいれば世の中回るという結論で誰にでも流される。 そんな佐伯くんにいつもと違う視線を向けてきたのが岡くん。 彼は彼で目つきが悪いことでいつも誤解されて生きてきた。分かってくれる人は本当に少数。 それが原因で周りと拗れそうな時に助けてくれたのが佐伯くん。こんな彼だから陽キャの佐伯くんが自分に懐いたのは気まぐれであって飽きたら離れていくと信じて好きな気持ちは隠そうと必死。 そのまま決定的な気持ちを言わないまま、相手に嫌われたくない、この関係を壊したくない、という理由で不安定なままズルズルと続いていくけど 気持ちが溢れてどうしようもなくなった時に関係が破綻。 物理的に離れたことでようやく告白からのスタート。 側から見れば両思いなんだし(村田くんが気づくくらいw)もっと早く気持ち伝えたら良かったのに。 無事に両思いになったら2人とも幸せそうだし笑顔も自然だし良かったなー😻

かしこまりました、デスティニー

オメガバース×主従もの

かしこまりました、デスティニー さちも
Nano
Nano

この組み合わせは最高でしかない。Ωの葵が本当~~に健気で頑張り屋で可愛い。宮内もめちゃくちゃに葵思いで私の一推しです。久藤も厳しいけどいい人で、αである次郎も葵を嫌ってるのかと思いきや実は出会ったときから惹かれ合っていて、でも運命には誰も抗えなくて…。オメガバースの良いところでもあり、しんどいところでもある。正直読んでてとてつもなく興奮するんですけどね…本人たちからすれば色んな思いを抱いてるわけで…それがまた最高だったりするんですけどね…!! 執事と次期当主という関係性なのもまた良い。次郎の「俺が運命に打ち勝つのを傍で見てろ」ってセリフが好きすぎる。どんどん距離が縮まってく二人が可愛すぎてたまらん。自分にとって、相手にとっての「幸せ」とは。それぞれが語るシーンがすごく印象的で一緒に泣いてしまう…。みんな幸せになってくれよ頼むから…。 下巻の方は宮内と久藤のお話で大歓喜でした。ありがとう…。裏表紙の「気付いた時には片想いの、片想い」ってフレーズが切なくてしんどくて大好きです。読めば読むほど宮内が好きになっていく…(月刊執事ものすごく欲しい…)。久藤も宮内も結構意地っ張りなところがあったりして愛おしいし、大口開けてご飯食べる宮内好きすぎてつらい。宮内贔屓になっちゃってすみませんなんだけど、葵と次郎の二人も下巻ですごくいい感じなので、ぜひ上下巻ともに読んでみてほしいです。