一迅社マンガの感想・レビュー389件<<7891011>>白黒の世界に舞い降りた虹色の謎生物ニジとクロ 武梨えりstarstarstarstarstarnyae最初はUMAというか、地球ではないどこかの生物なのかと思ったら、実在する動物として描かれているので、おもわず「ニジイロテンゴクオウム」「ハッピーマウス」とググりたくなります。 こんな奇抜な見た目の生物を、実在するかのように思わせるほど、設定が細かい。鳴き声がやまない時、些細なことでピタッと止まって「なーんだ」ってなるところとかペットあるあるな気がする。そういうところが妙にリアルで、読んでる分にはニジは可愛いんだけど、もし自分の目の前にいたら…と思うと少し怖い。 興奮すると二足で立って羽がバッて開くところとかちょっとキモいなって思ってしまった。 なので、クロにとってもニジは「可愛い癒やし動物」ではなくて、死ぬまで責任を持って世話して保護し続けなければならない存在なので、1巻だけでもまだだいぶ戸惑いながら探り探りな様子です。なんせ寿命が80年だそうですから。笑運命の赤い糸とはあかいろ交差点 ひのなつ海む運命の赤い糸で繋がれている…というシンプルな始まりなんですがなかなか面白い! 運命の相手が見えているからこそそれは自分の本心なのかと疑い争ってしまう。 しかし結局惹かれあって…の、モダモダ感がたまりません! 絵も可愛いカプを推しても推さなくてもゆるゆり なもりあうしぃ@カワイイマンガ女子中学生たちのさまざまな関係を描き、キレッキレのギャグの中にエモさを散りばめて楽しいこの作品。 『ゆるゆり』といえばカップリング(カプ、CP)なのですが、この作品の面白さは、カプが必ずしも固定ではないこと。下の表を見ると、一人に数組のカプが見出されていることが分かります。 https://dic.pixiv.net/a/ゆるゆりカップリング一覧 カプ論争を楽しむ人も多いですが、そのカプは決して読者の妄想ではなく、作者が作中で匂わせている、きちんと文脈があるもの。 極端なのは歳納京子。彼女は誰とでもグイグイ仲良くなるので、基本の杉浦綾乃、船見結衣、吉川ちなつ(基本が多いな)以外にもあらゆる女子とのカプ可能性を秘めてしまう。 固定カプとみなされがちな大室櫻子×古谷向日葵それぞれにも、他のカプ可能性が見出されている。 そして超重要(個人的見解です)なのは「あかり総受け」概念。誰にでも優しい赤座あかりは、対する人全てと温かな関係を築いてしまう。 ここで固定カプ概念は崩壊します。そこではあるカプを選んでその進展を妄想しても良いし、毎話生まれる新たな関係可能性・感情を全て楽しんでも良い。もちろん単に「女子しか出ないギャグ漫画」としても楽しめる。 「推し活」を楽しんでも良いし、そこから離れて楽しんでも良い。読者のあらゆる楽しみ方を肯定する楽しい、とにかく楽しい作品なのです。 誰でも楽しめてギャグも面白くキャラもカワイイ、非の打ち所がない本作。どうぞ気楽に読みはじめてください。そして読んだらぜひ、好きなカプの話でもそれ以外でも、コメントやクチコミしてくださいね。 ちなみに私は教師の西垣×生徒会長の松本りせが好きです(2022.11.10追記:ここは「固定cpかよ!」とツッコむところですよ〜)百合営業とバックヤード(祝アニメ化!)私の百合はお仕事です! 未幡あうしぃ@カワイイマンガ舞台の仮面を外す時。人に見せたくない素顔が晒される時……一度は目を閉ざしながら、薄目を開けて見てしまう。 辛さと、少しのワクワクと、剥き出しの生々しい本性への感動。 そんなもの、欲しくないですか? ★★★★★ 本作の舞台は、ミッション系女子校の来校者をもてなす喫茶室……というコンセプトのカフェ。そこで給仕を担当する在校生……も、もちろんバイト。 働く女子たちは学校の姉妹制度のもと、関係を紡いでゆく……という芝居を、百合オタクの客に見せるまでが仕事。つまり百合営業が仕事、というわけです。 ここで重要なのは、カフェにはバックヤードがある、ということ。 主人公の陽芽は、外面の良さで人を騙し続ける人。彼女の姉となる美月は、フロアでは優しいのに裏では陽芽にキツく当たる。そんな二人の関係を陽芽の事が大好きな果乃子が不安視し、さらにこの三人を古参の純加が心配する、という構図。 四人の思いは、表と裏への猜疑心で乱れ、不安は増し、そして破裂する。何度も繰り返されるそのサイクルは、時に相互理解を促し、時に決裂を生む。表での美しいやり取りの分、バックヤードでみっともなく足掻く苦悩に、みっともなさの分だけ同調してしまう。その苦悩、私も持っている、と。 現実では自分の心を曝け出し、受け入れられるのは大変なので、私は見せたくない内面を隠す。だからたとえ創作でも、己を曝け出すやり取りに、心惹かれる。彼女たちが「人に好かれたい」気持ちで起こすやり取りは、たとえ苦しくても一つひとつが尊いと感じるのです。 優等生はいっぱいいっぱい #1巻応援甘えさせて雛森さん! tsukeあうしぃ@カワイイマンガ憧れの優等生・二年生の周防先輩は、いっぱいいっぱいだった!彼女が保健室で泣いているのを見つけた一年生の雛森さん、思わず先輩を甘やかしたら、先輩に懐かれた?! 優等生を保つために努力し続ける周防先輩。まぁ、頑張り続ければ疲れもするよね……と可哀想になるけど、雛森さんの前での様子は正直ウザ(かわい)い。 雛森さん的には、憧れの先輩の思わぬ姿に混乱、困惑。それでも「甘えたい!」という先輩を無碍にできずにいるうちに、赤面しながら先輩を猫可愛がりする、ヘンテコな関係に。先輩も雛森さんも異様な感情の振れ方をするのが面白く、そしてあま〜い!!! いい年になっても、どこかで甘やかされたい気持ちがあったりする、そんな心にどストライクなお話。1巻では女子しか出てこなくて女子同士の恋愛が当たり前の様子なので、今のところ全百合好きにおすすめできる作品です!王道ファンタジーで彩られた美しくも儚いシリアスな神百合作品きみが死ぬまで恋をしたい あおのなちカワセミ㌠一見とある学校を舞台とした普通のシリアス系百合作では?と当初軽い気持ちで手に取り既巻全てを読破した者の感想になりますが簡単に言い表せない濃厚なシナリオ+不穏な世界観に彩られた"きみ死ぬ"の世界観に圧倒され百合漫画総選挙で上位入賞+大多数のアニメ化を求める声に偽り無しと強く実感したタイトルと呼べた名作でしたね まずその世界観についてですが、主人公含めた学生達は皆孤児でその孤児達を集め魔法を学ばせその学んだ魔法を使い戦争の兵士として駆り出すと言う生き死にのかかった不穏な世界観が舞台となっており、主人公のシーナちゃんはそんな世界に馴染む事が出来ずにいた所学校内で最強の魔法使いと謳われるミミちゃんと出会いそこから運命の歯車が回り出す所からこの物語が始まります そこからお互いの役目やこの不穏な世界での生き方について心境の変化やミミちゃんに纏わる秘密や噂の真相が明らかになっていく等の尊くもシリアスな濃密ファンタジー百合が展開されていきますがどの要素も破綻する事なく見事に調和し美しくも儚いと呼べるレベルまでへと昇華したこの作品の沼に捕まってしまいましたね人亡き世に希望を繋ぐ百合 #1巻応援きみと世界の終りを訪ねて こるせあうしぃ@カワイイマンガ人類の絶滅に関する全四編の物語のうち、三編はそれぞれ別の主人公二人組が描かれる。二人の女性体……生殖で産まれたヒト、クローン、そしてアンドロイドまで。 終末世界を生きる物語には、「死」へ向かう切迫感と悲しみがうっすらとある。どこまで行けるのだろう、終わりは目の前なのではないか……それでも生きるために、そして何らかの目的のために進む彼女達。そこには切なさもあるが、それを癒す穏やかな楽しさもたくさんある。それはやはり、異性間で必ず沸き起こる「生殖」の緊張感とは無縁なせいでもあるだろう。 同じ世界の別時間・別空間を生きる二人組×3の物語は次第に交錯する。この世界の秘密、旅の意味と運命の人、そこにある大きな絶望と微かな希望……生殖ではなくてクローン、アンドロイドといった方法で大きな意志を受け継いでゆく百合アポカリプスSFストーリーに、深い感慨の溜息が出る。 ●再定義する希望 不意に再起動したアンドロイドのラリベルタは、ママと呼ばれるロボットと暮らすクローン人間体・スペランツァと出会う。外に出られないスペランツァはラリベルタとの会話を楽しむが……。 ●継ぎ接ぎの希望を抱いて 地球浄化理論を打ち立てた天才科学者と研究所員。愛し合う二人の女性は二人で生きるために研究に打ち込むが、人類滅亡のタイムリミットはすぐそこに迫っていた。 ●灯火の機械たち クローン人間体のミミとアンドロイドのユユはとある目的で旅をしている。そんな二人が迷い込んだ地下世界には、アンドロイドが一人で生存していた。 ●きみと世界を終りを訪ねて ミミとユユは遂に目的の手がかりを得る。目的の相手とは、そしてその出会いがもたらす物とは……? 終末世界で出会った2人が辿り着く結末とは #1巻応援きみと世界の終りを訪ねて こるせsogor25舞台は数百年前に人類が滅亡した世界。 廃墟となった工場で長いスリープ状態から再起動したアンドロイドのラリベルタは 人間の少女・スペランツァと出会います。 彼女は自分の世話をするロボットを「ママ」と呼び、たった2人で過ごしていたようでした。 ラリベルタはスペランツァたちと共に過ごすことにするのですが、ある時スペランツァが「海を見てみたい」と言い出し、それをきっかけにこの物語は大きく動き始めることになります 人間としてただ1人生き残っていたスペランツァにまつわる真実や、彼女に出会ったラリベルタの思い、そして滅んでしまったこの世界全体の秘密などが連作短編という形で綴られていきます。 そしてその物語が全て語られた後にラリベルタとスペランツァの2人はある決断を下すことになります。 ポストアポカリプスを描くSFとしての面白さもありつつ、2人の決断によって訪れる結末は美しい余韻を残す、そんな物語です。控えめに言って最高!歌舞伎町の嬢王アイナ、究極の接客スキルで異世界の王になる。 平鳥コウ 暁葉名無し女性主人公の異世界ものといえば悪役令嬢とか転生とかほのぼのしたものなどが多いけど、 「キャバ嬢が異世界」という点が面白い! 性格歪みまくった男たちを次々と落としてくアイナの姿はどこか女の余裕を感じでかっこよく、 キャバ嬢って接待上手いんだ!とキャバ嬢のイメージも変わったきっかけになった作品でした!多分原作者やるより小説家の方が良いと思う #1巻応援歌舞伎町の嬢王アイナ、究極の接客スキルで異世界の王になる。 平鳥コウ 暁葉名無しJKハルのヒットを受けてか、nakamiというかXPJboxというか平鳥コウが今度は漫画原作者に挑戦して出た作品、まあ作風からも1巻の時点では様子見にならざるを得ないが、正直連載時は微妙に感じた部分も有る。 内容自体はタイトル通りの異世界転移物でJKハルをさらにライトで爽快な作風にしてきたというか、アイナがこの状況楽しんでて中々面白いし、出てくる男は有能なのに単純で手玉に取られてるし、よくぞここまでエンタメに振って来たなと驚いているが 第3話からのページ数というか構成が…どう原作してるのかは分からないけど、なんか妙なタイミングで切ってたり、話の詰め方にかなり違和感がある。 作画に顔見せと状況の説明もしっかりしてるし、1巻は正にプロローグと言った風情だがこの構成の違和感がどうなるかは気になる。 JKハルは小説のコミカライズという形だったからなのか、こんな違和感を覚えなかったのだが、原作者という形に慣れてない可能性を感じる。 現時点ではアイナが最強なのでストレスも無いし、悲壮感もだらける気もなく、気合い入れて男を魅了するやる気と向上心に溢れていて、転移前に身に付けてるものだけでチート能力も無いと、本当に原作者が平鳥コウなのか驚くが、新境地ならばそれはそれで温かく見守りたいし、最後にどんでん返しを入れて「またか!」食らうのもそれはそれで楽しみである。 蟻の目線・鳥の目線、そしてタヌキの目線お前、タヌキにならねーか? 奈川トモさいろく死ぬくらいなら、タヌキになってみねえか? すごい。 幸いにも私は死のうとすることなくこれまで過ごせているけれど、羨ましい。 死のうとしている登場人物たちに対してタヌキがちょっと目線を変えた世界(タヌキの目線だけど)を見せてくれる事で、思いとどまったりタヌキになりたくなったりするという心温まるストーリー。 タヌキも可愛いし、内容もほんわか気味でとても和む。良い。日本ではすっかりエロ要員として定着しつつあるゴブリンさんのアンソロジーゴブリンにエロいことされちゃうアンソロジーコミック 吉川英朗 檜山大輔 黒柾志西 木谷椎 吉村英明 一迅社アンソロジー 高羽もも オンディ H9 ハイソンmampukuこんなタイトルですが全年齢向けなのでそこまで過激に性的な描写が多いわけではありません。逆に青年向けでやったら疎まれるような濃いストーリーが面白かったです。 特に印象に残っているのは、討伐され皆殺しに遭いそうだったところお姫様の慈悲により命を助けられたゴブリンが、改心し人間の教育を受け、いつか彼女に恩返しをしたいと考えていたはずが「人間を襲う」という本能に抗えず彼女を裏切り暴行に及んでしまうという話。ゴブリンスレイヤーでは恐怖に震える幼いゴブリンさえ容赦することなく駆除していましたが、その裏返しのようなストーリーですね。 このシリーズには結構一般誌で人気な若手作家もちらほら参加していて、予算と納期が足りないのか他所でみるより絵が簡素で粗めではあるもののレアなものが見られて得した気分になれました。笑体操のお兄さんだって人間なんだよ、大変なんだようらみちお兄さん 久世岳六文銭子供がいるのでN◯Kの「お母さん◯いっしょ」をよく見ます。 いつ見ても元気なお兄さん、お姉さんに子供と一緒に癒されながらも、一方で 「彼らも人間だし、そんないつも元気なわけないし、ムカつくことだってあるだろうなぁ。特にN◯Kのルールに。」 とか変な目線で見てしまってます。 汚くなったもんだ。 本作は、そんな自分の想像をユーモアたっぷりに描いてくれた作品。 まさに子供はみちゃダメ!な内容ですが、 一方で大人には、これが現実だよねとむしろ親近感がわきます。 体操のお兄さんのツラミポイントが社会人のソレでよくわかります。 子供の理不尽な質問や、テンションを上げざるをえない状況に鞭打って上げる様、むかつく同僚・・・社会人にも色々あります。 歌のおにいさん、歌のおねえさんもいるのですが、 うらみちお兄さんと同じく等しく闇があってキャラがたって面白いのですが、一方で みんな、なんでこの仕事やってんだろ? と思わずにいられないです。 みんな、ロボットじゃない、人間なんです。と痛感せざるをえない作品です。 同人と百合の結びつきは自然であり必然であった同人女百合アンソロジー 一迅社アンソロジーさいろく百合思考の人たちの事を指す名詞って何かあるんでしょうか、普通に「百合好き」でいいのかな… 本作は一迅社の代表的百合専門誌、「コミック百合姫」作家陣によるアンソロ。 「マッチングアプリ百合アンソロジー」も素敵でしたがこちらもどうしてなかなか。 ただし同人あるあるがありまくりなので「コミケって美味しいの」系の人には少し解りづらいやもしれません。 惜しむらくは、どうしても最初の3本ぐらいが強すぎて後半との実力差を感じがち(失礼に聞こえたらすみません)なのが一迅社のアンソロ…という… あ、でも好みの問題なので個人の感想です! 私はミノちゃんが好き。不器用で一途は最強に可愛いとなりの布里さんがとにかくコワい。 紀ノ上晟一六文銭目つきも態度も悪い布里さんだが、隣の席のいたって平凡な平くんにひと目ぼれ。 こそこそと恋愛感情をみせつけますが、尽く裏目に出て・・・という流れ。 とにかく布里さんが最強にかわいすぎます。 教科書もっているのに忘れたことにして、平くんに見せてもらおうとするし、クラスの委員会とかもペアになろうとする。 もうそれ気づくだろ・・・とか野暮なこと言わず、そんな一生懸命にアプローチする布里さんが可愛くて愛おしいです。 言葉ではうまく伝えられないけど、距離を縮めようと奮闘する様は、見ているこっちがむしろ悶ます。 兄弟思いで、動物など可愛いものが好きだったりと意外な面もあり、そこもまたグットです。 不器用な一途って、やっぱり最強に可愛いですよね。魂を救ってくれる作品voiceful ナヲコ野愛好きなひとが幸せであればいい。自分の声なんて届かなくても、幸せでいてくれたらそれでいい。 でも、声が届いてしまったら。側にいたいと思ってしまったら。 ネットの中だけで活動する歌姫・ヒナ。ヒナの歌声に救われたひきこもりの少女・かなえ。 偶然の出会いにより、2人の距離が縮まっていきます。 誰かに届いていればそれでいい 歌声が聴けたらそれでいい ささやかな望みは、2人が出会うことによって膨らんでしまいます。 あなたが幸せであればそれでいい、でも側にいたい。あなたに聴いてほしい。 膨らみきった望みが行き着く先は、切実だけどシンプル。 多くを求めてしまっても、距離が近づいても離れても、根底にあるものは変わらないのです。 ナヲコ先生が描く結論は、いつだって優しくて確かなものです。 本当に本当に多くの人に読んでほしい。 魂の柔らかいところに優しく触れてくれる作品です。 浮気はあたしのせいじゃないし #1巻応援今日はカノジョがいないから 岩見樹代子あうしぃ@カワイイマンガ同級生の彼女がいながら、別の女子に誘惑される女子が主人公の本作。実は1話冒頭に、こんなモノローグがあります。 「だってあの時 君が可愛いって言ってくれれば きっとあたし悪いことしなかったのにね」 ……悪いことするんですね笑 どうやら「悪いこと」に向かって進んでいくようですが、どの様に悪いことに向かって進んでいくのか、誰がどう悪くて、どういう言い訳をするのか……あえて最初に先行き(ネタバレ?)を提示することで、却って内実が気になって仕方ない。下世話なスポーツ紙の「〇〇不倫発覚/か!?」というアオリの様な、強い誘引力(/は新聞の折り目ね)。 そして面白いのは、彼女持ちの主人公を誘惑する「二番目でいいよ」と言う女子。 この子の言い寄り方が巧みで、思わず「浮気するのもしょうがないな!」と感じてしまう程。突然至近距離に近寄り、恋愛可能性とメリットを提示し、駆け引き、取り引き、責任転嫁と、この1巻だけで恋愛心理テクニックの指南書になりそうなくらい。 テクニカルに見えるということは、そこにあるのはやはり、かなり下衆なものだという事。治安の悪い百合、確かに拝領しました!車にまつわる怪奇マンガ怪奇タクシー 森野達弥マンガトリツカレ男年末なので本棚の整理をしていてまた読んでみた。正直いつ買ったかはあんまり覚えていないのと内容も全く忘れていたで楽しめた。おそらく同じ作者の「もがりの首」を買った時にかったような気がしてる。 内容は怪奇タクシーの運転手が車にまつわる怪奇な話を紹介し一話で完結する。なんで車にまつわる怪奇話なんだと思っていたが後書きで車雑誌に連載していたのでこういう内容になったということでした。後半毎回気合の入った見開きがあったよかった。 百合漫画家さんの、同棲エッセイ! #1巻応援今日もひとつ屋根の下 犬井あゆnyae普段から百合漫画を中心に描いてらっしゃる犬井あゆさんは、実生活でも"彼女"と同棲しているとのこと…!え、尊…!即買いして読みました。 これただのカップル同棲エッセイとして読むと完全に惚気マンガでしかないんですけど、このふたりは百合好き・アイドル好きな趣味が合うのに対して性格が正反対だったり、すごく絶妙なバランスで成り立ってるふたりだなと思うのと同時に、出会うべくして出会ったような気もして、あたたかい気持ちで読めました。エピソードのあいまに読者からの質問にふたりで答えるコーナーもあるので、同性パートナーとの今後に迷いや不安があったり、似たような境遇のひとにとってはとても参考になると思います。 ネガティブなことはほとんど描かれてないので、とにかく幸せがあふれたエッセイ漫画でした。 圧倒的画力で描き出されるK-POPアイドル沼という熱き侠(おとこ)の世界 #1巻応援やくざの推しごと 八田てき天沢聖司とんでもない傑作でした。沼にハマったことのある全ての人に配って贈りつけたい最高の推しごとコメディでした。 漫画読んでて「あまりにも萌えすぎたためいったん本を伏せて休憩」ってよくあると思うんですけど、笑いすぎて休憩取りまくった漫画はこれが初めてです。そのせいでものすごい時間をかけてさきほど読み終わったのですが、今年まだあと1カ月ありますけど2021年一番好きな漫画は『やくざの推しごと』に決まりました。 まずはこの表紙をご覧ください。 ▽八田てき『やくざの推しごと』1巻表紙 https://i.imgur.com/bwCPiBw.jpg 美ッッッッッッ もはや美しい通り越して変態ですよね。マジマジと眺めてなんか綺麗なの光ってる〜と思ったらペンライト!コミックナタリーのニュースをチェックしててこの作品を知ったのですが、このペンライトに気づいた瞬間ジャケ買い決めました。 そんで1巻表紙めくってすぐのカラー絵よ。画力に連続で殴られてビビりました。見て↓ https://manba.co.jp/boards/147767 いま感想描き始めて気づいたのですが、時間かけて読みすぎ&笑いすぎでもはや序盤の方の記憶がやや曖昧になってます。 そもそも主人公である若頭・健の沼へのハマり方があまりにも模範的&理想的すぎて本当にヤバい。 ・パフォーマンス映像で推しと出会う ・ライブ初参戦で神ファンサ ・グッズ収集開始 ・推しの公式アカウントの投稿をチェックし始める ・それと同時にSNSで最新の情報収集/推しへの想いをツイート開始 ・初めてのグッズ交換 ・推し(と自分)が登場する創作小説を投稿 ・推しが訪問したカフェ(の座った席)に聖地巡礼し同じメニューを食べる ・ファンイベントの抽選の当確に一喜一憂する ・初期ファンしか持ってないグッズを欲しがる みんなこれ見たこと・やったことあるでしょマジで。もう本当に休憩挟まないと読めないくらいおもしろい。ごくドゥさんのアカウントフォローしたいよ……! 健の推しである『ジュン』と『MNW』に対する、ファンゆえの高解像度の理解力を見ていると推しのいる人生って最高だなと、しみじみ思わされました。 ▽第1話(※2・3話も公開されてます) https://twitter.com/yatsuda_tk/status/1461650733942534145?s=20 ヤクザのおっさんのくせにリア恋レベルで推してる健も面白いのですが、そもそも健を沼に突き落としたお嬢がまたすごい。 1人の女の子の中に、ヤクザの娘らしい気迫とただのアイドル好きの女子高生が矛盾なく同居してて最高。1話の健の顔にチケットぺちぺちしてるシーンの堂に入った仕草はただのJKには出せない。先輩ファンとして健を導いていく姿も頼れます。かっこいい。 そしてこの漫画のすごいところは、アイドルさん達が本当にK-POPアイドルの顔してて美しくて説得力が半端ないとこですね。 あの独特のメイクの感じや韓国のモテ顔って感じの顔立ち……「花の顔(かんばせ)」と呼びたいくらい本当に麗しくて。楽曲聞いたり人柄をくわしく知ることのできない読者ですら思わず拝みたくなるようなカリスマが出てる。顔から。 超画力だからこそ描ける推しの尊さの説得力がここにはあります。 ▽八田てき『やくざの推しごと』第2話 https://i.imgur.com/a0oGNp3.png こんだけ書いても1mmも良さが伝わってる気がしない。 このページをグーッと下に行ったところにAmazonやらいろんな電子書籍サービスへのリンクがあるのでとりあえず買ってください。それしか言えねえ……。 もうあまりにも面白くて、なんでこんなすごい漫画を今まで知らなかったんだろう。もっと早く出会いたかった……という気持ちでいっぱいだったのですが、作中に登場する古参ファンのお姉さんの「これが自分にとって必要なタイミングだった」という言葉を噛み締めて今日を終えたいと思います。こんなに最高だとは!パティシエさんとお嬢さん 銀泥nyae※ネタバレを含むクチコミです。先輩とすし太郎と一緒に暮らしたいふたりエスケープ 田口囁一野愛日常ですぐにできる気分転換なんてレベルじゃなくて、かなりガチなエスケープしてるのが面白い! 〆切に追われる漫画家の後輩と無職で現実逃避のプロの先輩のお話。 追い込まれる後輩を救うべく、突然遠出したり携帯を封印したり。 むしろ現実逃避するしかない状態に追い込んでない?というレベルのエスケープ方法が次から次へと登場します。 一家に一台先輩欲しいな。養わなきゃいけないけど、一緒にいたら絶対楽しい。そして可愛い。 ひとりで現実逃避したら罪悪感が勝っちゃうかもしれない、でも2人なら開き直って楽しめちゃう。 勢いで生ハムの原木買って後悔しても、それすら楽しい思い出になりそうです。 30過ぎのみんな、心の中の裏道お兄さんと仲良くな…うらみちお兄さん 久世岳mampuku ずっと存在は気になっていたものの「ド違法だよ」騒動などもあり少し敬遠気味でした。いざ読んでみるといい意味で先入観が覆されて面白かったです。 「ニーチェ先生」みたいに斜に構えて偽悪的なこと言う説教漫画なのかなと勝手に想像していたのですが、「社会人の悲哀」とか「ダメ大人の自虐」を吐く死んだ目をしたお兄さんに、共感のような同情なようなものを得るという、ハジけた感じの表紙からは想像もできないようなある意味「オッサン向け漫画」でした。 自分で吐いた毒で自らが傷ついていく裏道お兄さんに涙を禁じえません…脇役が主役! Fate/スクールライフ氷室の天地 Fate/school life TYPE-MOON 磨伸映一郎サミアド古今東西の英霊がスタイリッシュバトルを繰り広げるFate(フェイト )のスピンオフです。 シリーズを知らなくても楽しめます!(多分) 「仮面ライダー龍騎と似た設定…?」ぐらいの知識でも大好きな漫画になりました!(体験談) 「聖杯戦争」が始まる1年前。 原作主人公の衛宮士郎やヒロインも登場します。英霊も少し出ます。 しかし、バトルは一切ありません! 4コマ誌「ぱれっと」で2006年から続く長寿コメディ漫画です!安心。 主人公は原作で ほぼモブキャラの眼鏡っ娘「氷室 鐘(ひむろ かね)」 それに親友2人を加えた陸上部3人娘がメインキャラです。完全無欠の一般人です。 主人公達がアナログゲームしたりアライグマ捕まえたり遠坂凛をミスコンV2に導いたり長野旅行したり陸上部で散々な結果を出したりカードゲームで盛り上がったり馬鹿話したり怪しい英雄を妄想したりします。 裏では色々起きますが現在は聖杯戦争の被害を抑えた この漫画だけのパラレル世界に突入しています。 会話や無駄知識が面白く、話もブッ飛んでいてワクワクします。 作風としては『ふおんコネクト!』などの「ざら」先生に少し近い気がします。 パロディや小ネタがモリモリ盛りに 盛りだくさんで、元ネタ探しも楽しいです。 作者さんは原作の大ファンで、趣味全開で氷室ばかり描いていたら公式から連載オファーが来た猛者です。リスペクトばっちり(のハズ)なので原作ファンも納得です!(多分) 画像は台風の日にあえて友人宅の雨どい修理を強行したがるマキデラと家でくつろぐ氷室・三枝(さえぐさ) 陸上部3人娘です。<<7891011>>
最初はUMAというか、地球ではないどこかの生物なのかと思ったら、実在する動物として描かれているので、おもわず「ニジイロテンゴクオウム」「ハッピーマウス」とググりたくなります。 こんな奇抜な見た目の生物を、実在するかのように思わせるほど、設定が細かい。鳴き声がやまない時、些細なことでピタッと止まって「なーんだ」ってなるところとかペットあるあるな気がする。そういうところが妙にリアルで、読んでる分にはニジは可愛いんだけど、もし自分の目の前にいたら…と思うと少し怖い。 興奮すると二足で立って羽がバッて開くところとかちょっとキモいなって思ってしまった。 なので、クロにとってもニジは「可愛い癒やし動物」ではなくて、死ぬまで責任を持って世話して保護し続けなければならない存在なので、1巻だけでもまだだいぶ戸惑いながら探り探りな様子です。なんせ寿命が80年だそうですから。笑