さいろく
さいろく
1年以上前
かつてファンタジー漫画なんてものは今ほど潤沢ではなく(いっても私が知ってるのはせいぜい30年ぐらいだけど)スニーカー文庫のロードス島戦記やフォーチュン・クエストを読みながら、出てくるモンスターやそれぞれの場面を想像で補っていた。 何十ページかに1枚あるかないかの挿絵だけでは世界観などわからないし、あくまで参考みたいなものでしかないため、リザードマンが硬いだなんて言われてみないとわからないものであった。 今はファンタジー漫画も超増えてるし、漫画雑誌を手に取ればわかりやすいRPG風世界が割と簡単に見られる。いい時代(たぶん)である。 なにしろ「ダンジョン飯」のような想像で補っていた部分に切り込む作品が徐々に頭角を現してきている。「葬送のフリーレン」なんかも角度は違えどそうだろう。 これらにより私達はより「ファンタジー(RPG風)世界ってきっとこう」という理解が深まり(実際に無いものへの理解は深まるとは違うかもしれないが)より一層ちょっと美しい視点で世界を覗くことが出来るようになってくるはずなのだ。 すごい例えが斜めに飛んでいくけど、FFとDQばっかりやってた人がワンダと巨像を初めてプレイした時、本当はこうなんだと衝撃を受けたはずだ。こんなに世界は広くって、遺跡はこんなに大きくて、人間はちっぽけだーと感動したはずなのだ。 それと同じように「気付かされる感動」がこの『ヘテロゲニア リンギスティコ』にはある。 なにせ言語だ!そこはきっと具現化して伝えるのがめちゃくちゃ難しい分野だろうよ、と思えるがあえてそこに切り込んでいき、見事に「なるほど…!」と読み手を唸らせているのだ。 ダンジョン飯やら異世界モノやらが好きな人たちにはもちろんのこと、若い世代・ガンダムより年上の世代がそれぞれこれを読んでどう感じてどう思うのか。 ぜひ時間のある時に、極力大きめの画面で読んで欲しい。 スマホではしっかり読むのにはあんまり適していないですから。
かつてファンタジー漫画なんてものは今ほど潤沢ではなく(いっても私が知ってるのはせいぜい30年ぐ...
たか
たか
1年以上前
お、面白すぎる!!!すごすぎる!やばい!!作画がちょっとDEATH NOTEっぽいってのもあるけど、作品自体初めてデスノを読んだ時と同じくらい興奮した。す、すげえ〜〜!!! まず異世界転生する前の主人公の検察としての物語がすでにエグくて面白い。 いわゆる「上級国民」がスポーツカーで一家の車と衝突事故を起こし、女児を残し両親を死亡させた事件で被疑者は無傷にも関わらず厚生大臣を動かし一定期間病院に入院。 それに対し、エリート検事である勇気は徹底的に被疑者を法で裁くことを固く決意するが、被疑者は外務省まで使い国外へ逃亡。その夜、忸怩たる思いで横断歩道を渡っているとトラックが突っ込んできて、転生先にて自分が「権力に消された」ことに気付き絶望する…。 そしてこれまた勇気が神族の女神によって転生させられた理由が面白い! これまでにその世界では種族間の対立、疫病、飢饉、魔王の出現など様々な厄災から救うため多くの転生者を呼んできたが、武力による解決は「平和」をもたらすことはなかった。 そこで女神は「法」を運用する人物を転生させることで、人間世界に秩序をもたらすことを思いつく。 女神様の **「無辜の者が救われるかどうか結果は問わない。法が正しく運用された結果なら受け入れるしかない。それが法治国家というものでしょう(要訳)」** というセリフで痺れました。この漫画もう好き…。 https://i.imgur.com/8OJTkfN.png 世界中で民主主義や法が揺らいでいる様子を目の当たりにしている今だからこそ、なおいっそう響くセリフでした。 そして神のお墨付きの罪なき被疑者で、勇気が初めて異世界で弁護士として担当することになった相手とはなんと破壊竜・ディアゴルム(!?)。 宝を守る使命を持って生まれた竜で、警告するため吹いたブレスで誤って殺して冒険者を殺してしまい、人間と同等の知能を有するがために神の加護が与えられた王立裁判所にて裁かれることになってしまったのだとか。 いやいやいや、もう全部面白いって…!!! 絵も美麗だし話も面白いってなに??そんなん令和のデスノートじゃん。 かつて居たという「法律を作り秩序をもたらそうとした転生者」や「聖法典ロッポー」の存在が気になる。 早く続き読みたいのに続きは1カ月後とか耐えられない…毎日更新してくれ〜〜!!😭 https://comic-days.com/episode/14079602755329554142