ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前
人気作品ということで、第一部を一気に読んだ。 のんびり始まった第一話と反対に、ストーリーは怒涛のように進み、デンジなにしてるの?と思っていたら、登場人物はバッタバタ死んでいき、何が起きたのかわからないまま最終話。 嵐のような展開に、あのキャラクターが好きだと話している友達と同じように会話ができそうにないなと思った。 死なない人はいるの?というレベルで、キャラクターは一瞬で消えていった。 想定外の展開が続くおもしろさに飲み込まれ、物語もあっという間に終わった感じがする。 かわりに時間は読書のために、たくさん溶けた。寝不足になった。 第一部を読み終わって少ししてから、第二部がちょうど始まった。 人並みに話題にできるようになりたいと思い、今は一話ずつ読んでいる。 第二部は、第一部よりキャラクターが身近で親しみやすい感じがする。 一話ずつ読んでいるせいか、学校編だからか、奇想天外な男デンジがメインでないせいか。 とはいえ、一話ずつ読んでも、想定外のストーリー展開は変わらない。 「意味がわからない!」と言いながら読むのが、私にはとてもおもしろい。 天才って、すごいなあ。
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前
Webtoonを全く読んだことのない人に最初に薦めるとしたら、T.Junさんの作品は筆頭に上がるでしょう。『外見至上主義』、『喧嘩独学』、『人生崩壊』はどれも面白く抜群の人気を誇る作品です。 T.Junさんは鳥山明さんを一番尊敬しつつ、古谷実さんが一番好きな漫画家で、『闇金ウシジマくん』なども好きだと公言しています。となれば、どんな作品が生み出されるかは想像に難くないことでしょう。 少なくとも、『外見至上主義』はタイトルとあらすじで想像されるものよりは多様な魅力を湛えた作品です。私は連載で読んでいて、泣かされたシーンもありました。 本作の最大の美点は、何と言っても躍動するキャラクターです。先に進めば進むほどたくさんの魅力あふれるキャラクターが登場して、その魅力をさまざまなエピソードで見せてくれます。2巻表紙のバスコや3巻表紙の四宮などは皆好きになるキャラクターでしょう。「マンガはキャラクター」とよく言われますが、友情あり恋愛ありで無限にエピソードを作れるだろうなと感じる生きたキャラクターの群像劇になっています。ギャグも多めでありながらシリアス部も光る構成は、T.Junさんが好きだと語る『今日から俺は!!』からの影響も感じます。 そして、エンターテインメント性とテーマ性を兼ねた設定の妙。経済的な豊かさ、ルックスの良さ、腕力の強さ……。残酷なまでの格差に支配される社会で、それを逆転する手段を手にした主人公が普段とはまったく違う扱いを受けていくところは、無双的なカタルシスがあります。しかし、一方で諸々の格差自体は厳然と存在し続け、それによって不条理を強いられる人間もいます。それぞれの生き様、戦いや抗いも見所です。 また、これはWebtoonの王道設定なのですが、母親が辛い境遇に遭いそれに主人公が立ち向かっていくというシチュエーションが本作でも描かれます。家族という単位は万国共通。基本的にT.Junさんは韓国の読者向けに作品を作っていてグローバル化は考えていなかったそうですが、国境を越えて伝わる魅力と強度を持っています。 もしどうしても縦スクロールは受け付けないという方がいたら、この通常のマンガと同じ形式に編集されたこちらのバージョンで読んでみると良いかと思います。そしてこちらの電子書籍版が2/1に発売となりました。昨年末にはNetflixでアニメ化もされ盛り上がっていますので、この期に推薦します。