まみこ
まみこ
2024/09/22
ネタバレ
誰の声をきけばよい?
表紙の、黒セーラー服/黒髪ロングぱっつん美少女、早川涼子は、第一話で死んじゃう(殺されちゃう)のですが、主人公、岸田純を守る守護霊として、ずっと彼を見守って、健気にも助けようとするんです。 いい話ですね。 …なんですが、主人公は霊視はできるけど、霊のメッセージは読み取れない、という制約、これが良いアクセントになってるんですね!! 幽霊の早川さんも、無表情で声が出せない(幽霊だから)、だからジェスチャーで、岸田君を救おうとする。 いいですね。 でも、たいてい間に合わなくて、大ピンチに陥る。 物凄く滑稽に。 だから面白いのです。 _____ 基本的に、臓物との脳味噌と血飛沫飛び散る、グロ系スプラッタホラーなんですが、そこに至るまでに、人間が持つ愚かさ、因果、業みたいなのが、諧謔にまで昇華されているので、全然嫌な感じはせずに、「あー、やられましたなぁ、しょうがないなぁ、うふふ」と言う感じです(???) そして、出てくる脇キャラクターが、どれも魅力的なのも、いいところです。 個人的には、やっぱり、眼鏡ショートカット巨乳美少女、でも性根は心底クズ女、のオカルト研究会会長、式部さんが良い感じですね。 大概、自分が首を突っ込む→大ピンチに陥る→岸田君他部員を盾に逃走→それが故にもっと大ピンチに→なんだかんだいって助かる→また最初に戻る、と言うパターンを繰り返す、天丼ギャグ要員なので、話に絡み始めると、見てる方もワクワクしてきます(???) 後、岸田君の母親、ラリヴェ夏希は保護者として役立たずだし(超失礼)、勝手につきまとってトラブルに巻き込む、病みアイドル、魔子とかの絡みを見ていると、岸田君の世知辛さの方が先に分かってしまい、乾いた笑いしか出ない時も。 _____ こういう、正統派グロ系スプラッタホラー、でも絵も綺麗、話は泣き笑い、どこから読んでもオッケーな一話完結モノ、…とは言え、時々変な脇キャラが復活してくるので、通し読み推奨なのですが、とりあえず「バトルするやつ/おもしろおかしいやつ/怖いやつ/イチャイチャラブラブするやつ」のうち、好きなのがどれか一つでも当てはまったら、これを読むがよいです!
まみこ
まみこ
2024/07/21
ネタバレ
キモい。読むな(警告)
最初に言います「読んだらダメ」 これは警告です。 _____ 主人公の造形、別に良いんですよ、耳が頭に比べて大きいとか、手の指が6本あるとか、足の親指が外側にあるとか。 そう言う奇形が好きな人もいますしね。 _____ 何よりも問題なのは、主人公、フウコに社会性がなく、本当の料理の味を知らずに料理を作っていることです。 …社会性がなく料理の味を知らない人間が隣にいたら、相当キモいと思いますし、それが正しい感情でしょう? ある程度グルメ漫画を読んでいる人にとっては自明ですが、「食事とはコミュニケーションである」「コミュニケーションとは文化である」「文化とは歴史である」なんですよね。 この作品は、そこらをガン無視、しかも監修の調理作家のレシピがあるにも関わらず、そこもガン無視。 で、これを真似してたった一人で作った若い子(読者層ジャンプラですよね?)が、「この料理の味ってこんなものか」っていうのだけは絶対避けて欲しい。 『暮しの手帖』を毎号買っていた家庭に生まれ育ち、そのレシピをノートに書き写して、それから一人暮らしを始めた、わたくしからの切実なお願いでした。