sogor25
sogor25
1年以上前
本作の主人公は極度の潔癖症で5年に渡り引きこもりを続けている黒田公正。 部屋から外に出られないために自分の存在を肯定することができず、そのせいで余計に外に出づらくなっているという悪循環に陥っているような状態で、彼の本棚には「強迫性障害」についての本が並んでいます。 ある日、そんな彼の家にカウンセラーがやってくるのですが、そのカウンセラー・足立は車椅子の少女だったことに黒田は驚きます。 この作品はそんな足立とのカウンセリングの中でゲームを薦められたことをきっかけに黒田が"eスポーツの世界"へと足を踏み入れていく物語です 最近にわかに増え始めている"eスポーツ"をテーマにした作品なのですが、第三者から見える世界と極度の潔癖症である黒田に見えている世界、そして"ゲームの中の世界"が全く異なる描かれ方をしていて、マンガの表現として異質な雰囲気を帯びている作品です。 さらに 、強迫性障害の描写や足立の"普通とは違う"ゲームのプレイの様子など インパクトのある描写が多く見られるのですが、それ以上に、自身の現状をなんとか変えようとする黒田がeスポーツにのめり込んでいく、その過程に強烈な熱量を秘めています。 障害というものを扱っている作品ではあるのですが、それを感じさせないほど 物語にのめり込ませてしまうエネルギーを持っている作品です。 1巻まで読了
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前
一人の十代の「女性」の葛藤と自己確立の為の、繊細なドラマである本作。軸が無くフラつく人の苦しみに心寄せたいと思う方には是非、手にとって欲しい作品です。 ★★★★★ アイドルになりたかった主人公・雪乃。彼女が欲しかったのは「皆んなに見られる」事でした。 誰も自分を見てくれない都会で、自分を見つけてくれた節子と恋人になった雪乃。しかし「皆んなに見られたい」欲望、節子が自分以外を見るかもしれない嫉妬、男性への嫌悪と好奇心、はっきりしない性指向と外からの視線……百合好きに嫌われる例の「裏切り」のシーンは、雪乃の歪みと捉えれば、私も心を寄せられる。 全てに好かれたかった雪乃。しかしかつて信頼していた人の心は、ほんの少し時を置き・場所を隔てて全く別物の様に変化し、一瞬で雪乃を裏切る。 一方、例のシーンを含め、雪乃と節子の心も、ほんの数コマで簡単に変化する様子が何度も描かれる。では雪乃を裏切った人達と、節子との違いは何だったのか。危うげな雪乃と節子の関係はどう変わっていくのか。……そこは是非、作品を読んで確かめて下さい。 描かれる人間模様、雪乃の心模様に苦しさを覚える事も多い作品です。しかしそれ故に自己の頼りなさ、どうやって人は心を保って歩き続けるのか、という事を我が事の様に考えさせられる……やっぱり名著だと思います。
名無し
1年以上前
子どもの頃は兄が持っていて借りて読んでいました。 未だになぜなのかわかりませんが、ジャンボが肩車してよつばがセミを取ろうとした時に起きたあのジャンボの顔がツボに入って読むたびに笑っていました。 名前だけは出てくるけど、なかなか登場しないヤンダがどんなやつなのか想像してワクワクしていた時を今でも覚えています。 その後、自分で漫画を集めるようになり周りによつばと!がおもしろいよ!とおすすめしまくっています。 気づけば10体以上のダンボーフィギュアと暮らし、よつばとを知らない人達にもダンボーの写真撮ってる子という認識をされるようになりました。 楽しい日も辛い日もよつばとを読んで眠りにつくと気持ちが落ち着きます。 数え切れないほど読み返して、原画展で書き込みの凄まじさを目の当たりにしてまた違う視点で見えるようになって、ジャンボの顔で涙が出るほど笑っていたあの頃の私はもういないけど、よつばととともに私も成長しているような気がします。 でも、そんなしんみりする話じゃないです。 よつば達に影響受けまくりでいつか気球見に行きたいし、キャンプもしたいし、管理釣り場で釣りがしたいし魚の塩焼き食べたいし、ビーズアクセサリーだって作りたい!! ちなみにビーズアクセサリーは最近叶えました。 友達が遊びに来てくれたので、ビーズやりたいんだけど!と打ち明けたところ、ノリノリで大人2人童心に返ってアナログな遊びをしました。 やんだのせいで無性にバナナジュースが飲みたくなります。 まさかあれが伏線だったとはね。 お正月が読めるのは何年後になるかな。 早めがいいな。 私が30歳になるまでには読みたいな。