名香智子コレクション
夫と死別すること三度。あり余る財産と美貌の持ち主である月絵が、四人目の夫に選んだのは、琴の家元の次男坊である麻薙玲二だった。単なる不幸の連続なのか、それとも――。訝しむ者もいる中、玲二は自宅で命を落とし……! 表題作の「十六夜」ほか、「青海波夫人」「紅子」「柘榴」の4作品を収録。 2003年に文庫化され、人気を博した同名タイトルが、新カバーイラストに美麗なカラー口絵付きで、装いも新たに生まれ変わりました。
思い出のいろ(単話版)
母親の再婚によって金持ちの娘となった絵理は、その複雑な境遇からお金の価値を深く考える少女だった。ある時、内縁の夫を亡くした女が正式な妻でなかったために、遺産がまったくもらえず困っていると聞き、何か手助けしようとする絵理だったが、もらえたのは1枚の絵だけだった。一見価値のない絵のように見えたが、絵理だけはその価値を知っていて…!? 突然、貧困層から富裕層になった少女が、お金に翻弄されながらも、幸せを探すハートフル・ストーリー最終章! ※この作品は『ストーリーな女たち Vol.38』に収録されています。重複購入にご注意ください。
愛染抄(分冊版)
奥多摩にある創業200年の「萬珠堂」は表向きは漢方薬屋であるものの、裏看板は知る人ぞ知る昔ながらの媚薬や性具を商いとする四ツ目屋だった。それを営む八代目滝川義竜・千秋夫婦は今日も性愛に悩みもがく客に最良の策を与えていく。そんななかで、千秋は義竜の子どもが欲しい、この商いにいくばくかの疑念と嫉妬を抱いていた。ある日、夫婦の元に絶望と一縷の望みを持った客が訪れた。男は、妻が強姦されて以来、インポテンツに陥り、セックスレスになってしまったという。夫婦仲を取り戻したいと切に願う男に、千秋は、彼女は義竜に無断で荒治療を施そうと考えて――。 ※この作品は『ストーリーな女たち Vol.38』に掲載されています。重複購入にご注意ください。