NARUTO―ナルト―外伝~七代目火影と緋色の花つ月~

サラダのルーツを描く外伝

NARUTO―ナルト―外伝~七代目火影と緋色の花つ月~ 岸本斉史
ANAGUMA
ANAGUMA

『NARUTO』本編終了後から『BORUTO』開始までの時系列の間には映画『THE LAST』や小説の列伝シリーズなどさまざまな作品が名を連ねています。 本作『七代目火影と緋色の花つ月』もそのひとつで『BORUTO』の映画と同時期に単行本が刊行されました。なんとなく夏のアニメ映画っぽくてかわいいタイトルだなと思います。 しかし内容はと言うと、サスケの娘・サラダの生まれに迫るなかなかシビアな内容。連載中も話題になっていましたが「サラダの母親、サクラじゃないんじゃないの…?」というちょっと生々しい話も出てくることに…。 家になかなか帰ってこないサスケ(この概念が面白すぎる)に愛想を尽かしたサラダがナルトに懐いていくのも涙を誘います。サスケ、そういうとこだぞ。 ナルトやサスケ以外にも『NARUTO』キャラ沢山出てくるのでアイツ今こんなことしてんだ…っていうのが楽しめるのもいいですね。 『BORUTO』も本作もテーマになっているのは家族。果たしてサスケは失った娘の信用を取り戻せるのか、ラストシーンに最高の答えが用意されています。 サラダが火影を目指すことになった理由が描かれるオリジンストーリー、『BORUTO』に手を出す際には合わせて読んでおくのがおすすめです!

仄見える少年(読切)

2018年ジャンプで一番おもしろかった読切!!

仄見える少年(読切) 松浦健人
たか
たか

今週からトーキョー忍スクワッドが始まったので去年のはちゃめちゃに面白かった読切を再読。 絵の巧さ・キャラクターの個性・演出・コマ割り・カメラワーク・ストーリー。 どれもずば抜けていて何度読んでも面白い完璧な読切…! なんでこっちで連載しなかったのか謎なくらいひたすら最高。 この読切を読むために250円払って2018年39号を購入しても後悔はないのでぜひポチってください。 https://jumpbookstore.com/item/SHSA_JP01WJ2018035D01_57.html 物語の舞台が、学校から恐ろしい黒猫が現れるトンネルへ移ると、作者の素晴らしい演出で緊張感がグッと高まる。その緊張感が、主人公の能力が明らかになって一気に解放されるのが爽快…! あの猫は一体なぜ七瀬を守ってたのか。 お姉さんは一体何者なのか。 景はなんで電話をするときわざわざ右手で左耳に当てるのか。 景になぜクソやべーやつが憑いているのか。 読切で明かされていない、余白の部分にワクワクして止まらない。 「怪奇ホラー路線が呪術廻戦と被っていなければ、連載に採用されていたんだろうなぁ」と思わずにいられないほどの完成度。 今回読み直してみて、改めて新作への期待が高まりました。 (画像はトンネルに入るシーン。ここで飛び出し坊やをアップにするのすごい好き。このあと急激に緊張が高まってバーン! と景の能力が明かされるのが最高…!) 【追記: 2020/09/02】 連載版の感想はこちら↓ https://manba.co.jp/topics/25125