今日のさんぽんた

中毒性高い「散歩」劇

今日のさんぽんた 田岡りき
六文銭
六文銭

『吾輩の部屋である』が謎に好きだった私。 その著者の新作ということで手にとったが、これも最高だった。 そもそも『吾輩の部屋である』が、基本的主人公1人が悶々としながら独り言している会話劇?(会話じゃないが)が面白かったのだが、 本作も、基本フォーマットは同じで、犬と散歩しながら一人で話している構図。 それもたわいもない、自販機がどうのとか、この道は通ったの通らないだの、受験勉強がどうのとか、ホントにたわいもない話を延々とする。 それに犬のポン太がモノローグでツッコむ感じ。 たったそれだけのことなのに、すごい中毒性がある。 1話が短くて物足りなく感じるのも理由の1つだろうが、それ以上に著者の日常にあるちょっとした疑問などの着眼点が面白いからだと思う。 ガードレールのつなぎ目のルールとか、この本読まなかったら一生知らなかったと思う。 主人公・りえ子もちょっと残念というか、イタイというか、そこに加えてコミュ障なところもいい。 それに、ポン太が冷静にかつ鋭くツッコむの良い感じです。 時系列がバラバラで、各話いろんな時代のを断片的に描く形式なので、どこかの話とつながっているのも、また楽しいです。 まだ3巻ですが、謎の中毒性があって3回くらい通して読んでしまいました。

あそこではたらくムスブさん

理系清楚女子とちょい奥手男子の真面目な社会人ラブコメ

あそこではたらくムスブさん モリタイシ
sogor25
sogor25

ヒロインの名前は結(ムスブ)。主人公の名前は坂上(さがみ)。2人はごく普通の社会人で、会社でごく普通の出会い方をして、ごく普通に仲を深めていく。ただひとつ違っていたのは、2人が勤めているのはコンドームの会社だったのです…! という、まさかゲッサンで連載してるとは予想できないタイトル。でも、実際に読んでみればわかるけど作品の雰囲はとても爽やか。主人公の坂上くんはちょっと奥手な感じがあるけど性格は真面目で好印象だし、ムスブさんは仕事一直線で恋愛に興味なさそうな雰囲気だけど決して人当たりは悪くなく、同僚という意味だけで言えばかなり順調に坂上くんとの親密度を上げていく。 但しその風景に常に紛れ込んでいるコンドーム。そのせいでどうしても会話の端々で"大人の関係"が想起されてしまう。ただ、コンドームの存在自体をギャグにしているわけではなく、コンドームの話をする中で"付き合ってもないのに親密になった後のいろいろの妄想が浮かんで気まずくなる"という、ある意味ラブコメのド真ん中みたいな展開が違和感なく進んでゆく。だからこそ、2人の仲がゆっくり進展していっても、それを微笑ましく見ていられるのかもしれない。 また、忘れてはいけないのはコンドームについての描写。ムスブさんが研究職ということもあり、商品開発の描写はとても丁寧。作中でも言われている通りコンドームはれっきとした医療機器であり、その研究風景は真面目そのもの。そういう意味では理系のお仕事ものとしても読める。 そして実はこの作品、"女性目線"をすごく意識して描かれている作品でもある。商品開発の場面では男性視点の話だけではなく女性側の使用感や潤滑ゼリーの話も出てくるし、女性のお客さんが薬局でコンドームを買おうかどうか迷ってる、みたいな描写もさらっと入っていたりする。そんな描写を下世話な雰囲気を一切出さずに描いていて、作品のターゲットとして女性読者のこともしっかり視野に入っていることが伺える。 もし実際の商品とのコラボなんかが実現したら、もしかしたら性教育的な方向にも展開していけるかもしれない、そんな可能性を秘めた作品。 2巻まで読了

放課後さいころ倶楽部

さいころ倶楽部に出てきたゲームでやったことあるやつ

放課後さいころ倶楽部 中道裕大
名無し

の話をして作品を振り返ったりゲームのよさを語りましょう。アニメも始まるし! ※一覧、Wikipediaから引っ張ってきましたんで参考にどうぞ。 1巻 ・マラケシュ ・ごきぶりポーカー ・ねことねずみの大レース ・ハゲタカのえじき ・ミラーズホロウの人狼 2巻 ・ガイスター ・インカの黄金 ・カタンの開拓者たち ・テレストレーション ・ファウナ 3巻 ・ニムト ・キング・オブ・トーキョー ・ごいた ・ドブル ・バトルライン 4巻 ・ラブレター ・もんじろう ・アイランド ・ケルト 5巻 ・ピット ・オニリム ・エルフェンランド ・だるまさんがころんだ ・パンデミック 6巻 ・アクワイア ・ブロックス ・レディース&ジェントルメン ・バルバロッサ ・カルカソンヌ 7巻 ・プエルトリコ ・ダンシングドラゴン ・ナンジャモンジャ 8巻 ・ヘックメック ・ファミリア ・クアルト ・チャオチャオ ・魔法のラビリンス 9巻 ・お邪魔者 ・アンドールの伝説 ・コードネーム ・ディクシット 10巻 ・禁断の砂漠 ・セレスティア ・パッチワーク ・カルバ ・アグリコラ 牧場の動物たち 11巻 ・クゥワークル ・それはオレの魚だ! ・スティッキー ・ドデリド 12巻 ・カヤナック ・ブラフ ・ナイアガラ ・バロニィ 13巻 ・ブラックストーリー ・カロム ・ベストフレンドS ・ウェンディゴのこわい話 ・くるりんパニック 14巻 ・バックギャモン ・ラビリンス ・リアル型脱出ゲーム ・ウボンゴ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E8%AA%B2%E5%BE%8C%E3%81%95%E3%81%84%E3%81%93%E3%82%8D%E5%80%B6%E6%A5%BD%E9%83%A8#%E4%BD%9C%E4%B8%AD%E3%81%AB%E5%87%BA%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0

あそこではたらくムスブさん

可愛いあの子が情熱を注いでいるのは…

あそこではたらくムスブさん モリタイシ
nyae
nyae

湘南ゴム工業株式会社に勤める主人公の砂上(さがみ)くんが異動したのは、総合開発部の営業企画室。 彼は研究・開発担当の近藤結(こんどうむすぶ)という女性に片思いをしてます。 そんな彼女は日々真面目に「コンドーム」に向き合い、研究をしているのでした。 ムスブさんとどうにか親しくなりたい砂上くんですが、相手もいないのに結さんから試作品を手渡され、感想を求めてられてしまいます。 結さんは、厳しいお父さんの影響で自宅から片道3時間かけて通っており飲み会にもほとんど出席できないので、じっくりお話することもままならない。 コンドームを可愛い女の子が作っている、というだけだといやらしい印象になりがちですが、あくまで彼女は研究者として、使用する人(特に女性)の気持ちを一番に考えて一生懸命です。 そんな彼女に応えるように、砂上くんも少しづつ才能を開花していきます。 しっかり取材して描かれているのがわかるので、コンドームの知識も身につくし、面白いです。 まだ2人の距離は遠いですが、だんだん結さんも砂上くんに興味が出てきている感じがします。ただ、仮に思いが通じ合ったとしても「厳しいお父さん」というハードル絶対立ちはだかるじゃんという。 1巻のあとがきで、ラジエーションハウスとの掛け持ちがつらいという話があって、無理しないでください…と思いつつ続きは早く読みたい。笑