この漫画のなにが素晴らしいって、作者のいしかわじゅんが実際に骨をうずめている吉祥寺という街が舞台であり、その街の模様が住んでいる者の目で丹念に描かれているからだと思う。 我々が人間が、やれ小説だ、やれ映画だ、やれ漫画だ、といくら物語をつくってみたところで、それは現実という名の途方もなく巨大な氷山の一角にすぎない。しかし、この吉祥寺キャットウォークという漫画を読んでいると、ふいに、なにかボロッと、物語の下にひっそりと佇む巨大な山脈の一端を覗いてしまったような気持ちになるのだ。それは物語と地続きでありながら話には描かれない吉祥寺という街の風景のなかで日々起こっている無数のストーリー。それは別に人間でなくて猫でもいいし、吉祥寺に生えている街路樹の四季の移り変わりでもいいのだ。
※ネタバレを含むクチコミです。
モテるため、ほどよい運動のため、野球部のマネージャーをクビになったため、アニソンで踊ってダイエットをするためなどなど、不純な理由で集まった女子たちが集結した青高チア部だけど、思いの外熱血で、読んでるこっちも熱くなった! 読んだ人の推しを聞いて回りたいくらい、とにかくどのキャラもかわいいよー!
世界で話題のCAWAIIとは、これか! conixさんはポップアーティストとしてひっぱりだこの新進イラストレーターさん。(中原昌也の著書のイラストも!) その初めてのマンガ? 王道部活もの!? いやあ、面白い面白い。そしてもちろんsuperかわいい。 すでに今作のフィギュアを海洋堂が制作中らしいし、新しいマンガ、です。
ひとりで、アナログで描いたことが大事な漫画。 子供が画用紙にひいたような地平線。テクニックをあえて無視したゆがんだ背景。 技術をあえて封印して、苦労の末に手書き風に描いたのかもしれないけど、読者の目には楽しく自由な感じしかしない。 子供のときノートに描いて友達に見せたマンガ。がそのまま凄くなった。 主人公のつるこが公務員として、さまざまな職業の人と出会っていくストーリーだけど、話の展開よりも次々出てくる登場人物、会話のふわっとした感じがいい。恋愛の表現とか連発されるダジャレが、子供の感性。 同僚はタヌキさんで、お父さんは挫折した小説家で、イタリア人のすし職人は店を出す。 いちおうテーマは仕事。 仕事に夢中になっている人はりりしくなる。 息詰まったら、やつれて幽霊みたいになる。 この漫画自体も、漫画家という職業の人が仕事で描いたものだ。 全部きっちり緻密に描かれると、働くことの楽しさを描いた作品なのに、やっぱり苦労が伝わってしまう。 楽しそうに描かれた漫画で、働くことのポジティブな面を描いているから納得できる。この描き方だから伝わる。
コミックビームで新連載がスタートした。最初のカラーページからさっそく不気味すぎる儀式&スプラッタな展開で三家本ファンとしては最高。どんな話になるのかはたぶん次の話くらいではっきりわかると思うが、表紙にもなっている人形が敵をなぎ倒していく話になるんだろう、きっと。 世界観的にはサバト・悪魔崇拝・降霊術っていう要素があったので、「ゾンビ屋れい子」よりももっとスピリチュアルに方面に行った設定になりそう。「血まみれスケバンチェーンソー」は、改造死体っていうやや科学的だったから結構ギャップを感じる。 また、これまでの三家本ヒロインは、爽快なスプラッタ展開を支えるだけのサバサバしていてやや男勝りなヒロインが多かったけど、「アイアン・ゴーストの少女」の甘里ミオはどこか妖しい雰囲気のある感じ。これまでにないヒロイン像になりそうなところも注目したい。
誰かと一緒に食事をして、こいつ育ちわるいなぁっておもったことありませんか?僕は細かい性格のせいか、自分と違う食べ方をしていたら、こいつ育ち悪いなーとすごく思ってしまいます。というような自分と食べ方が違うことで主人公がめちゃくちゃショック受ける漫画です。 目玉焼きの黄身をいつつぶすかに始まり、ショートケーキの苺いつ食べるかや、カレーをぐちゃぐちゃにして食べるとか、いろんなことにショック受けて、彼女と別れたりもしてアホやなぁ、、、クスッと笑えるとこも好きです。
森泉岳土先生の作品で初めて読んだ長編です。どの作品でも日常と空想世界の行き来がすごく素敵ですが、「夜よる傍に」もその行き来がすごくよかったです。 夜だけ視力が元に戻る女の子とトラウマ?で夜眠れない男が、絵本の世界を通じて夜明けを取り戻す話です。 絵に味わいがあるし、ストーリーもじんわりと染み入るものがあってオススメです。
この漫画、前半のドライブ感がすごい良かった。後半はアレだけど。 主人公の源九郎と、忍者の佐助の邂逅するシーンが特に好きで、何度も読み返した覚えがある。 2人の殺陣が格好良すぎて痺れた
4人のホームレスが毎回くだらないことをする話。友達から借りて読んで面白かった記憶があったんだけど、改めて読むと当時を知らないと笑えないネタとか、今は陳腐化してしまったネタがあり、時の試練を感じた。まぁでもそんなことは気にせずに楽しめるし「わがらんなぁー」て言いたくなるよ。
この漫画のなにが素晴らしいって、作者のいしかわじゅんが実際に骨をうずめている吉祥寺という街が舞台であり、その街の模様が住んでいる者の目で丹念に描かれているからだと思う。 我々が人間が、やれ小説だ、やれ映画だ、やれ漫画だ、といくら物語をつくってみたところで、それは現実という名の途方もなく巨大な氷山の一角にすぎない。しかし、この吉祥寺キャットウォークという漫画を読んでいると、ふいに、なにかボロッと、物語の下にひっそりと佇む巨大な山脈の一端を覗いてしまったような気持ちになるのだ。それは物語と地続きでありながら話には描かれない吉祥寺という街の風景のなかで日々起こっている無数のストーリー。それは別に人間でなくて猫でもいいし、吉祥寺に生えている街路樹の四季の移り変わりでもいいのだ。