異世界からの侵略者“壊獣”による侵攻を食い止めるため、二つの世界を隔てる“壁の中”で戦いを続ける”防壁師”たち。新更命乃もまた、親友の永とともに防壁師の一員となるべく、厳しくも順調な訓練の日々を送っていた。しかしそんな日常は、予想外の襲撃によって粉々に砕かれてしまう。窮地に立たされた命乃の前に現れたのは――
君と綴るうたかた
人との接点を避けて生きている女子高生・星川雫は、誰にも見せずに執筆していた小説をクラスメイトの朝香夏織に見られてしまう。作品を嘲笑されると怯える雫だったが、小説を読んだ夏織からは全く予想していない感想が飛び出してきて…。物語を通してつながる少女二人の、甘く切ないひと夏だけの恋人ごっこ
[ここ]ではない[どこか]へ。…あなたとなら行ける。荒廃した世界で生きる、「彼女」たちの繋がりを描いたアンソロジー。灰色の世界で、なお褪せることない心の色を、豪華執筆陣によるオール描き下ろしでお届けします。 【カバーイラスト】こるせ 【コミック】岡ぱや・くわばらたもつ・しろし・田口囁一・tsuke・吐兎モノロブ・結川カズノ
初めて、人を好きになった。初めて、告白をした。初めて、…キスをした。「好き」って気持ちが溢れちゃって、上手くなんてできなくて、毎日もっともっと好きになっていく。そんなぜんぶ初めての羽山先生と寺野先生の初々しい恋愛模様を描いた大人の青春ラブコメ。
オタクで、人見知りな女子大生みやこが出会ったのは、まさに天使な小学生!? 妹が新しく連れてき友だちの花ちゃんを見た瞬間、ドキドキが止まらなくなってしまったみやこ!! どうにか仲良くなろうと奮闘するのだが…。超絶かわいいあの娘と仲良くなりたい系スケッチコメディー、開幕♪
瀬崎愛吏と花邑ひなこ。クラスではグループもカーストも違う彼女たちには、人には言えない秘密がある。放課後に化学実験室で行われる、目を塞ぎたくなるような情事。それは、愛と打算と性癖に満ち溢れた二人だけの儀式だった…
「私をほめて! さっきみたいに優しくして!!」抜群の優等生である二年生・周防やや。テストは全教科トップ、頼まれごとは全て優雅にこなす…そんな先輩に、一年生の雛森いちごは憧れていた。ある日、ややが保健室で一人、号泣しているところを目撃。子供のようにぐずる彼女を勢いで抱きしめると、それ以来「甘えさせて」と、ややが付きまとうようになって…。立場逆転!? 後輩⇒先輩の甘やかしガールズ・コメディ!
気象制御衛星の暴走、それに端を発する戦争で人類が滅亡してから数百年。終末を巡る少女たち、その軌跡を描いたポストアポカリプス連作集。01『再定義する希望』長いスリープから目覚めたアンドロイドと、クローンの少女。窓越しに交わされる二人の想い。02『継ぎ接ぎの希望を抱いて』世界を終わらせないため奔走した、“オリジナル”の記憶。03『灯火の機械たち』終末を旅する二人の少女。彼女たちが出会ったのは、誰もいない街を照らし続けるアンドロイドだった。04『きみと世界の終りを訪ねて』旅を続ける少女たちが、その果てに見出したものは…。
恋愛対象が「女性」で「百合」が好きな女性たちの飲み会で出会った、食いしん坊で少し抜けてるあゆさんと料理好きでしっかりもののコンさん。そんな二人の暮らしは、ちょっぴりケンカもするけど、あたたかくて、やさしくて…。漫画家・犬井あゆが描くほっこり百合な同棲エッセイ♪
『2DK、Gペン、目覚まし時計。』から新規描き下ろし短編を収録。そしてサイドストーリーである「オフィス、先輩、キライな私。」のほか、自身の画業10周年記念で描き下ろしたオリジナル作「テイクアウトできますか?」など読切全6作品を収録した短編集。[収録作]2DK、Gペン、アフタータイム。/その日、ナイトデートなので/テイクアウトできますか?/ぐらぐらプラトニック/キャンパスにトラップ/オフィス、先輩、キライな私。
毎日同じことの繰り返し。薄っぺらい人たちに囲まれた、薄っぺらい私の生活。つまらない職場で、それでも楽しみなのは同期の荒田さんと食べるランチ。私の気持ちが彼女に届くことはない、と思っていたけれど…。無線機でつながる、不器用な大人を描いた表題作の「あなたと私の周波数」他、深夜に「死体」を埋めに行く女二人の話「お前に聴かせたい歌がある」、描き下ろし短編「私たちの長すぎる夜」など、5つの物語を収録。女と女の鮮烈な感情を切り取った、あなたの心に熱を与える短編集。
行き倒れていた「家出少女」と、「世捨て人」の女性が出会った。二人は、成り行きから行動を共にするようになり、「死んでいる景色」、廃墟を巡りながら各地を転々としていく。「世捨て人」はアザミと名乗り、「家出少女」は自らをミズキと名付けた。これは、そんな二人が何かから逃げるお話。
並行世界からの侵略者「壊獣」を、緩衝地帯の「壁の中」で殱滅する「防壁師」。共に防壁師を目指していた親友を壊獣によって喪った新更命乃は、親友の為に壊獣と闘うと決める。 闘い続けるうちに明らかになる事実、隠された秘密。バディを組む隊長が口にする「地獄」とは……? ♡♡♡♡♡ 『γ―ガンマ―』で悩めるヒーロー達×怪獣・怪人の闘いと姉妹百合を描いた荻野純先生。今作では並行世界からの侵略との闘いに相棒百合を掛け合わせて、最初から重い世界観を描いている。 人間と似た体型の巨大な「壊獣」、人工的で無機質な地形の「壁の中」、人知れず戦う防壁師……そこはかとなく暗く、冷徹な世界観に、悲観的な先行きを想起せざるを得ない。 世界や敵に関する重要な事は、毎話少しずつ明かされる。プロの防壁師になった命乃にも、少しずつしか事実は明かされない。そしてふと辿り着いてしまった真相が、命乃を混乱させる。 思いがけない事実に苦悩する命乃に、寄り添う隊長も何かを胸に秘めている。力を合わせて闘う、重い物を背負った二人の関係は、切ない程に尊い。 この先の世界と二人の関係に待ち受けるのは、悲劇か、それとも幸福か……命乃と共に秘された世界の全てを見るまで、気持ちが落ち着かなそうだ。 (個人的には、やはりタイトルの「セメルパルス(semelparous)という言葉が気になるところ。一回結実性、つまり多年草植物が生涯に一度だけ花を咲かせ、枯れてしまうこと。竹やリュウゼツランが有名。この言葉は世界観に関わるのか、防壁師の能力に関わるのか、それとも女性同士の関係性に関わることなのか……。他にも色々なワードから作品世界の空想・予想を楽しめる作品だと思います。絶対考察ブログとか書きたくなるやつです!)