ヤングジャンプコミックスDIGITALの感想・レビュー36件ここまでユングとはRozen Maiden PEACH-PITstarstarstarstarstar_border阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ) ユングの集合的無意識とそれによる成長、挫折というのが教科書的な筆致で描かれているが、如何せん教科書は本旨からズレるコラムが面白い。この作品も人間を成長させる集合的無意識に巣食い、逆に人間により変容する白薔薇が出てきて急に面白くなってきた現代のリアルなお坊さん事情も分かるお慕い申し上げます 朔ユキ蔵かしこ主人公が性欲に溺れるお坊さんという強烈なフックから始まりますが、最後まで読むと印象が変わる漫画です。特にラスト1Pにこの山場を持ってくるか〜!!と興奮しました。 現代のリアルなお坊さん事情も知ることが出来て勉強になりますね。檀家さんとの付き合いはお坊さん側から見ても大変なんだなぁ…。今まで自分も「お経を上げてもらうだけなのにお布施って高いよな〜」と思ってたんですけど、お布施の本当の意味を知ることで気持ちが変わりました。 蘇民祭が中止になるニュースで住職が「お祭りの時だけではなく日々の生活で手を合わせることを心に留めて欲しい」とおっしゃってたのを思い出しました。だまし絵のような日常が怖い黒 ソウマトウママ子シャドーハウスの作者さんの前作らしい。 ほのぼのとしてかわいらしい作画の中に、影のようにずーっと気持ち悪い違和感がある。 家出した黒猫のクロが帰ってきたけどなんか違う・・・だけどそれを認めたら一人ぼってになってしまうから、見て見ぬふりをしているココ。 クロはいったい何になってしまったのだろうか。 奇妙な日常が続いて、ココの笑顔が絶えませんように 犬輔さん生きてますか( ; ; )神様、キサマを殺したい。 松橋犬輔名無しもう続かないのかな… ウイナーズサークルへようこその感想 #推しを3行で推すウイナーズサークルへようこそ 甲斐谷忍マンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ えっまじでこれで終わり?単行本未収録とかないの?最終巻を読み始めた時点で どう終わるんだろとか思っていたがまさかなという気分だった ・特に好きなところは? 競馬をあまり知らなくても楽しめる点と、競馬に対してデータと駆け引きをうまく使いながら勝つ方法を考えたり違う方向からのアプローチなどが面白い ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! ラストはともかく競馬部分やサークル内の力関係や人間関係などは面白いのでオススメ フードンビの感想 #推しを3行で推すフードンビ 栗原正尚starstarstarstarstarマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 怨み屋本舗にも登場しそうなクズな上司やゾンビ騒ぎでパニックになりつつも自分の立ち位置などの計算をしながら人間同士の読み合いもあって面白い ・特に好きなところは? 舞台が流通の倉庫でなので商品として定期的に「怨み屋本舗」が出てくるところ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! ここ最近読んだ中で全2巻でおもしろいマンガは何かと聞かれたら「フードンビ」って答えるね 紀伊半島の大自然と極上の食材を堪能しましょう南紀の台所 元町夏央野愛紀伊半島の大自然と、新鮮な極上食材を堪能できる田舎暮らし。 現在の便利な暮らしを捨ててもいいとは思わないけれど、ほんの少しだけうらやましくなります。 都会育ちの蘭が、彼氏の転勤をきっかけに結婚&移住をするのですが、引っ越し先は紀伊半島の小さな小さな田舎町。 住み慣れた都会を離れ戸惑う蘭さんですが、新鮮な極上食材にテンション爆上がり! プロ並みの料理を手際よく作る姿が楽しそうで素敵です。 良くも悪くも昔ながらの風習や役割がある中、なんでも明るく楽しむ蘭さんのポジティブさは見習いたいなあと思います。 しかし、冒頭でサルに襲われた嫁を心配せず「バカすぎる」と蘭さんの旦那よお前だけは許せん。読み進めるうちにただの能天気なヤツというのはわかったけど、第一印象が最悪すぎていまだに好きになれない! 蘭さんはお料理好きな男の子や都会から転校してきた女の子に寄り添える優しさがあるのに、旦那はただのアホなんだよなあ。蘭さんが幸せならいいんだけども……。 ということまで心配しちゃうくらい夢中で読んでます。 またこっちの系統を書いて欲しいロックアップ 猿渡哲也マンガトリツカレ男最近ネタ漫画家扱いされるけど猿渡哲也の描くギャグと義理人情がメインの漫画は好きなんだよね。「傷だらけの仁清」とか。 貧乏インディ団体の社長、サムソン高木が主人公。長年のレスラー生活で満身創痍、ついでに末期ガンという状態で自分のことを置いてでも人を助けていくという話が続く。ラストも含めていいマンガだったタフシリーズの外伝タフ外伝 OTON―おとん― 猿渡哲也マンガトリツカレ男高校鉄拳伝タフ/TOUGH―タフ―/TOUGH 龍を継ぐ男シリーズの主要キャラクターの静虎を主人公した外伝。いつも通りの静虎だった。そういえば途中で登場した永井仁清って「傷だらけの仁清」と仁清と関連あるのか?あと殺し屋の山田一郎ってあばれブン屋に登場していなかったっけ? 雑誌連載とWeb連載まとめた短編うねちゃこ!ときめき家庭科部 うさくんstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男ヤングジャンプの「青春とヒロイン」のテーマの増刊「アオハル」で連載していたがその後Webで連載していたはず 「青春とヒロイン」がテーマのはずだけど、やはり「うさくん」なので一筋縄ではいかないないようになっている。雑巾しか作らない先輩の「山盛フキ」の嘘童話の「ぞうきん姫」の回が特に好き 滋賀・琵琶湖古き一族の異能バトル!偉大なる、しゅららぼん 関口太郎 万城目学あうしぃ@カワイイマンガ舞台は琵琶湖。湖より力を授かる一族の、分家の青年と本家の跡取り息子は、似た力を持つ一族の息子と高校で出会い、反目する。どちらかがこの地を出て行くか……という時に、彼らの前に、高校の校長が現れる。彼の目的は……? ◉◉◉◉◉ 巨大な琵琶湖と城の歴史、水路を船で通学する風景の非日常感と気持ち良さ(モデルは彦根等と言われますが、水路に関しては近江八幡も近いと感じました)。水を介して発生する異能は、水面を波立たせ、豪快にしぶきを上げて迫力! 異能自体は精神や時間に作用し、緊張感あるバトルが繰り返されます。しかし、登場人物たちは皆、異能に振り回され、異能を忌み嫌っている。誰一人として幸福にしない異能を、それでも使うのか……それぞれの覚悟が試される展開の切なさ。 そして男の子それぞれの愛らしさに加えて、女性陣も皆可愛い!異能と因縁に恋も加わって、スリリングなストーリーは読み応え抜群!利休転生私は利休 連打一人 早川光 木村宗慎マンガトリツカレ男俺の好きな「江戸前鮨職人 きららの仕事」の原作者が書いているので気になったので読んだ。 あらすじにある通り、雪吹なつめが茶人・山上宗刻の茶道教室に田中芳郎を誘ったところから始まる。開始当時は意識はないが田中芳郎は利休が転生おり、物語が進むにつれ利休の意識ではじめ、また同じ時代に転生した利休の関係者なども登場していく 今の茶道に対して利休がどう考えるかなどの話もあり楽しめた。 「今日の吉川っち」以外も面白いアナーキー・イン・ザ・JK 位置原光ZSkyWalkerアオハルに載っていたのを何度か見かけていて、あまりにもあの単眼の吉川さんが目立っていたもので、その印象がとにかく強い作家さんだったんですが、単行本を読んでみるとじつに多様な作品を描いていたことに驚いた次第です。 そして吉川さん以外のキャラももれなく変だったということに気付けました。 全体的に共通してるのが下ネタギャグであるということ。時にはふざけて、時には真面目に盛り上がってますが、だいたいが高校生の雑談の延長という感じなので、「こいつらアホだなー…」と笑えます。 社会風刺の効いた漫画!予告犯!予告犯 筒井哲也名無し昨今のネット社会に則った風刺の効いた漫画。和製版ジョーカーというべきか、世間からは反感を買う反社会的行為にも関わらず、主人公達の言動や意志は他人事ではない、弱者ならではの正義と感じました。 格差、貧富の差は広がるばかりで、そんな真っ暗な現実を、ちっぽけな漫画喫茶の一室から抗う、とても深いストーリーの詰まった漫画でした。嫌な気持ちになった後はスッキリする!怨み屋本舗 REVENGE 栗原正尚名無し漫画で理不尽にひどい目に合っている人たちを見て辛い気持ちになります。現実では、このようなひどい目にあい泣き寝入りをしている人達がいるんだろうなと思うと複雑な気持ちになります。でも、この漫画ではどんな怨みもお金を払って晴らしてくれるので、怨みが晴れた時はものすごくスッキリすることができます。いやホルモン多すぎ〜!いいなりゴハン 森繁拓真nyae最強の姉・東村アキコを持つ漫画家・森繁拓真は、姉と編集の言われるがままにグルメレポ漫画を描くように指示される。 はじめは姉が店を決め、姉と編集と三人で食べに行き、レポートをするというスタイルだったが、ご存知の通り東村アキコは超多忙。そのうちに店だけ指示されてひとりで行かされたり、時には「たまにはお前が店決めろ」と無茶振りされたり…本書の趣旨の通り、いいなりゴハンだ。 他のグルメレポ漫画と違うのは、料理ジャンルに偏りがあること。バランス良く色んなジャンルのお店を紹介!という気持ちは微塵もない事が読むとわかるはず。 しかしそれで成立しちゃうのは東村アキコの力だと思う。たとえ連続でホルモン屋を紹介されても、全部美味しそうだから行きたくなる。 あとは、広くて濃い人脈を使ってゲスト作家も多数呼ばれている。弟の方も清野とおるや押切蓮介など癖の強い方面の作家と仲がよく、それによりマンネリせずに2冊いっきに読み切れる。 一部を除きお店情報もちゃんと載ってるので、単純に美味しいお店を知りたいという人にもおすすめできます。 個人的には、弾丸で韓国旅行に行くエピソードが好きで、本気で韓国まで焼き肉とフライドチキンを食べに行きたくなりました。近々実現させる! 人形師・斬野が主役のスピンオフザンガード 柴田ヨクサルnyaeハチワンダイバーのスピンオフ。 斬野がそよからとった全身の型を使ってつくった人形の個展を開くんだけど、“オタク根絶委員会”とやらが個展に来た客のオタクを襲ってきたので、斬野のもう1つの顔である正義のヒーロー・ザンガードが、アキバのオタクを守るために闘う、というもの。 このテンションと文字サイズ…懐かしくなってハチワンダイバー読み返したくなった。 ただ、見開きが多いのでスマホで読むのに全く向かない。型破りな不器用ヒロイン、餅巣菓さん餅巣菓さんに呼ばれる イシデ電nyae著者が「心の底から可愛いと思える主人公」を描いたという、笑って泣ける恋愛マンガ。 かつてヤングジャンプの増刊アオハルに掲載されていた作品で、そういえば最後まで読んでいなかったなと思い、読んでみた。 餅巣菓東果(もちすかはるか)は ・地下牢に入っていたことがある ・冗談が通じない ・味付けは塩しか受け付けない(それ以外は吐く) ・香田くんをいつも尾行している(バレバレ) ・香田くんの実家の犬を誘拐する ・郵便局が好き ・恋を知らない という突飛で型破りなヒロイン。 対して相手の香田くんも、餅巣菓さんからの好意に気付きながらも不器用すぎて展開が全く予想できない。けど決してお決まりの展開にはならないところがこの著者の作品の好きなところです。 一番気になる、餅巣菓さんがなぜ地下牢にいたのかは、まさかの理由でびっくりでした。努力で遺伝子に勝つ!バトントワリング漫画バトンの星 矢島光たか※ネタバレを含むクチコミです。 職人系のマンガってイイ!IPPO えすとえむあくあ先日某さんと「職人系のマンガってイイよねー」と話してた流れで読了。もう好みドストライク☆ 若いのにストイックな主人公はカッコイイし、その一足で一歩を踏み出していくお客さんたちもカッコイイ。特に○○へ進んだ爺ちゃんの、ラストのコマの左端にさりげなく描かれた一本の手に、思わずじーんと来た……。しかし女子キャラが少ないのは仕様だろーか。義足の淑女との関係も気になるが、うどん的ラブへ進むにはまだ早い感じ。ヤツに足りないのは髭だな。魂の行く先お慕い申し上げます 朔ユキ蔵ナベテツ仏教ってなんだろう。多分、ほとんどの人間は気にせずに生きていると思います。お墓参りをする。お葬式で手を合わせる。法事でお坊さんの話を聞く。日常向き合う機会はそんなに多くは無いけど、でも欠かすことは出来ない。 ブッダの説いた教えと、今の日本で日常に溶け込んでいるお坊さんとの距離は、恐ろしく離れています。そして、その距離に対して本気で向き合うお坊さんがいたとしたら―。 作者の朔ユキ蔵先生は、エロスとタナトスを描く作家さんなのですが、この作品は我々の人生に(恐らく)欠くことの出来ない日本の仏教というものを題材にして、自分の持つ作家性とテーマを発揮した作品だと思っています。 主人公の佐伯清玄は日本の坊主としてではなく、仏陀の教えを実践する宗教者として生きていきたいと願っていながら、己の抱える煩悩を捨てることが出来ず、揺れ続けています。 読者は清玄の揺れる心情と、展開される物語に心揺さぶられながら最後まで作品を読み続けることになると思います。 ラストシーンの美しさは、一瞬の時間を永遠のものとした詩のようであり、だからこそ読者の脳裏に忘れ難く刻まれます。最近完結した「神様の横顔」とともに広く読まれて欲しい。そう願って止まない傑作です。犬輔さんが描く殺人鬼神様、キサマを殺したい。 松橋犬輔やむちゃこの漫画、好きだな~ 殺人鬼の少年と、それに伴う殺害現場をメインに描いてるわけだからもっと暗い気持ちになってもいいのに、それがない。 松橋犬輔さんが描く純粋なキャラクターはすごく魅力的なんです。ほわーんとした空気ごと描いてるみたいな? 余談ですが1巻の中にこの前読んだばかりのB級ホラー小説「ネクロフィリアの食卓」の表紙が使われていて笑ってしまいました。 奇跡を信じた大人達The Mark of Watzel 武富智ナベテツ奇跡は起こる。言葉にすると陳腐に響くかもしれないけれど、その言葉に説得力を持たせる筆致の作者はどれだけいるだろう。たまたま手にして出会ったことの幸運に感謝する作品であり、人生を豊かにしてくれる作品だと思います。大人が楽しむことの出来るおとぎ話。作者の成長速度がスポ根的!バトンの星 矢島光兎来栄寿『彼女のいる彼氏』の矢島光さんによる新作です。 矢島さんとは活動初期の頃から知り合いで、矢島さんが人生史上初めて描くというサイン色紙も頂きお店に飾っておりました。 それから2年と少し経ってから再びサイン色紙を頂いた時、見違えるほど画力が上達していて驚きました。 そして、この『バトンの星』を読んだ時に画力のみならず漫画力そのものが圧倒的に上がっていると感じました。 『潔癖男子!青山くん』の坂本拓さんの下でアシスタントをしながら美術予備校でデッサンなどの修行も積んだとのことですが、この短期間でここまで総合力が上がった方はなかなか見たことがありません。 テーマとなるバトントワリングへの愛。バトンを知らない読者をも惹きつけるバトンアクションのカッコよさ。イケメンと可愛い女の子を始めとする魅力的なキャラクターたち。テンポの良さ。 昔から「バトンマンガを描きたいんです!」と仰っており、原型となる作品のネームを見せて頂いたこともあって僭越ながらアドバイスもさせて頂いたのですが、『バトンの星』は本当に素晴らしい作品として結実したと思います。 連載は終わってしまっていましたがもっともっと見ていたい物語でした。矢島さんの今後の活躍もとても楽しみです。<<12>>
ユングの集合的無意識とそれによる成長、挫折というのが教科書的な筆致で描かれているが、如何せん教科書は本旨からズレるコラムが面白い。この作品も人間を成長させる集合的無意識に巣食い、逆に人間により変容する白薔薇が出てきて急に面白くなってきた