初子、文沙子、都。五番街で繰り広げられる愛のかたち。それぞれの想いが辿り着く先は…。オムニバス形式で綴られた表題作のほか、「月夜のつばめ」を収録。
去年まで女子高だったPR学園が、スポーツで知名度を高めようと男女共学になった。男子部の入試は体力テストだ。3キロ走・水泳・フィールドアスレチックの難関を突破した15名は特待生となる。さらに男子部キャプテンを決めるため、15人金網デスマッチが。勝ち残ったのは織田助作というお調子者だった。
【ドラマや映画化もされた元祖ラブコメディ☆】チャーミングな18歳のリンダは、大学で心理学を教えるリッキー先生とめでたく結婚し、18歳の若奥様に! 幸せな新婚生活が始まると思ったが、生徒にモテモテなリッキーが気がきでない。そんなリンダは思い切って、夫婦ということを秘密にしてリッキーの大学へ入学する! 2人の恋のライバルも現れて、波乱に満ちた学園生活が始まった!
光の伝説
【新体操部に入部、運命の出会いが!】愛香中学に転校してきた上条 光は、新体操の次期女王・椎名葉月、器械体操部のホープ大石誉昭と運命的に出会う! 有力選手がひしめく中、光は全国中学生大会出場をかけて、選手選抜テストに臨むが…。 アスリートの苦悩と恋をしなやかな筆致で描きあげた、週刊マーガレットで80年代に大ヒットした新体操まんが第1巻!
【ミラクルヒーロー誕生!?】丹嶺幸次郎は、アホでスケベな暁高1年の男の子。ある日幸次郎の家に、宇宙のかなたにあるウェーデルン星のレル王子が乗ったUFOが不時着する。レル王子は、世話になる代わりにと全ての力を100倍にする「ミラクルベルト」を幸次郎に渡すのだが…。亜月裕先生の愉快痛快学園ギャグマンガ、第1巻。
【男まさりな女の子が美人をめざす!】ハイスクールに通うサニーは16歳。4人の兄に囲まれて育ったせいか、見た目も性格もまるで男の子。そんな妹を心配した兄達が奮起し、サニー改造計画を開始する! しかし、前途は多難…。そんな中、サニーは何かと衝突する同級生・マリオンに挑発され、ポスターモデルに応募することに!? 【同時収録】この恋いただき!
時は戦国、嵐の時代。とある山奥で猟をする若者が、露天風呂で湯浴みする若い女に出会う。女の名は朧(おぼろ)、忍者の頭領の娘だ。男は没落武家の五男坊・謝丸(あやまる)。朧に一目惚れした謝丸は、忍者の里へ同行する。人手不足の折、頭領は朧と謝丸に密命を下す。だが途中、大地震に遭遇して!?
【ライバル婦警同士がラブバトルに突入!】三崎ないるは警察学校を卒業して警官になったが、同期の鈴村詩織とは犬猿の仲で喧嘩が絶えない。ないるが警官になった動機というのが沖島刑事への恋であることを鼻で笑った詩織だったが、実は彼女も…。イケメン刑事と、お嬢さま婦人警官の爆笑三角関係コメディー、第1巻。
【美少女の体内にいるオモロいエイリアンとは!?】自動車教習所に通う高校生の美晴は夜空に流れ星を見つけて願い事をするが、なんとそれが頭上に落ちてきた…。その後目覚めた彼女には驚くべき異変が! キュートなファンタジー・コメディー。 【同時収録】エイリアン2×2/とんだカマップル!/サイン・コサイン・三角関係
日曜日は一緒に
香菜子ときららと純は、高2の仲良しトリオ&男子運に恵まれない3人娘だ。ある日、ダンス部主催のパー券を購入した3人は、パートナー選びの賭けをする。オープンカフェの前を通る独身の男性を誘い、パーティー当日に同伴してもらうのだ。おじいちゃんでも中学生でも独り身ならOK。さて、結末は…? 【同時収録】先生はお年ごろ/兄貴の初恋
【未久(みく)から翔(しょう)へ、届け恋のウイニングボール!】竹原翔はテニスの高校選手権でラインズマンのインチキにより優勝を逃した。彼に片思い中の浅倉未久は心配で、彼の義妹のひろみに様子を聞くが、「あんなやつ、兄とは認めない!」と怒りをぶつけてくるのだ! テニスが結ぶハイティーン・ラブ、第1巻。
「あなたはレモンのような人だ。さくらはサクランボだな」 クラスメイトさくらの兄・圭一から言われた日、礼子は一人レモンを齧る。このすっぱさは、始めたばかりの学園生活=青春の味。不良グループとのいざこざ、心中事件、生徒会選挙、学期試験、そして、クラスメイト峰に寄せる淡いほのかな想い。しかし、彼の過去には隠された秘密が……! 悩み多き高校生活を綴る不朽の名作!
単行本タイトルはシリーズ名であり、このシリーズは1987年に週刊マーガレットにて掲載された。シリーズはそれぞれ「金魚草のこころ」、「紫陽花の陰に猫はいる」、「カルミア」というサブタイトルが充てられた3話から成る。単行本には短編「月夜のつばめ」(1988年発表)も収録されている。ここでは「五番街を歩こう」シリーズについてのみ記す。 岩館作品を熱心に読めていないため見当違いかもしれないが、シリーズ3話全てに結婚という概念が登場するのが本作の特徴だ。結婚する・しない、結婚後の行き違い、別れた後が物語の要素になっている。それは直接的にあるいは形を変えて登場人物の心に陰を落としているが、物語の最後には解決をみる。この解決は風が通ったような心地よさをもたらし、どこか楽になれた気がしてくる。また、登場人物の悩む内容には読者にとってもわかりポイント(現時点でそう思っているでもよいし、もし登場人物と同じ立場だったら確かにそう思うだろうなーでも構わない)があり、それも心地よさに作用している。 五番街という地名はおそらくニューヨークの五番街(Fifth Avenue)からとったネーミング。ネタ元の街並み通り、作中の街も当時の都会的なビル街となっているが、たまに出てくる庶民的なアイテム(ちくわとか……)やあんまりかわいくない猫にくすりとさせられたりもする。これらの要素は突き詰めると矛盾しているように思えるが、あまり世界設定にはこだわるなということだろう。こだわらない分、物語に集中できる効果もあるかもしれない。 岩館作品に共通しているあまりにも繊細で美しい絵も大きな魅力だが、たまにあるコメディチックな表情付けや演技もほっと一息つけて良い。 前述の通り、本シリーズは結婚という概念の存在感が大きい。つまり、所謂大人の世界を描いている。それが週刊マーガレットに掲載されていたと考えると驚いてしまうが、「五番街を歩こう」~「月夜のつばめ」以降は週マでの作品掲載がないことから、岩館先生の描きたいものが変化していっていると捉えることもでき (作品世界と混同するのは良くないが、3話の終盤の台詞にそのニュアンスを感じる)、そういった意味では過渡期の作品であるかもしれない。前後の作品を読み、その変遷について考えるのもいいだろう。自分はそうしてみようと思います。