ビッグコミックスピリッツの感想・レビュー879件<<1213141516>>題名や表紙イメージとは異なる熱く骨太なお仕事漫画エロゲの太陽 村正みかど はまむらとしきり名無し原作者の実体験が基になっていて、知られざる業界ネタはもちろんのこと18禁ゲームに限らない弱小企業など広く当てはまりそうなテーマ性を感じました。普通に描くと欝になりそうですが、出来得る範囲で主人公が活躍するし、明るい方向のエンタメ性が工夫されています。 題材的に必要なエロ関係描写もオブラートに包まれいて、主人公周囲の女性キャラが可愛いですが余計な恋愛要素がなく、編ごとに話が区切られて読みやすい良作でした。大人になっても続く友情ってこういうことだなぼくらのフンカ祭 真造圭伍かしこ何もない田舎町だったのにいきなり火山が噴火して温泉が湧いたことで全国から注目される観光地になってしまい、多感な時期にアイデンティティーが混乱しちゃった男子高校生の富山君とその親友の桜島君の友情物語です。 クライマックスで町おこしの祭りの夜に2人で火山に登って火口にロケット花火を打ちにいくんですが、ヘタすりゃ死ぬような状況での2人の興奮が伝わってきて、読んでてこっちまでハイになって笑いが込み上げてきました!面白かったです。80年代文化系オタク究極超人あ~る ゆうきまさみ名無し突然学校にやってきた謎のアンドロイドと、光画部(写真部)の一癖ある部員たちが繰り広げる、ある意味ユートピアのような学園生活。 80年代の古い漫画になりますが、「オタク」という言葉が市民権を得はじめた時代に、文科系オタクでも体育祭、文化祭、合宿、修学旅行など、楽しい学生生活を送れるということを表現した作品。 まぁ、昔を懐かしんで読むのも良いものです。元塾講師が読んでも唸る実録受験マンガ二月の勝者 ー絶対合格の教室ー 高瀬志帆六文銭小生、学生時代に塾講師をしており、そこは本作と同様「中学受験」を中心にした塾でした。 そんな自分がこれを読んで思ったのは、 中学受験、マジでこんな感じです (太字で、最大フォント数にしたい) ということ。 もちろん、マンガなので多少の脚色はあるのですが、ますます加熱している中学受験業界なので、これくらい盛ってもほとんど一致していると言っていいのではないでしょうか? 「中学受験は親の狂気」 と本作で表現してますが、本当にそうなんです。 年端もいかない子供が、自ら勉強なんてやりますか? 絶対やらないですよ。 親が、それこそヒステリックに子供にやらせるんです。 親が全く関与しないパターンもありますが、 自分が見てきたなかで、その場合の生徒の特質は大きく2つ。 超天才か超バカ。(言葉汚くてすいません) 超天才は、勉強自体が好き過ぎて、ほっといてもずっとやるから、親も何も言わないんです。体調の心配くらいしかしない。 逆に、超バカは、塾を時間つぶしか遊び場にしているだけなので、親も勉強が目的ではないから放置なんです。 ただ、これは上位と下位の5%くらい。 残り90%の生徒(ってかほぼ全て)は親の干渉が、ものすっっっっっっっっっごいのです。 というか、親の受験といっていいくらい中学受験は親が主体なんです。 親が子供を徹底的に管理し導いていかないと、12歳くらいの子供は何も判断できないんですよ。 塾の費用も半端ないから(年間100万以上?)、親も気狂ったように子供と塾に圧をかけてくるのです。 それを称して、親の狂気 とはよく言ったものです。 今思うと、ホントにそうでした。 うなりました。 さらに、この作品がすごいのは、親と生徒のパターンが全網羅されていること。 自分も読んでて、つい昔の生徒思い出しましたもの。 このキャラは彼に似ているな、とか、フラッシュバックしましたよ。 ・教育に熱心な親/無関心な親 ・塾に従う親子/従わない親子 ・偏差値や学校のブランドしか興味ない親子 ・なにかのきっかけで成績が伸びる子・落ちる子 ・天才肌の子/努力家の子 ・兄弟で優秀な子と劣等生という差がある子 ・答えをみてズルする子 ・他人の脚を引っ張る子 ・周囲のせいにする子 などなど。 抱えている問題も性格も色々と異なる生徒に塾講師として相対する姿は、純粋に面白いです。 手を変え品を変え相手を説き伏せたり対策していく感じは「こういうやり方で対応するのね」と感服します。 また、主人公黒木は「塾は営利目的」「子供の将来を売る場所」と言いきっていますが、「教育」の名のもとに変に高尚化していないのも良いです。 なんとも、裏表ない感じが好感もてますし、悪態ついてますが、なんだかんだで生徒をよく見ているんですよね。ツンデレですよ。 それにしても、 島津くんは親父に負けず頑張ってほしい! がんばり屋の加藤匠くんと柴田まるみちゃんは、第1志望受かってほしい! カイくんは弟に負けずというか、弟と一緒に頑張ってほしい! と思わず、読んでいて自分も力が入ってしまいました。 生徒の頑張る姿は、いいものです。 受験とはドラマですね。 まだまだ受験は先ですが、これから本番まで生徒たちがどう成長しどんな結果になるのか楽しみです。 水族館に行きたくなる水族カンパニー! イシイ渡名無しあらすじでコメディと称されて、それはその通りで楽しいですが、取材に基づく水族館の裏側が真面目に描かれています。 話が進むほど質がより上がって、ネタもまだありそうなので、もう少し続いて欲しかったとは思いつつも、逆に言えば5巻以内でダレることなくちゃんと完結しているお仕事系の良作だと思います。人生、、、ジャガーン 金城宗幸 にしだけんすけウエダ雑誌に載っていたのを見つけて読んでみた。主人公がとにかく欲に真っ直ぐ生きる話です。「ぶっぱなす!!」が最高です。未亡人出没注意未亡人登山 板橋大祐名無し題名を見て「もしかしてエロ漫画!」と 思ってしまった。 ゴメンナサイ。でも人間だもの。 第一巻を読んだ限りエロ要素皆無。 きわめて健全な男女バディの登山漫画でした。 愛した夫が亡くなり、夫が愛した山に登ることで 知らなかった夫のなにかを知ろうと未亡人が山に。 そして登山道で、山を愛し登山者を愛する男と出会い、 そこから未亡人は男に登山を基礎から指導してもらい、 山を、夫について判っていなかったことを 徐々に知っていくことになる。 いい物語なんですよ。ピュアで。 登場人物みなさんが純粋で。 山って自然っていいものなんだな、と感じるし、 登山を始める人向けの教科書みたいな内容になっているし。 けれどヒロインが未亡人だとか、夫が残した山日記があるとか、 ちょっと題名や設定が浅い感じもしましたね。 未亡人であることを題名にまでするほどか、とか、 夫の気持ちを知るのに山で見聞きしたことだけでなく 山日記があって都合よく理解の手助けになる、とか、 ちょっと話が安直というか、ストーリーが深いようでいて わりと安易で浅い感じもうけました。 登山道で普段着みたいな未亡人に出会うとか、 出会った男が下心皆無とか、 そういう物語を「だから面白い」と思うか 「ないわー、それはありえんわー」 と思うかで、この漫画の評価は別れるでしょう。 私は 「ありえんわー、山で未亡人と出会うとか、 山で熊に会うよりありえん出会いだわー」 と思いましたが、そのありえなさもひっくるめて、 ちょっと奇抜な設定の登山漫画で、一周まわって こういうのもアリかもなあ、と思いました。 人に優しくなれる気がするこころのナース夜野さん 水谷緑 山登敬之名無し精神科モノ、一番自分は関わりたくないくせに一番興味がある漫画な気がします。 どれだけ健康でどれだけ普通に生きてても仕事が激務だったり、人間関係が苦しかったりで人間簡単に壊れてしまう。 あまり遠い話なようには思えないんですよね… 幻覚、幻聴、リスカするメンヘラ。 一見どう対処していいんだと思うような人に作中のナースたちは接していくんですけど、どれもその人に寄り添って少しずつ治っていく様がいいなと思えました! 読んだら少しは人のことを考えて、優しくなれる漫画なきがします。猛獣系女子に食われるな!衝撃のアニマル・ラブコメ僕はお肉じゃない 伊藤一角名無しイケメンなので言い寄る女性は数知らず、な主人公・國男。だけど、性欲旺盛な女性が怖い。なぜなら皆獲物を狙う「動物」に見えてしまうから…!!! 肉食女子なんて呼び名はかなり世に浸透しているけど、この漫画では肉食なんて甘い。國男に寄ってくるのは皆「猛獣女子」です!! まさに食われそうになる國男。しかしそこで彼の「動物オタク」という特性がすごいかたちで活きてくる。笑 なんだこの話は!?と度肝抜かれて、抜かれたまま1話読み終わってしまった。一体、何が起きたというんだ…新時代の性教育マンガニューノーマル・セックス まんだ林檎名無し※ネタバレを含むクチコミです。 男子って・・・。青い春 松本大洋短編集 松本大洋starstarstarstarstar干し芋男子の男子のみの世界で、私は、女子なのでよく分かりませんが、きっと皆がたむろして、度胸試し的なことをやってそれで、強さを競ったり、自分の位置を確認したり、仲間外れにしたり、割と分かりやすい勝負で決着がついていたのでは?!と推測ですが、思ったりしました。 確かに、大人になったら体験できない事の数々ですが、その体験があったから今があるってことも無いような気もします。清々しい気持ちになれる♬ひらやすみ 真造圭伍starstarstarstarstar干し芋1巻読了。 優しく清々しい気持ちになれ作品。 日々の忙しさに追われ、生活に疲れ、生き急ぐようになっている昨今。 主人公のヒロトのように時間に追われず、毎日を大切に五感で色々なものを感じながら明日から過ごそう♪ それが、何よりも贅沢な生活。 おばあちゃんが入院して一番心細いときに、急いで駆け付けてきてくれて自分が好きだって言っていた花を憶えていてくれて、それを持ってきてくれた。こういくことが本当の優しさなんだと思う。 そして、おばあちゃんは、その花を大切に押し花に・・・。 最近のやさぐれていた心が洗われた。警官になった気持ちに教場 みどりわたる 長岡弘樹トシドラマのコミカライズと知り読んでみた 警察学校のなかで策略を仕掛けたり仕掛けられたりする展開がおもしろい。 風間教官が、一人の生徒に対しても厳しく指導するシーンが印象に残ります。 猫と犬の描き方が異様にうまいっていうか気合いの入り方が違う猫のお寺の知恩さん オジロマコト地獄の田中猫と犬の描き方が異様にうまいっていうか気合いの入り方が違う浄土るる新作読切『良心の呵責』感想良心の呵責 浄土るる名無し※ネタバレを含むクチコミです。おもしろい!間違いなく続きも読む!九条の大罪 真鍋昌平こはる作者のファンだったので読んでみました。法律とモラルのスレスレのところをいくストーリーがおもしろいです。 3巻の「頑張りました。」というセリフが印象的でした。間違いなく続きも読みます! 日本社会のダークサイドと法律の関係九条の大罪 真鍋昌平さいろくダークヒーローかと思いきや…と思いきやちょっとヒーローっぽい回もある。 でもそれって裏側で動かしてる大きな何かがあるんだ、と思い知らされる。 この展開、深いところまで入っていってるのがウシジマくんから相当レベルアップしていると感じさせられる。 最初は敬遠してたんだけど3巻まで出たから一気に読んだらめっちゃ面白かった。さすが真鍋昌平先生。 スマグラーとかアガペーの頃とは次元の違うとこにいったなぁ…とにかく最高わたしは真悟 楳図かずお名無し人からおすすめされたので読んでみました。 一筋縄ではいかない恋愛が描かれていて面白かったです。 エルサレムのシーンが最高!思いやりの大切さを再確認させてくれる。4分間のマリーゴールド キリエstarstarstarstarstar干し芋父子家庭で育った主人公のみこと。父親の再婚で、4人兄姉弟となる。 その後、父は亡くなり、、母は、カメラマンで海外を飛び回っているので、4人暮らし。 みこととは、救急救命士。 手を合わせるとその人が助かるかどうかわかる特殊な能力がある。 そのため、救急車の中で、その人が今後どうなるか分かってしまう。そして、本当にそうなるか病院に確認に行くとそれは、はずれていないので、その能力を確信するのである。 そして、家族の中にも残り1年の寿命であることが分かってしまった人がいる。 大切な家族、幸せになってもらいたい、・・・。 知ってしまったからこそ苦しい。 ページをめくった途端に涙があふれてきます。 ぜひ、お勧めしたい作品です。 出版業界漫画の名作編集王 土田世紀六文銭「ルーザーズ」とか「ブラック・ジャック創作秘話」とか 漫画家漫画や業界漫画って好きなんですよね。 素晴らしい作品に出会うと、どうしても創り手のことを想像してしまうタイプなので、裏話的なことも含めて作品として楽しみたいんですね。 そして、実話じゃなくても良いタイプです。 そんな中でも、この「編集王」は業界漫画の筆頭というか、まずその手の作品を読みたい方は、こちらをおすすめしたいです。 本作は、見習い編集者になったボクサー崩れの桃井環八(カンパチ)を主人公に、個性的な編集者や漫画家を描いた作品。 特に、出版とは「文化」か「ビジネス(営利)」かという点に切り込んでいく様は、生臭くもリアリティの塊です。 主人公カンパチは、つまらなくても売れればいい(売れっ子作家だからいい)とか、業界がもつある種の悪習に反発し、関係者と衝突して…という流れで物語は進んでいきます。 土田世紀の泥臭くも熱量高い登場人物たちが、本作でも良い味をだしています。 個人的に「文化」と「ビジネス(営利)」の天秤で偏ったスタンスに立っていないところが本作の魅力だと感じています。 作品としては、感情的なシーンばかり際立ちますが、双方の言い分をきちんと描いており、何が正しいかを誘導せず、読み手に問いを投げかけているようで考えさせられるんですね。 「売れる本の何が悪い?」 と問いかけられた出版社の社長の答えはシビれました。 登場人物すべてが肝が据わった信念通す人たちばかりで、 何かうまくいかない時とかに読むと元気をもらえます。 出版業界に関わらず、何かアツイものを忘れてしまったサラリーマンにも是非読んでほしいです。 何度読んでも、心が燃えて、涙が溢れます。今いちばん好きなグルメ漫画 #1巻応援くるくるくるま ミムラパン 関野葵nyae移動式パン屋「ミムラパン」が巻き起こすハートフルな人情漫画ですが、あえて"グルメ漫画"として推したい。そのくらいパンが美味しそうに描かれています。そして単行本には登場するパンのレシピも掲載されています。ミムラパンのパンが家でも食べれるなんて!と思いますが、パン作りは難しいので慣れてない人にはハードルが高いかもしれないですね。でも読めばきっと挑戦したくなるはずです。 この漫画は、背景の描き込みが凄まじく、また漂う空気とか人の感情の移り変わり等の効果の表現が特徴的でどこかファンタジーな雰囲気があります。それでいて生きるうえで大切な「美味しいものを食べる喜び」もしっかり伝わるように描かれてます。 作中でも言われてますが、パン作りは本当に難しい。ましてや商売にしようとすれば挫折は当たり前。そんな中で、どうして諦めずにミムラさんがパン屋を続けているかという問いにたいして答えた言葉がものすごく響きました。つらいことばかりでも、何があっても忘れることのない「楽しい瞬間」。もしかすると1秒もないかもしれないその瞬間のために頑張れるって、誰にでもあると思います。 パンに限らず、なにか美味しいものを自分で選んで買って、気分ををあげようという気持ちにしてくれる漫画です。皆の心の声が聞こえます。休日ジャンクション 真造圭伍starstarstarstarstar干し芋日常でありそうでなさそうで、あるかもって?!って思わせてくれる短編作品集。 『休日』昔からの知り合いって、言いたいこと言い合って、好きなことして、我慢しなくていい一日が過ごせてストレスフリーになれそう。 『美少女なんて大嫌い』子供にも下心って透けて見えるんです。子供だからってバカにしてはいけません。 『家猫ぶんちゃんの一年』切ないです。犬だったら、飼い主さんもう少し早く発見されていたかも?猫派ではないのでそういう目線で見ちゃいました。 地方…多肉…妻…夫を噛(か)む 水瀬マユ名無し地方都市を舞台にした不倫マンガ。読み進めるうち「多肉植物」が次第にムラムラするワードに聞こえてくるから不思議…w しかも浮気相手の名前がムラタて。なんだかんだ段階踏みつつ、不倫に至るまで早かった〜。え?もう?みたいなスピード感。ただ作品に清楚な雰囲気があって、サラリとしたエロの感じがちょっと良いっス…(でも不倫はNO!)別の女性も登場してきたりして、これからもっと業が深くなっていきそー…。主人公、あんま不幸は似合わなさそうなタイプの女子っぽいので最終的に夫だけが酷い目にあってほしいな。 それにしても漫画アクションで連載してる「いとなみいとなめず」とは真逆の作風なの面白い。あっちでは純情な新婚生活を描いて、こっちでは不倫を描く、結構チャレンジングな連載でどちらも結末が気になる作品です。会長の椅子になりたいと願った少女のラブストーリーパラフィリア~人間椅子奇譚~ 佐藤まさきみや『パラフィリア ~人間椅子奇譚~』 この漫画のタイトルと一巻の表紙見て 気になる!読みたい! と思うような変態さんにオススメです 会長に救われた少女は 会長の椅子を羨み その魅力に魅了されていく… そんな感じの始まりですね そして物語は ヤバい事をやってるうちに ヤバい事件が起きて 会長を救うべく主人公が暗躍! なんて予想外の方向へ進みます そもそもの発想のイカれっぷりに反して現実的思考で実行に移そうとする主人公のアンバランス感がよきです 内容にあまり触れずにこの漫画のザックリした見所をお伝えすると ・主人公の思考と実行力 ・喜怒哀楽の表情の描写 ・露出狂多めな世界観 このあたりですかねー クチコミのタイトルに ラブストーリーって書いたけど ラブストーリー(?)です 歪な愛の行く末を見よっ<<1213141516>>
原作者の実体験が基になっていて、知られざる業界ネタはもちろんのこと18禁ゲームに限らない弱小企業など広く当てはまりそうなテーマ性を感じました。普通に描くと欝になりそうですが、出来得る範囲で主人公が活躍するし、明るい方向のエンタメ性が工夫されています。 題材的に必要なエロ関係描写もオブラートに包まれいて、主人公周囲の女性キャラが可愛いですが余計な恋愛要素がなく、編ごとに話が区切られて読みやすい良作でした。