ミステリーボニータの感想・レビュー109件歴史好きに☆面白い…と思ったら天空の玉座 青木朋starstarstarstarstarパイナップル※ネタバレを含むクチコミです。レオナルド・ダ・ヴィンチのはなしアナトミア―解剖してわかったことだが、人間は必ず死ぬようにできている― 高城玲名無し解剖して人体を知り、完璧な人間を描きたいという芸術。テーマとして非常に興味深かったけれど、読後感は物足りない感じ。最終巻で設定ががらりと変わった感じで駆け足感。モナリザのくだりはぜひ深く描いてほしかった。 それでも、時代背景やダビンチ、ミケランジェロ、ボッティチェリあたりの関係性が描かれていて面白かった。ぜひ読んでみてください。才能だけでは、どうにもならない、パトロンの大切さを教えてくれる。いつか死ぬなら絵を売ってから ぱらり干し芋1巻読了。 清掃の仕事をしながら、ネカフェで生活している一希は、養護施設育ち。 大抵のものは、窓の向こうにあって手に入らないと思って生活している。 一希は、小さい頃から絵を描くことが、日常で、描かずにはいられないと自覚しているが、それで食べて行こうとは思っていなかった。 透に出会うまでは・・・。 美術品の価値は、専門家でなければ分からない部分の多い。 その裏側を垣間見ることができて面白い作品。 才能も、お金がないと萎んでしまうし、評価してくれる人がいないと価値が見いだされない、出会いが人生にとってどれだけ大切か思い知らされる。 これから、二人の関係性も気になるところ。 一希の作品は、透というパトロンを得てどのように変化していくのか、楽しみである。頑張ってほしいがんばれ!まさきくん 夢井琴葉名無し可愛らしい読み切り。でもけっこう笑いました。お嬢様との交際は超えねばならないハードルばかり。 一癖二癖あるキャラクターたちが面白いぼんくら陰陽師の鬼嫁 秋田みやび 遠野由来子starstarstarstarstar_borderゆゆゆ北御門皇臥と名乗る、由緒ある陰陽師だという男。 小学校の頃、親の職業を発表する際、「陰陽師」と正直に言って周囲から辛い視線を送られたことで、陰陽師が普通でない職と気づいた。 名字は北御門といかついが、本当の名前は普通。嫁は皇臥と読んでくれるが、母親は本名で呼ぶ。 仕事柄、キラキラネームのほうがやりやすいらしい。陰陽師って、大変。 おまけに、物語では今まで人に譲っていた苦手なことをどんどんやらされている。 養う人が一人増えたからと、鬼嫁は言う。 彼の設定が一つずつ明らかになるにつれて、おもしろいなあと思ってしまう。 悪人になりきれない母も良い性格をしている。 あと、異常なほど知識を吸収したがり、どんどんと覚えていく主人公(嫁)も実は変わっている。 貧乏性設定のせいで、姑の嫌がらせが嫌がらせになりきらなかったりする。 読んでいると、話が飛んでいるような気がすることがあるのだけど、原作小説だとその穴が埋まっているんだろうか。B級恋愛ミステリー後宮香妃物語 橘ミズキ 伊藤たつきstarstarstar_borderstar_borderstar_borderパイナップル皇太子が元々小さい頃に主人公と会っていて惚れている、、、段々好きになるという工程がなくて恋愛としてはつまらない。セキララ!少女漫画家アシスタントの回顧録酒井美羽の少女まんが戦記 酒井美羽かしこ「薔薇はシュラバで生まれる」「松苗あけみの少女まんが道」が面白かったのでこちらも購入。それぞれ違う出版社から出ているのに示し合わせたかのようにどれも少女漫画の単行本風の表紙デザインなのいいですよね!「酒井美羽の少女まんが戦記」は作者さんの性格がオープンで明るいからか、よりぶっちゃけた話が多いような気がしました。 1話目の男性漫画家のアシに行って起こったことは作者さん本人は全く気にしてなかったけど今だったら問題になってそう…。時代もあるだろうけどこういうのを知っちゃうと、やっぱり少女漫画家の現場の方が和気あいあいとして楽しそうですよね。みんな回顧録を描きたくなるくらいだし。しかも今もレジェンドとして知られる先生方ってみなさんお優しい…!!2巻はプロになってからの「ちょいヤバい話」もあるようなので楽しみにしております。 あなたが描いた絵を一億二千万円で買う人がいたらいつか死ぬなら絵を売ってから ぱらりstarstarstarstarstarゆゆゆいつか自分が描いた絵が一億二千万円で売れたら。 それだけだと、夢だ。 才能もあるのだろうけど、パトロンに発掘してもらい、しかるべき人へつないでもらわなければ、ポンと一億円を出す人には出会えない。 パトロンの嵐山も、早々にその現実を説明している。 主人公はラッキーなのだ。 手すさびに描いているところを、窓越しに見つけてもらえ、販売のためのルートを用意してもらえたのだから。 おもしろいな。 夢と夢のような現実が混在している。 ただ、金持ちの道楽ともいえる、嵐山の行動は狂気も感じる。 ネカフェ底辺暮らしで、ソレ以下に落ちないよう、必死に踏みとどまっていた主人公を、動物を拾ってきたかのようになだめすかして、信頼させ…お金と人脈で場を整えていく様子は、何かのゲームのよう。 主人公に求められていることは描くこと。 より周知されたなにものかになりたければ、まず影響を強く持つ人に見つけてもらわなきゃいけないと訴えかけられている感じがする漫画だ。 考えたら、ペンパイナッポーアッポーペンも発掘されて、世界に広まった。ゾクゾクする芸術の世界いつか死ぬなら絵を売ってから ぱらりstarstarstarstarstarNanoネカフェ暮らしの清掃員で無名の絵描きである一希と、そんな一希の絵に魅せられた透の話。芸術の世界を知れてわくわくするし、なにより各キャラクターの描写がすごくいい。「バカにするな」と金を突き返す一希は最初見た時モヤモヤしたけど、読んでいくにつれ過去の背景が分かって心情が理解できたし、それでも引き留める透の熱い気持ちや見えてる世界だとか一希との違いだとか……。うまく言えないけどそういう差すごく良いです。 というか冒頭のシーンも伏線だったわけだしまだ気になるところもたくさんあるし、キャラクターもいいし、物語としてすごく面白いしクオリティが高い気がする。今後の展開が楽しみ。とりあえず1巻読了。たらちねジョン先生新作読切ムール貝のルール たらちねジョン名無しとある青年・安藤が友人関係で悩み、勢いで初めての海外旅行(ベルギー)へ。コーディネーターを頼んだ男・木貴須がかなりぶっきらぼうだったが、その旅で青年の悩みは解消するのか…な話 本編読んだあとあらすじ読んで、コーディネーターの男のほうが主人公だったのか!?と混乱してしまった。もしかしてたらちね先生の過去作に出てたりする…? いずれにしろ、この木貴須という男を主人公に連作短編みたいなのがあっても面白いと思いました!読切だけで終わらせるのは勿体ない男です。 謎のモフモフ病める惑星より愛をこめて 本田starstarstarstarstar_borderゆゆゆモフモフをみて癒やされるだけの漫画ではないのだけど。 作者さんの言葉が豊かなので、副作用の言葉が奪われた姿はとても滑稽に思えてしまう。 言葉が多くて人を傷つけるから、言葉を奪うのだろうか。 第一巻でトリくんが言ったことば。 「言葉は感情とか持ってない 言葉には意味しかない」 なのに、言葉を放つ人・受け取る人の感情が加わって、言葉は凶器になってしまう。 人類半数が気分障害の世界。 大きく祀られている謎の宗教。 今日も誰かが生きることを諦めて、いなくなる。 地球外の生き物に助けを求めるほどなのに、そんな世界で働く人達の言葉や感情はひどく乱れている。 赤の他人に対する思いやりが少ない。 思いやりを持てる人は早々に病んでしまうのかもしれない。 世界としては救われない、どうしようもない感じなのに、取り上げられる人々は前を向こうとしている。 そのギャップがまた良い。 謎のモフモフは私も欲しい。もふもふと心を病む人々病める惑星より愛をこめて 本田starstarstarstarstarNano完全にあらすじに惹かれてしまった。癒しもふもふと自殺が日常茶飯事な惑星…もふもふ欲しすぎる。 読む前はもふもふの雰囲気や単語のチョイスでそこまで話はきつくないのかなと思ったけど、かなりシリアスできっつい。貴彦もきついけどデモ隊が個人的に一番やばい。そんな貴彦から出たあの説得の言葉に泣きそうになりました。さらに陽介の愛っていうか八雲兄弟の愛がもうよすぎて泣く。 1話で心を鷲掴みにされてしまった…2話以降はころころ主人公が変わるのかな。どうかこの人たちみんなが穏やかに過ごせますように。そうなったら怖いけど、ならないとは限らない。病める惑星より愛をこめて 本田干し芋2巻読了。 病める人人の所に処方される、もふもふ。 本人が大丈夫と思っていても、もふもふの癒しを味わうと自覚することもある。 知らない間に、少しずつ病んでいくってそういうことかもしれない。 訳もなく涙が出たり、不安になったり、トラウマからどうしても抜けられなかったり、人それぞれ病む理由は違うけど、人類の半分以上が病んでいるっていう世界。 そして、自殺者が多くそれが日常化している世界。 もふもふを抱えながら生活している世界。 宗教に頼ってしまう世界。 想像するだけで怖いけど、徐々にそうなってしまうのではないかと予感できてしまう現実。 絵を描きたい、稼ぎたい。いつか死ぬなら絵を売ってから ぱらりstarstarstarstarstarPom 芸術って奥深い。 当たり前に生活するために、お金が必要。 いやー、背筋がゾクゾクしました。 2巻まで読みましたが、ここからもっと話が大きく展開していくのではないかなと予想。 美術的な豆知識もちょこちょこ書いてあるので、勉強になる。(芸術に触れるのが好きな自分には、へぇ〜!が多かったです。) 透くんも、何となく裏がありそうだし、凪森くんと何かあったのかな? ざっくりとすぎますが、学べることが多そうな作品。 伏線がはられすぎて気になることが多いし、読み返す度に面白さが増す気がします。パトロンの関係性が好きなオタクへいつか死ぬなら絵を売ってから ぱらりstarstarstarstarstar寸々不器用すぎる男2人!! 人間そのものではなく才能に目が行ってしまう、お互いの力を必要とする運命力等、パトロンの関係性において魅力的な部分が詰まってて最高だ。いにしえのギャグ漫画ノリをマッシュアップ☆Gペンマジック のぞみとかなえ 崇山祟starstarstarstarstarかしこぶっとびハイテンション・ギャグ・少女漫画でござーい☆漫画家に憧れ〜るGirlsが熱いパッションをGペンに込めてお送りするのら!ほとばしる薔薇とインクの香りをご堪能あれ♫ ノリとしては上記のような感じですが、内容はこれ描いて死ねと同じくらい漫画愛を感じる作品です。巻末の関係者によるトークを読んで祟山祟さんがパルコが配布していたフリーペーパー「GOMES」出身だと知りました。いにしえのギャグ漫画のノリをこんな風に新鮮なものとして令和に表現できるのは卓越したセンスの持ち主だからだよな〜。もっと早くから祟山さんの漫画を読んでおけばよかったです。 待望の単行本化! 熱いし厚い!! #1巻応援Gペンマジック のぞみとかなえ 崇山祟starstarstarstarstar兎来栄寿鬼才はいる。悔しいが。 崇山祟さんの作品を読むと、そんな風に感じてしまいます。 『ミステリーボニータ』で2020年〜2022年にかけて連載されていた怪作が、待ちに待った単行本化を果たしました。2年分の連載が1冊にまとまっており、400ページを超えるボリュームとなっています。 古き良き筆致と世界観で描かれるのは、一言で表せば少女たちの「まんが道」。 ただ、一線を画しているのは全編にわたる超絶ハイテンションかつシュールな怒涛のギャグ。試しに1話を読んでみてください。何十箇所ツッコミどころが出てくるでしょうか。 圧倒的にパワフルなギャグが前面に出ていて意識しにくいですが、全体を通して描かれるひとつの物語は構成的にもしっかりしており最終話まで読み終えたときの満足度もとても高いです。 何より、根底に流れる熱いマンガ文化への愛とリスペクトが最高です。たとえば、神やA先生やF先生もデビューにあたって描いていた4コママンガについてであったり、原初のSFマンガについてだったり、あるいは神が手がけていた自由な表現を模索した某マンガ雑誌だったり……。 また、主人公たちがSFマンガを描いたら「もっと女性らしい表現をすべき」と審査員に言われるところなどかつての時代性に対する批評的な部分も見受けられます。加えて、自らが表現者となる道だけではなく誰かを支えることの方が生きる道となることもあり、それはそれで素晴らしいことなのだという肯定なども込められており、さまざまな目線で読める作品です。 マンガを通して共通の感動体験をし、絆が生まれる様。 マンガに対する飽くなき愛と情熱。 共に苦労を乗り越えてひとつの作品を創ること。 マンガを超えて何かに夢中になることの素晴らしさ。 何より楽しむということの大切さ。 マンガを愛する人には必ず響くであろう物語です。マンガって、本当にいいものですね。 細かい好きポイントは数限りないですが、一部を抜粋します。 ・吉良星子 ・ブルボンが作っていそうな名作お菓子ロマンロール ・ナイスヤング ・学校のインサート背景でずっと出てくる謎生物 ・月を背にした跳躍 ・ちくわぶともちきんちゃく弁当 ・死 イマージュ ・Gペンはふたりの聖剣(エクスカリバー)!! ・P100の吉良星子 ・アダルティーに乾杯(チアーズ) ・どんぐり食べますか? 元気出ますよ ・イノシシの毛皮で作った服 ・Doki Mune ・おたより募集コメントなんだこの最高な漫画は…Gペンマジック のぞみとかなえ 崇山祟名無し冒頭に出てくるボブヘアの少女・かなえは早々に脇役のような立ち位置になってしまう。主人公は一体誰なんだ?なんて愚問中の愚問。そんなこと気にしてたらこの漫画は楽しめない(と思います)。 五嵐先生も登場するなり「フリーダム感覚なクラスにしちゃうぞーーー!!」と言っておいて漫画を読む生徒に対して普通に怒るし(個人的に「みんなヤングしてる〜〜!?」は使ってみたい)。 単行本になるまでは続いて欲しい。奴隷少女リタのビルドゥングスロマンバットゥータ先生のグルメアンナイト 亀starstarstarstarstar見切り発車P元ネタはイブン・バットゥータの旅行記だけど基本的に奴隷少女リタの視点で描かれる。 リタはまだ卑屈で言葉を覚えたのも「弱いから」だとかいうありさまだが、今後成長していきそうな雰囲気。 奴隷が出てくる漫画はけっこうある( ヴィンランド・サガ みたいに途中で奴隷になったり、異世界ものに仲間として登場したり )が、リアル寄りの世界観で奴隷を主役にするのはたぶん珍しい。今後に期待大。 絵はけっこう上手いと思うんだが、なぜか地味で雑な感じになってしまう… 天才ってこんな感じなんだろうなアナトミア―解剖してわかったことだが、人間は必ず死ぬようにできている― 高城玲starstarstarstarstaralankマンガ沼で紹介されているのをきっかけに読み始め。とっても面白い。定説に対する挑戦や、可能性にかける勇気、情熱。テーマが非常に刺さりました。おすすめ!オチが良かったポエ子、詠います! 北村リツキ名無し正反対なのに反発しあわずにお互いを認めて仲がいい関係性がとてもいい。オチが好きだった。こう言ってはなんだがユコとマコ 尾花せいご名無しふたりの恋は実らずに終わってしまったけど、勢いで同時に告白なんかせずにもっと大切に店長さんとの関係を築いていけば違う結果が待っていたかもしれないのにと思ってしまった。オチとして店長さんがめっちゃ性格悪いとかならいいんだけど普通にいい人だったし勿体なかったな。 悪魔と幼児の組み合わせにハズレなし悪魔とハッピーバースデー もちよし名無しひとり寂しい誕生日を過ごしていた幼女のもとに現れた悪魔。寿命と引き換えに彼女が願ったことは、「誕生日を祝ってもらうこと」。こんなに幼いのにこんなにやることなすことツイてない子おるん…?ってかんじでとにかく不憫。悪魔も悪魔でこんな幼児から奪える寿命なんてたかが知れてるのに付き合ってあげる優しさ。終始ほっこりでした。癖つよ学者と奴隷少女の美食旅バットゥータ先生のグルメアンナイト 亀名無し若い地理学者のバットゥータに買われた奴隷少女・リタは、バットゥータの「命がけで旅をしたい」という謎の目的に付き合わされながら、今まで食べたことのないグルメに出会っていくという話。いい感じにコメディなので読みやすいのと、2人の絶妙な関係性と会話が面白くてクセになります。<<12345>>
※ネタバレを含むクチコミです。