たそがれ食堂の感想・レビュー14件丁度よさを求めるひとへ僕らはグルメなサルである 佐藤修弘starstarstarstarstar_border野愛心地よいとは違う丁度よいがある作品。 お弁当はうますぎないほうがいいし、バラエティ番組はおもしろすぎないほうがいい。一生一緒にいるならかっこよすぎないひとがいい。 そういう丁度よさの作品。 ビジネスマンたちが仕事やら客先やら家庭やらでなんやかんや(それも重すぎるものではない)があり、それらを解決するようにうまい飯を食べて気分よくなるというお話。 お洒落ではないけどこなれた絵柄と、グルメ漫画ならではのハイテンションとこってりさ、共感できるわけじゃないけどまああるかもと思えるストーリー、全部が丁度よくて気持ちいい。 真剣に情報を得るために読む、本気でお腹空かせるために読む、飯に関するエピソードでほっこりしたり笑ったりする……そういうものとはまた違う、グルメ漫画に求める全てが揃った作品です。鳥居准教授の空腹 ~世界のスラムにうまいものあり~の感想 #推しを3行で推す鳥居准教授の空腹 ~世界のスラムにうまいものあり~ 渡辺大樹 丸山ゴンザレスstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 丸山ゴンザレスなのでヘビーなのかを思っていたらそうでもなく世界の飲食街の名物を食べていく漫画だった。世界のスラムにうまいものありとあるがあまりスラム街感はなかった。 ・特に好きなところは? どっかの会社の人と東南アジアに行く回とケジャン回かな ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! なんとなく読み始めたが面白く読めた。気分転換とか夜寝る前に読むのはおすすめです。渡辺大樹は「弾丸ドラッガー」の人か 私に言ってる?冷蔵庫のアレ、いつ使うの? 山本ありstarstarstarstarstarママ子タイトルで私に言ってる?と思いポチリました。焼き肉のたれ、ナンプラー、柚子胡椒は鎮座しがちな調味料。冷蔵庫を使い切りたくなる気持ちが湧きたてられる漫画です。早速調味料を集合させ片手にこの漫画を読み進めていきたいとおもいました自宅の冷蔵庫の中を思わず考えてしまう冷蔵庫のアレ、いつ使うの? 山本ありstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ冷蔵庫に居座る、期限が長い調味料やらなんやらを使い切る、ゆるいお料理エッセイ漫画です。 冷蔵庫から発掘される、我が家でも心当たりのある調味料の数々。 「その食べ方は美味しそう」と、見ているとお腹が減ってきます。 DINKS&酒飲みのご夫婦のようなので、ちょっと濃い目でも「酒に合う〜」と、おいしく召し上がっているので、さらに羨ましくなってきます。 ちなみに、読む前は表紙イラストがいったいどういう状況かわからなかったのですが、読んだ今なら推測できます。 冷蔵庫に居座る何かをなんとかしたい、ミニマリスト気質&お掃除担当の旦那さんと、ビールを大変おいしく飲んでいるお料理担当の山本ありさんです。 裏読み不要、そのままなイラストでした。 さて、私も久々に鶏ハムを作ろうかな。 ストレス発散がてら鶏肉を綿棒で叩き潰して、美味しく食べたい。 ちなみに作中に出てくる困った調味料のひとつ「柚子胡椒」は、唐揚げの漬けタレにしても美味しいです。 「ナンプラー」は意外と万能に使えるようで、平野レミさんのお料理各種や、ツジメシさんのナンプラー鶏肉そうめんもオススメです。 冷蔵庫の奥から乾いた柚子胡椒出てくるよね冷蔵庫のアレ、いつ使うの? 山本あり野愛「アレいつ使うの?」と言いたくなる冷蔵庫に残った半端な食材や調味料をなんとか使い切る知恵を授けてくれる漫画。 野菜とか肉とか生鮮食品は意識して使うけど、調味料はいつまでも放置しちゃうのわかる。焼き肉のタレとか柚子胡椒とかずっとある。 アレ使わなきゃな〜と思いながらピザ食べちゃうのもわかるし、大量に料理作って満足して2日目くらいに飽きるのもめちゃくちゃわかる。 わかりみが深すぎるあるあるの乗り越え方を楽しそうに伝授してくれるので、素直にやってみようと思えるのが良いところ。 白菜の漬け物余ったら古漬けチャーハンにすればよいということがわかったので、何も恐れずに白菜の漬け物作りました。ありがたい。割り切るのは勘定なのか感情なのか今夜も割りカンで 高田靖彦名無し共に食事をする男女の関係にも色々ある。 だが勘定が「割りカンで」ということであれば それはおおむね、相手と貸し借りを作りたくない、 距離を保ちたい、という関係の場合が多いと思う。 割りカンならすべてそうだとまでは思わないが、 積極的に相手との距離を縮めたいと望む関係ならば、 あまり割りカンにはしないだろう。 なのでこの漫画のタイトルに「割りカン」とあり、 それでいていかにもカップルっぽい男女の絵が 描かれているのを見たときには、 「ああ、常に割りカンという割り切ったカップルと見せかけて 実はそれでいて超親密とか、相思相愛とか、 ツンデレゆえに割りカンをする、とかいう感じのカップルの ひと捻りしたラブコメ話の漫画なんだろうな。」 と推測した。 まだ全2巻のうちの第1巻しか読んでいないので、 その考えが間違っていたと結論づける段階ではない。 だがいまのところ、推測していたのとは違って、 結構そのまんま距離を保った男女のまま話は進んでいる。 まあ少しづつ、以前よりも互いを理解しつつあるし、 仲は良くなっていっているとは思うけれども。 今のところ普通の意味で「健全な大人の男女の飲食話」。 健全過ぎてエロ要素とか皆無なので、下衆な意味で 「とっとと喰っちゃえよ!」 と思ってしまう部分もあったりするが(笑)。 それと勘定がどうこうという話ではあっても、 どっちかがとか誰かが金持ちだとか貧乏だとか、 そういう金銭的なリアルさを感じさせるシーンも少ないですね。 ようするに無駄にドラマチックな展開とか、 意表を突くような展開とかは殆どありません。 少し不器用な関係と生き方をしている男女の生活を舞台に、 悩んだり、ホッとしたりとした感情の機微を中心に 話が進んでいる感じです。 それだけに最終回までにこの男女が、 この男女の日常ドラマがどう変わるのか、 それとも変わらないのか、 興味は沸きました。 これからもずっと割りカンで、と終るのか、 それともこれからは、で終わるのか。 (添付画像は第1巻からです) 人間らしくておいしすぎる休日の過ごし方おいしすぎて深刻なエラーが発生しました。 高橋すぎな野愛真面目でお堅いOLの不破さんが美味しいものを食べて飲んで笑ったり泣いたりするお話。 作品中に登場する料理やお酒ももちろんですが、不破さんの人間性が魅力的なんです。 きっちりしていて機械みたいな人に見えて、季節の移り変わりや旬の食べものを大事にする一面もあります。 胃を休めようと思ったのにカレー作っちゃったり、釣り堀にガチジャージ&長靴で行ったり…人間らしくて好き。 行きつけのお店のマスター蓮見さんとの恋模様もピュアでもどかしくて可愛らしいんです。 グルメ漫画を読むと外で飲みたい気分が高まってしまうんですが ベランダで手作りサンドイッチ食べたり、浴衣と1人鍋でおうち温泉宿気分を味わったり、お家でできる楽しみ方もたくさん描かれているので今のご時世にもぴったりです。 うーんあなたに捧げる私のごはん 松田洋子名無し何回読んでも共感できないし、言い方悪いですが主人公が鬱陶しい。全体的にご都合主義。未亡人のお供えご飯あなたに捧げる私のごはん 松田洋子野愛新婚旅行の帰りの飛行機で夫を亡くした主人公・菜恵が、愛情たっぷりのお供えを作って食べるお話。 こんなのあらすじ読んだだけで泣きたくなる!悲しすぎ。やるせなさすぎ。 ほのぼの飯漫画を読みたい気分だったのに、逆にもう読むしかない!という気持ちになりました。 翔ちゃんの遺影に語りかけながら、思い出の料理を作る菜恵が健気で切なくていじらしい…。 思い出を話す菜恵の語り口がコミカルだからこそ、切なさがひき立つんですよね。明るく生きててえらいよ菜恵…。キャベ巻きご飯美味しそうだよ菜恵…。 あとがきによると未亡人×飯の漫画は新しいんじゃない?的な発想で生まれた作品のようですが、その新しい発想とやらで菜恵の夫は死んだんだよかわいそうだろ…思うくらいに菜恵は可愛いです。言い訳してもいいじゃない、美味しければいいわけごはん 杏耶野愛杏耶さんのレシピは絶対美味しそうだし美味しいので好きです。限界まで疲れた日でも作れる簡単なものだったり、カロリーなんかどうでもいい美味けりゃいいってものだったり、忙しい中でも栄養ちゃんととれるよってものだったり、アプローチは違えど生活に寄り添った優しいレシピを教えてくれるところも好きです。 こちらはレシピ本と言ってしまえばレシピ本ですが、日常漫画要素もしっかりあるのがいいところ。 仕事で疲れてプライベートまで手が回らないこともある、ゆるっとだらっとしたいけどこだわって料理しだすと止まらないこともある、クタクタではやくご飯食べて寝ちゃいたいけどどうしてもネギ入れたいから買いに行くこともある…そんなささやかなあるあるが満載です。 作者の杏耶さんはぷにっとした自画像とはかけ離れたセクシーでゴージャスな美女ですが、限界人間たちの気持ちがわかるんだなあと嬉しくなります。人間味! 二日酔いのときカレー食べたくなるのめちゃめちゃわかる。胃腸よわよわなので後悔するけども。 うまい飯の絵がうまい堤鯛之進 包丁録 崗田屋愉一名無し気になるなぁと思っていて最近やっと読めた。 初っ端からダシをとっているシーンがすでに旨そう。 話し言葉はだいぶ読みやすく書いてあるけど、長屋のワイワイ楽しそうな雰囲気が伝わってきていいなって思った。 当然2巻があると思っていたのでちょっと拍子抜けかな、とは思う人が死ぬ時代でなければ描けない料理漫画堤鯛之進 包丁録 崗田屋愉一名無し※ネタバレを含むクチコミです。食べて、働いて、生きる。古来から変わらぬ人の営み堤鯛之進 包丁録 崗田屋愉一兎来栄寿歴史サスペンスハートフル疑似家族グルメマンガ。一冊の中に色々な要素が詰まっていますが、冒頭で梅干しと鰹節を煮て煎酒を作るシーンに象徴されるように江戸を舞台に非常にシズル感の高い食のシーンにフィーチャーした作品です。 実際に17,8世紀に記された『料理山海郷』等の本の記述にあるレシピを元に、服より食に財を注ぐ主人公が料理の腕を振るっていきます。鰯を煮詰めたり、柿の美味しい調理法を語ったりする時の生き生きとした雰囲気に、読んでいる方もワクワクしつつお腹が鳴ってきます。崗田屋愉一さんの高い画力と語り口のハイブリッドによりあまりにも美味しそうで、メシテロ的な意味で暴力的とすら思います。 そして何より 「ごちそうさまでした これで今日も生きられます」 と、主人公が味を隅々まで堪能した後に食べた命に手を合わせて感謝をする姿に心が洗われました。ああ、良いマンガだな、と。 中盤で事件が発生し子供を預かることになるのですが、躾の様子も微笑ましく、頷く所もあり、子を育てるという営為も加わってより「人が生きる」姿とその良さをありありと描いた作品であるなと感じられました。 『極楽長屋』と同じ舞台で同じキャラも登場しますが、こちらから単独で読み始めても一切問題ありません。癖はありながらも、皆気立ては良い長屋の人々も魅力的です。 全1巻なのが勿体なくもっと長く読んでいたくなる良いマンガです。 未亡人の一人御飯あなたに捧げる私のごはん 松田洋子マンガトリツカレ男「ママゴト」「私を連れて逃げて、お願い。」の作者の料理/グルメマンガ。 本編はあとがきを見れば納得いく感じの内容です 立ち食い蕎麦屋のおばさん/喫茶店のジジイ/結婚の誓いの時の背景が俺の好きな「薫の秘話」テイストでよかった
心地よいとは違う丁度よいがある作品。 お弁当はうますぎないほうがいいし、バラエティ番組はおもしろすぎないほうがいい。一生一緒にいるならかっこよすぎないひとがいい。 そういう丁度よさの作品。 ビジネスマンたちが仕事やら客先やら家庭やらでなんやかんや(それも重すぎるものではない)があり、それらを解決するようにうまい飯を食べて気分よくなるというお話。 お洒落ではないけどこなれた絵柄と、グルメ漫画ならではのハイテンションとこってりさ、共感できるわけじゃないけどまああるかもと思えるストーリー、全部が丁度よくて気持ちいい。 真剣に情報を得るために読む、本気でお腹空かせるために読む、飯に関するエピソードでほっこりしたり笑ったりする……そういうものとはまた違う、グルメ漫画に求める全てが揃った作品です。