クライミングマンガの感想・レビュー31件マンガで泣いたの初めてかも岳 石塚真一starstarstarstarstaralank社会人なりたてでちょうど登山を趣味にし始めた頃に読みました。山の怖さと優しさを教わった気がします。 お父さんを山の事故て失くした少年との話は、マンガで初めて泣いたかも知れません。 山中でタバコ吸うおじいさんの話も好きでした。楽しみ方は自由なんだ、と。 救助要請した登山者にも、家族を失くして山を嫌う人にも、必ず「また山においでよ」と声をかける主人公はとても強く優しく、憧れます。 三歩が山頂アタック前に、コーヒー淹れてサーモスに注ぐシーンを見て、似たようなボトル買ったこと思い出しました。 おすすめのマンガです。登山の魅力が隅々まで山を渡る -三多摩大岳部録- 空木哲生starstarstarstarstaralankたまたま自身が関東在住のため、出てくる山々はトライしたことがあったり憧れがあったりするところが多く楽しく読めました。共感ポイントも多々あり、久しぶりに山に登りたくなりました。副部長のメガネのフチがテープで止められてるのがなんともありそうな描写で、くすぐられます。そして何より絵がキレイ。山頂からの朝日の表現は、まるでその場にいるような豊かさがあります。たかが山登り、されど山登り岳 石塚真一ユーカリなんと言っても登山の緻密な描写が素晴らしいです。山や自然の風景、登山道具など、細部にわたって美しく描かれているので、話の中に入り込めます。 登山に関する知識や技術について知ることができます。登山の醍醐味とか、逆に危険性とか。主人公が登山という過酷なスポーツを通じて自分自身の内面に向き合っていく成長ストーリーとしても魅力的。山ガール!?山なめんな岳 石塚真一名無し山は怖い。 この漫画を読んで1番感じた事です。 高尾山とか富士山とか山ガールとかアウトドアファッションが流行り、登山が市民権を得てしまったので、なめている奴がいるのであれば、この漫画を一度読んでほしい。 そして、山をなめずに登山を楽しんでほしい。 「神々の山嶺」読んでみた神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏starstarstarstarstarかしこ1924年にエヴェレスト初登頂の謎を残したまま消息を絶ってしまったイギリス人の登山家マロリー。そのマロリーが登頂時に持っていたカメラを発見した羽生丈二という日本人登山家の消息を探すところから始まります。 山を登る男の無骨な物語ですが、マロリーは本当にエヴェレスト登頂に成功したのか?という謎もストーリーに絡んでいて読めば読むほど引き込まれていきました。これを全編谷口ジロー先生の美しい筆致で読めるのが神ですよね。 登山に無知な私でも単独行がどれくらい難しいかなど説明が分かりやすく、シェルパ族の人々の暮らしぶりのような細かいところにも触れられていて興味深かったです。意外と初めて読む登山マンガにも向いてるのかもしれません。 山は人間の全てをお見通しだ…というのはどの登山マンガを読んでも共通して思うことです。少しでも欲が出ると取り返しのつかないことになる…。しかしクライマックスの羽生丈二は本当にかっこよかった。「K2」のラストシーンがカッコいい!!岳人列伝 村上もとかかしこ古い作品ですが登山の厳しさ難しさは今も昔も変わらないですね。山ごとに登場人物が違うオムニバスになっているのでそれぞれの人間ドラマも見どころです。後半の作品になるとクライマックスシーンにかっこいいモノローグが入ってくるので「おぉ…!!」となります。私が一番好きなのは最後に収録されてる「K2」です。このラストシーンはまた読みたくなる格別のかっこよさでした。「孤高の人」読んでみた孤高の人 坂本眞一 鍋田吉郎 高野洋 新田次郎かしこ登山マンガです。最初の高校生編の面白さは後に比べるとそれほどでもないのですが、常に孤独であろうとする主人公に対して「山は一人では登れない!」と教えようとしてくれた懐が深くて優しい先生が、雪山で遭難した主人公の捜索中に亡くなるんですね…。主要人物の死によって読者としても山の危険性に身が凍ってよりリアルに感情移入していき、そこからは登る山のレベルが上がるほど没入感がハンパなくなっていきます。 荒れ狂う雪山の描写はもちろんですが、仲間を看取るシーンでの死に際の表情なんかはマジで鬼気迫ってて脳にこびり付いてます。こういった命の駆け引きのようなところが、後のイノサンのテーマにも繋がっていったのでしょうか。 孤独だった主人公が結婚して子供が産まれてようやく幸せを掴んだのに、それでもK2を登ることになった時は妻目線になって「終わった…」と思いましたが、タイトルの『孤高の人』の意味そのままのベストなラストでした。 登れたのか生きて帰れたのか…それは最後まで読んで自分で確認したほうがいいと思う。 このマンガ好きな人あつまれ孤高の人 坂本眞一 鍋田吉郎 高野洋 新田次郎まっくす周りにいないからずっと誰かと話してみたい作品なんだよねえ自分がやりたいとは思わんが、山男はかっこいい。岳 石塚真一名無し最終回がどんなだったか忘れてしまったので、もう一度読んでみた。 あらすじとしては、いろんな人生を歩んできた人々が、何故だか山に登るという話。やはり「良く頑張った」というセリフにグッと来る。登らなければ落ちないのに神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏名無し※ネタバレを含むクチコミです。 山と友情と愛情が複雑に絡み合うイカロスの山 塀内夏子hysysk誰もが人生のどこかで、諦めたり、自然に遠ざかってしまった夢や恋心というのはあると思う。すっかり忘れてしまっていたり、心の奥底に引っかかってはいるけども日々を過ごすのに精一杯だったり、ある程度現状に満足していたりするかも知れない。 そこにどうしようとなく惹かれるチャンスが巡ってきたらどうするだろうか?主人公の三上は医者として働き、好きだった女性と結婚して子供も産まれ、何不自由なく生きているように見える。しかし三上のかつての夢、クライマーにとってはその世間一般での幸せこそが、ある意味では不自由なしがらみとなってしまう。 物語はヒマラヤに未踏峰の山が見つかり、学生時代のパートナーであり、全てを山にささげた平岡と再会するところから動き出す。山に惹かれること、平岡との絆、そして妻の真の思い…。これらが8000m級の厳しい登山に挑戦する中で明らかになっていく。 自身もワンダーフォーゲル部出身で、スポーツマンガの名手と呼ばれ取材力にも定評がある作者ならではの迫力と細かな描写が素晴らしい。山で人が亡くなった場合の手続きなど、登山シーン以外でもこの世界の大変さが語られる。 マンガに影響されて登山に憧れるのはやばそうな気がするし、何故みんながここまで山に惹かれるのか分からないほどに厳しさが描かれているのだが、仄かにこういった極限状態に置かれてみたいような気持ちになるのは確か。クライマーズ・メンタル三者三様ストロベリー・キャニオン 朔田浩美あうしぃ@カワイイマンガ主人公・みよは豆腐メンタル。幼馴染のケイタはガンガン進んで周囲をかき乱す。もう一人の幼馴染・鉄はそんな二人に振り回されてペースを乱す……本作はオリンピックを目指す三人の関係性を中心に、クライミング競技者の「メンタル」を描きます。 家族の応援のプレッシャー、恋とパフォーマンスの因果関係の分からなさ、ライバルの存在と力み……競技者の心は難しい。 繊細に描かれる心模様と、それに苦しむ姿にはシビアな現実感があり、読んでいてもどかしく苦しい。しかしクライミングと向き合い、心を定めて高みを目指す彼女達を追う高揚感は、物凄い! 舞台の宇都宮の風物、クライミングジムや岩場までリアルに描かれ、講師のトップ選手も実在の選手がモデルになっている様です。 舞台から心理までリアルに描き、派手さはないけれど真剣な物語。4巻以降、みよの試練が示唆されますが、例え苦しくても、切実な心情を追うのを止められなさそうです。女性クライマーに「惚れる」視点フリクションガール nogaあうしぃ@カワイイマンガ1巻では少し奇妙なクライマーの生態と、挫折した女子の新たな一歩を描いた本作。2巻ではより本格的にボルダリングを描き始めますが、女子の楽しげなやり取りの中に、クライマーのカッコ良さがふんだんに描かれています。 これを読んで、クライマーに惚れない人はいないでしょう! 分かりやすいのは、鍛えられたボディ。全体的に大きなギャオ&細マッチョなむゆ先輩の彫刻の様な身体は、初心者のうーちゃん&たまちゃんと並ぶとより際立つ。そしてその身体がウォールで躍動する迫力!私の中の乙女心がトゥンク…します。 または精神性。ギャオの望みは「どんな壁でも登れるようにありたい」というもの。その高い志は、ただ自分を高める事に向けられます。強さと、誰かを追い落とさない優しさの同居。その在り方に憧れてしまいます。 そんな強く優しいギャオに、主人公・うーちゃんはかなり惚れて?しまっている様子。同じ道具使いたいだなんて……。そして、ギャオの言った「サイコーになる」を知りたくて、うーちゃんは今後も登り続ける様子です。 ギャオとボルダリングに救われたうーちゃんが、どんなクライマーになるのか……じっくり進む本作、少なくともあと10巻は読みたい! クライムを、人生を貴女と共に #完結応援ぽちゃクライム! みんたろうあうしぃ@カワイイマンガスポーツ物で、頂点目指して体を酷使し争う熱い物語が面白い、という事に、私も異論はありません。 しかし、ユース世代の競技者がオーバーワークの結果、怪我で競技を続けられなくなったり、心折れて競技自体を嫌ってしまったり……という話を聞く度に、もっと他の道はないの?と問いたくなるのもまた事実です。 クライミング競技の良い所は、トップを目指して凌ぎを削る世界がある一方、みんながそこを目指さずに、それぞれの達成度で「昨日の自分を乗り越える」喜びがある所だと思います。 その上で、『ぽちゃクライム』の主人公つぐみは、初心者ながらコンペに挑み、楽しさと緊張感、そして悔しさを抱き、ボルダリングにのめり込んで行く。 クライミングは個人の力でするけれど、その力は周囲の関係性から貰える力である……としゅう先輩の姉から語られる時、クライミングは単に勝敗を争う「競技」から、様々な関係性の中で歩んで行く「道」へと開かれて行きます。『ぽちゃクライム』では、つぐみとあいらが共に歩む道として、またはしゅう先輩となのこの過去と未来として。 スポーツ競技者の間に「関係性の物語」を丁寧に組み込んだ、きらめきに溢れる物語。クライミングも人生も、二人寄り添い励まし合い、進む喜び……こういう穏やかで明るいスポーツのあり方もいいなぁ、と思いました。ロッククライマー 小西政継の有名になる前の話氷壁の達人 神田たけ志マンガトリツカレ男確かコミック・ギガで連載していてその当時は「ドシ・ドーシ」というタイトルだった。「ドシ・ドーシ」は所属する山岳会の合言葉のようなものです。 雑誌では完結しておらずこの単行本で完結したようだったが単行本にプレミアがついていて買いにくかったがKindleUnlimitedで読めたので読んだ。 小西政継の家庭事情/どのように山に魅せられていったかが丁寧に描かれている。一応区切りとしてマッターホルン北壁の冬季登攀に成功するまでが書いてあるがもっと続いて欲しかった。マネ厳禁!学校の壁を登る女子に出会った!フリクションガール nogaあうしぃ@カワイイマンガ一人暗く過ごしていた新高校一年生・うーちゃんは、妙な光景に出会う。え…… 誰かが非常階段を、 「外から」よじ登ってる! (注:絶対マネしないでね!) 何やってるの!と思わず声をかけたうーちゃん、登っていた女子・ギャオに誘われ、あれよあれよとボルダリングに挑戦することに。 今までピアノに打ち込んできたうーちゃん。受験に失敗し、失意の中で「指が駄目になる」覚悟で挑んだボルダリング。ギャオの喜ぶ顔を見て、もっとやってみたくなる。……「サイコーになる」って、どんなだろう? ★★★★★ この作品、ボルダリングの「魅力」の取り上げ方が、独特だ。 まず、ギャオが登る場所。学校の非常階段を外から攻略、岩を見ればマリア様の上もお構いなし、そして荘厳なステンドグラス窓も、彼女には攻略対象でしかない。 全ての壁が……自然であれ人工であれ……攻略対象なのだろうが、ギャオの場合、かなり無謀で、挑戦的だ。日常の風景の中に、まるで未踏の地を進む冒険家のようなときめきを見出している。 我々は、真似してはいけない。鍛え抜かれたギャオの挑戦の日々を、この作品で眩しく見つめるだけにしよう。 それから、途中から参加のマミちゃんの、ダイエットやインスタ映えという視点も、ああ確かに大事だよね、と思わされる。(ダイエットきっかけでボルダリングする漫画として『ぽちゃクライム!』もご覧下さい!) ★★★★★ 取り敢えず、ギャオとマミちゃんと遊ぶのが楽しい、から始まる、うーちゃんのボルダリング。 ここでカバーを見返してほしい。 物語最初の暗い表情とも、最後の柔らかな笑顔とも違う表情。いつの日かこれを見るのが、きっとこの作品の到達点なのだろう。うーちゃん変われるか!? あと、部活とかって……? 王道ボルダリング漫画!!壁ドン! 佐久間力名無し出るべくして出てきた漫画という感じです! オリンピック(延期になってしまいましたが)に向けての漫画読むのもありですが、自分がボルダリングするかどうかで読むとまた違って面白い! ボルダリングとかは見るよりやる方が断然面白いと思うんですよね。 この漫画だと主人公が当然登るので、クライミングする主人公の気持ちになってボルダリングに入り込むことができます! 才能より努力とか発想の世界ですね、これは!クライマー列伝岳人列伝 村上もとか名無しドラマ「JIN-仁-」の作者、村上もとか氏の作品だったので、興味があり読んでみました。 作者はプロの登山経験者なのでは?と思えるほど、リアルな雰囲気です。 山で人が死ぬところなど怖いけど、どんどん引き込まれて、気が付けば全部読んでいました。 全2巻で読みやすいのでオススメです。一度は読んどくべき漫画岳 石塚真一名無し読んだ気になっていて読んでなかった漫画 まだ一巻目ですが面白いですね。 遭難救助する時にみんな謝って主人公が「謝らない謝らない」ってなだめるんですが、実際に皆謝っちゃうんだろうな〜 なんで登るかも人それぞれ。 自分も登り始めですけど山をなめないで準備万端で行こうと思います。 岩登り漫画の元祖〜取り憑かれる子供達オンサイト! 尾瀬あきらあうしぃ@カワイイマンガオリンピックを目前にして、ボルダリング漫画が幾つか連載されているが、皆さんは、ボルダリングとフリークライミング、ごっちゃになっていないだろうか? まず、岩壁を登るものの総称として「ロッククライミング」がある。 ロッククライミングは、岩に器具を打ち込み、縄ばしごやロープを使って登る「人工登攀」と、最低限の安全確保のロープのみで、壁面に足場を見つけて身体能力で登る「フリークライミング」に分けられる。 フリークライミングの中でも、安全ロープすら使わず、3〜5メートルの低い壁を攻略するのが「ボルダリング」。10〜20メートルの高い壁を、安全ロープを持つ人と二人で挑む「ルートクライミング」より始めやすい。 (ルートクライミングの中でも難易度の高い種目が「リード」で、ボルダリング、リードに「スピード」を加えたのが、オリンピック競技のスポーツクライミング) 人工壁を登る大会の様子はTVで目にするが、あの選手達はしばしば、自然の岩壁にも挑戦する。決して安全ではない、人間を拒む険しい自然に、目を輝かせて挑戦してしまう彼らの初期衝動を描いたのが、この『オンサイト!』という作品だ。 ★★★★★ 増水した川から絶望した少女を助け出す為、少年は急な崖を、少女を背負って登る。命懸けの登攀に成功した少年は、その時から、岩登りに取り憑かれる。そして彼の背で、共に登った少女もまた……。 ★★★★★ 少年は二度、三度と同じ壁を登ろうとするが、上手くいかず、危険な目に遭う。自然の厳しさを知って尚、岩に惹かれる彼を、少女はフリークライミング講習に誘う。そこで面白さに嵌った二人は、のめり込んでいく。 体力では断然有利な少年だが、クライミングのセンスは少女の方が上で、互いは競うように日々、研鑽を積む。 彼らの前には両親の不和、在日韓国人の微妙な問題といった重苦しさが現れる。しかし彼らはそれを忘れるように、クライミングに打ち込む。その様は切ないのだが、面倒な人間のドラマに立ち向かうのではなく、逃げるように別の事に夢中になることで、彼らは却って人として成長する。特に生気のなかった少女の前向きな変貌は、見ていて楽しい。 弱々しい子供がある時、何かに魅入られ、そこから一つ一つ積み上げるうちに、いつの間にか大きな世界を見据えるようになる。そんな成長譚として、震える物語だ。 『のぼる小寺さん』の10年前、2005年のこの作品は、フリークライミングの全体像と、競技に魅入られる選手のマインドに触れられる感動作。最近の「ボルダリング女子漫画」の原点として、比較してみても面白いかもしれない。頑張るボルダリング百合with甘味 #1巻応援ぽちゃクライム! みんたろうあうしぃ@カワイイマンガ高校で再会した幼馴染は、スリムで綺麗になっていた!ボルダリング部に勧誘する幼馴染・あいらに「ダイエットになる」と乗せられ、それなら……と、ぽっちゃり女子つぐみは試しに壁を登る。 ★★★★★ それにしても確かにダイエットにボルダリング、良いかもしれない。 一人でジョギングやジムは辛くて飽きそう。けどバレー部だのバドミントン部だのは、レギュラーだ規律だと煩くて、別の意味で痩せそう。その点ボルダリングは、個々の達成度や目標設定で進められ、求道的だけど押し付けがましくない。仲間に恵まれれば、ギスギスしない向上心がある、楽しい全身運動の趣味になるだろう。 ★★★★★ あいらと二人で壁を攻略し、初めてのゴールに運動苦手なつぐみは感動し、即座にボルダリング部へ入部!優しい部の雰囲気のおかげで次第にボルダリングにハマっていく……んだけど、この子、甘味はまだ食べてる。……ダイエットは? そしてそれを止めないどころか、むしろ甘味を与えるあいら。彼女はふんわり白肌のつぐみが大好き。つぐみに見惚れてキュンキュンし、彼女の一言ですぐ挙動不審に。……ダイエットは? 百合要素もありつつ、ボルダリングの道具やテクニック、心構え、そしてつぐみの成長もしっかり描かれ、次巻、つぐみ始めてのコンペ(競技会)へ。 今のところ「アスリート系」というより「部活日常物」っぽい。細い線の絵柄も安定して可愛く、キラキラふわふわした表現が爽やかに甘い。関係性の安定している百合作品として、気軽に追いかけたい可愛い作品が、また一つ生まれた!(そしてその先にダイエットの可能性があるのかも、併せて見て行きたい)実写映画化決定!のぼる小寺さん 珈琲nyaeアフタヌーンの公式で特報として発表されてましたね! 記念としてマガポケで再連載するとのことですので、とにかく嬉しいニュース! http://afternoon.moae.jp/news/5100 「これしかない人生」を歩む神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏名無し僕の地元・長野県には、中学校集団登山という拷問のようなイベントがありました。一学年240人がみんなで3000m級の山に挑むという荒行です。しかも、登る予定の山で起きた遭難事故を描いた新田次郎の「聖職の碑」の映画版を見せられるという、嫌がらせとしか言いようのないオマケもついていました。とはいえ、このイベントで山に目覚めた人もいないわけではなく、それなりに意味のある行事な気もします。僕は下山中に便意に襲われ、6時間死ぬ思いで我慢するという、これまでの人生で一番の苦行を味わったので、二度と山には登らないと決めています。 とはいえ、山ものの作品を読むと、山もいいかもしれないと思ってしまうのです。『神々の山嶺』は数多い名作を生み出し、海外でも評価の高い谷口ジローのまさに最高峰だと思っております。 『神々の山嶺』には羽生丈二という一人のクライマーの姿が、カメラマンの深町誠の視点から描かれます。 この羽生丈二、初登場シーンから圧倒されます。「その時…むっと獣の臭いが店内にたちこめたような気がした」。この存在感がどこからくるのか、深町は彼の過去を調べていくのです。 羽生を関係してきた様々な人に取材していくうちに、彼の孤高としか言いようのない半生が明らかになっていきます。 羽生は可愛げのない、根性はあっても鈍重で無口な男でしたが、クライマーとしては抜群の才能を発揮。しかし、全てを山に集中する羽生は、普通の生活を送る人間と温度差がうまれ、山岳会でも孤立していきます。誰もが登れなかった壁を登り、山岳界の話題をさらうものの、羽生自信は不遇のまま。海外の山に挑戦することができません。 誰よりも山を想っているのに資金や人脈や名声がないだけで、挑戦できない苦しみを味わい、自分を慕う人間の死があり、やがて羽生は自分から孤立していきます。そして消息を断った羽生がなぜカトマンズにいたのか?彼がなにをしようとするのか、物語は加速していきます。 羽生の姿は、新田次郎の小説ではないですが、まさに「孤高の人」なのです。孤高の人は、人の共感は求めません。自分でも言葉にできない衝動に突き動かされるまま、「これしかない人生」を送るのです。 羽生はいいます「いいか。山屋は山に登るから山屋なんだ。だから山屋の羽生丈二は山に登るんだ!!」また、なぜ山に登るのかという問にこう答えます。「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」 「これしかない人生」を送る男の寂しさと美しが同時に描かれ、僕もこのような生き方に強く憧れるのです。 いや、既に僕は僕にとっての「これしかない人生」を歩んでいるかもしれない。この、マンガとゲームにあふれた人生は。ボルダリング愛がすごい、美少女小寺さんのぼる小寺さん 珈琲名無し映画化の知らせを機に、ウェブで公開されてたので初めの方だけ読んでみました。 スポ根部活マンガかと思いきや、無口でミステリアスな小寺さんの意外とほっこりする日常を見つめるような内容でした。 小寺さんのボルダリングに対するひたすら真っ直ぐな姿勢と素直な性格により、学校に行く意義を見いだせない子に、学校へ行ってみようかなと思わせるなど、本人が気づかないところで沢山の人に影響を与えてるみたいです。 こんな可愛いくて良い子、演じるキャストはプレッシャーですね。<<12>>
社会人なりたてでちょうど登山を趣味にし始めた頃に読みました。山の怖さと優しさを教わった気がします。 お父さんを山の事故て失くした少年との話は、マンガで初めて泣いたかも知れません。 山中でタバコ吸うおじいさんの話も好きでした。楽しみ方は自由なんだ、と。 救助要請した登山者にも、家族を失くして山を嫌う人にも、必ず「また山においでよ」と声をかける主人公はとても強く優しく、憧れます。 三歩が山頂アタック前に、コーヒー淹れてサーモスに注ぐシーンを見て、似たようなボトル買ったこと思い出しました。 おすすめのマンガです。