完結したマンガの感想・レビュー16033件<<5152535455>>いい意味で頭のネジがぶっ飛んでるイコン 田中一行starstarstarstarstarひさぴよジャンケットバンクやエンバンメイズなどの独特な世界観のギャンブラー漫画を描いてきた田中一行先生、初期の頃の作品。 人を操る事ができる能力を手にした青年が主人公で、能力を使って大金を奪うが、ヤクザの金に手を出してしまい、追われる羽目に…。 設定はありがちかもしれないが、この作者が描く人間たちは、やっぱりどこか普通じゃない。どいつもこいつも目が怖いし、頭のネジが外れぶっ飛んだセリフを、予想外の方向から繰り出してくる。街中にいたら絶対目を合わせたくない。でも目が離せない謎の引力がある。 全2巻と短いが最初から最後まで息をもつかせぬ展開で、スリルを欲してる人にはうってつけの漫画だと思う。2段階で狂っていくこじらせナチュラリスト~憧れのワタシに囚われた女~ 単行本版 高木裕里starstarstarstarstar_border野愛久しぶりにこういう漫画を読んでしまった。面白いというより不快になりたくて読んでしまう、いやまあ面白いんだけども。 学生時代は痩せてて可愛かった平凡な主婦がSNSにハマり、いいね欲しさに狂っていくお話。 よくある話ではあるけれど、狂っていくのが2段階でえげつなくて面白い。 わたしより地味なのにいいねが多いの許せない!でオーガニックとダイエットにハマり騙された…!で終わらず、さらにヤバいオーガニック宗教みたいな団体にハマっていく。 はやく離婚して娘引き取れよ旦那〜!!と思うものの、そんな簡単に切り離したらお話が終わっちゃうからね。娘がかわいそうなのもエンタメになっちゃうから創作物ってえげつないな…などと思った。 人のせいにして生きること、過去の栄光に縋って生きること、それだけはやめよう。教訓です。じいちゃん、ばあちゃん、何歳なんだろう。かへ 藤井慶 平井志ゆゆゆ※ネタバレを含むクチコミです。これは良い幽霊漫画君が死ぬ夏に 大柴健素人ノワールまず幽霊の女の子が飛び降りる時幽霊なのにその身で助けようとする男子が良い 死ぬ運命変えよう系はどうやっても面白くなる鉄板ネタ 友達いない歴16年の主人公好きっていいなよ。 葉月かなえstarstarstarstarstar_borderNanoアニメ見てました懐かしい!超王道のキュンキュンする少女漫画。 かなり難易度高い予防線張りまくりめいちゃんと、チャラいけど周りとはちょっと雰囲気の違う大和。めいちゃんも最初は尖ってるけど可愛くて応援したくなるし、大和はかっこいいけど変わってるとこもあってそこに惹かれちゃう。てかあんな助けられ方したら誰だって惚れちゃうでしょ!!本気チューのとこは色んな気持ちになって最終的にはにやけてしまう…王道な少女漫画読みたい人にオススメ。俺もまだ本気だしてない件俺はまだ本気出してないだけ 青野春秋六文銭この本読むと謎に元気が出る。 中年のおっさんが、急にサラリーマン辞めて一念発起して漫画家になろうとする話。 突拍子もない展開だが、プロの漫画家にすんなりなれるわけもなく、当然父親にブチぎれられたり、世間とか社会の厳しさとか、そういうのが普通にやってくる。 バイトで糊口をしのぐのだけど、バイト先でも年下にからかわれたり(例えば店長と呼ばれる。ポジションではなく年齢的な意味で)、バイト先のメンバーと合コン行っても合コン相手にディスられる。 逆に、娘だったり、友人だったり、元会社の後輩だったり、応援してくれる人もいる。 人間同士のつながりみたいなのが色濃く出て、主人公を小馬鹿にする人と、そうじゃない人の対比が良い。 最初のうちは、何の根拠のない自信をもっている主人公を薄目でみているんだけど、抜けているけど味のある人間味にだんだん応援したくなってくるから不思議。 周囲の人間に恵まれてて、これはこれで楽しそうとか思ってしまう。 ダメでもいいじゃない、人間だもの、みたいなフレーズが浮かぶ。 俺はまだ本気出してない と思いながら、その可能性の中で生きていくのも、ある意味幸せなのかもなぁ。 実写ドラマにも、アニメにもなっただけあって、漫画がおもしろい!西洋骨董洋菓子店 よしながふみstarstarstarstarstar_borderゆゆゆキャラクターたちもとてもおもしろいです。 ケーキもおいしそうです。 そして、ケーキ屋さんに訪れる、ケーキに対してワクワクした気持ちを抱いたお客さん(モブ)が見られるのも、また良いです。 ケーキ屋さんで少しだけお手伝いをしたとき、ケーキ屋さんあるあるな面倒くさい客の話を聞かされましたが、だいたいのお客さんはそのお店のケーキを楽しみに来店される方でした。 そして、そのだいたいのお客さんはご機嫌です。 自分を思い返してみても、ケーキ屋に入れば幸せな気持ちになっています。 幸せそうな人たちを見るのは楽しいです。 そして、本編には関わりのないモブな人たちが、ケーキを食べて幸せそうにしている姿も見るので、自分もケーキが食べたくなってきます。 物語はといえば。 何も問題を抱えていない人なんてめったにいなくて。 ケーキが生活を変えるきっかけになって、前向きな未来へ繋がっていく幸せな話です。 明日、ケーキを買いに行こうかなと思いました。 新しい本格競馬漫画ゲートイン! 金城宗幸 作元健司 JRA 斜木斜矢名無し長らく競馬漫画の王道はなかったが、新たに出てきた印象。 ブルーロックの金城氏が入っているだけあり、ブルーロックのような 必殺技のシーンもあり、熱くなる絵、回を追うごとにうまくなる斜木氏の画力にも期待。昔の少女漫画みたいなノリが好きでした夢てふものは頼みそめてき Daydream Believers 灰田高鴻starstarstarstarstarかしこ毎週モーニングで読むのが楽しかったです。特に前半の昔の少女漫画みたいなノリがたまらなくツボでした。大正時代に実在した日本画家のカップルをモデルにしていて、漫画になるくらいだから波瀾万丈なのは仕方ないんですけど、2人がすれ違っていくのは読んでいて辛かったな…。でもあの状態からヨリを戻すからすごいです(実際にそうらしい)。最終4巻には描き下ろしのエピローグがあります。個人的に装丁を鈴木哲生さんがされているので紙で買うのがおすすめです。あいつが死んで終わったはずの三角関系がまた始まる…?世襲制トライアングル 林史也名無し主人公の藤木と隣の家に住んでいた幼馴染の梶原。性格は対照的だけど仲が良い2人は大人になってから同じ女性のことを好きになってしまう。その冬子という女性と最初に付き合っていたのは藤木だったけれど、梶原もジョークのように遠慮なく好きをアピールをするので、3人で遊びに出かけたりもする良好な三角関係を築けていた…はずだったが、梶原がある日いなくなってしまう。藤木と冬子はそのまま結婚し、梶原からは写真家になって世界を飛び回っていると手紙が届いたが、3人が再会することなく梶原が死んでしまった為、藤木には冬子が本当に好きなのは梶原ではないか?という疑念が残ったままになってしまっていた。そこへ梶原にそっくりな少年が現れて…。 絵も綺麗だし、繊細な余白やモノローグの使い方が主人公の性格に合っていて物語に入りやすく、とても面白かったです。まるで夏目漱石の「こころ」のような話なので三角関系モノの基本要素はしっかりと押さえてあると思いますが、コミックビームでの連載なのでどこまで個性を見せてくれるのかも楽しみです! 制服フェチ言えないアフタースクール 白松starstarstarstarstar_borderるるスーツ姿、特に普段スーツ着ない人、だとそりゃもう数倍カッコよく見えると思ってるので、制服がカッコよく見えるのも分からんでもない。 が、みんな理性持ってあんなデレデレにはならないけど🤣 真くんのこと好きになって先生はようやく制服よりもその人そのものを見られるようになったw武芸紀行の感想 #推しを3行で推す武芸紀行 さいとう・たかをstarstarstarstar_borderstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 読む順番を間違えたな。武芸紀行を読んでから 「風よ雲よ剣よ」を読むべきだった。「風よ雲よ剣よ」のダイジェスト版に近いので色々回収されないまま勢いのまま終わった感がある ・特に好きなところは? この頃のさいとう・たかをの絵 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 「風よ雲よ剣よ」を読む前に読むとさいとう・たかを作風の変遷などがわかる感じがします。ただ電子書籍になってもいないのであまり気にせず「風よ雲よ剣よ」を読むをいいと思います。 凡百の打ち切り漫画とは一線を画す異様さがスゴイDELTA CITY 大竹たかしstarstarstarstarstarleon少女趣味的な雰囲気を感じる絵柄と独特過ぎるコマ割りが この漫画ならではの異様さを際立たせている。 ストーリー自体はそこまで独特なわけではないが、 見せ方にセンスがあると思った。作者がこの1作だけで 消えてしまったのが本当に惜しまれる。 「飴色カリキュラム」の工くん!山倉くんちの居候 坂崎春starstarstarstarstar_borderるる工くんってばこんなに素敵な少年になって・・・😭の気持ちw 前作でヤンチャな幼稚園児だった工くんが高校生になった! オバさんは感慨深いです。 つい前作読み返して、またこちらを読む、なんてしてしまった。 初恋のアオイさんて葵先生のことか。 工くん母と蒼くん母がどちらも度量が大きくて 人とはちょっと違うことも受け入れてくれる人たちで良かった。みんなの原風景がここにあるしあわせゴハン 魚乃目三太野愛魚乃目三太先生の絵を見ると、泣きたくなるし優しくなるし実家に帰りたくなります。お母さんのご飯が食べたくなるし地元のラーメン屋とかお弁当屋さんに行きたくなります。 同じような境遇、世代、出身の人が出てくる訳ではないのに何故だか懐かしくなるのです。老若男女全ての人に通ずるノスタルジーが描かれています。 台詞がないのに登場人物の気持ちは痛いほど伝わってきます。頑張れ負けんなって応援したくなるし、頑張ったねって抱きしめたくなるのです。 優しくて痛くてあったかくて必死に生きている。だからこそひとときの幸せである、なんでもない食事がものすごく美味しそうに見えるのかもしれません。 なんでもない今日を過ごせることに、美味しいご飯が食べられることに感謝したくなる作品です。忘れてしまいたくない記憶たちすべて忘れてしまうから 燃え殻 雨夜幽歩nyae燃え殻さんのエッセイのコミカライズ。しんどいものや幸せだったものでも気づくと忘れてしまうのが人間。その中でも「これは忘れたくない」と思うものを記した連載。燃え殻さんの本は、すみません、読んだことないんですけど、独特のエモさがありますね。自分の忘れたくない記憶って何だろうと考えてみたくなります。 風よ雲よ剣よの感想 #推しを3行で推す風よ雲よ剣よ さいとう・たかをstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 久しぶりに読んでいまさら気づいたけどこれ「武芸紀行」のリメイクなんだな。 主人公が風吹波之進がいろんな出会いを繰り返し成長し同時に剣の道とは悩み続けていく劇画だった。「無用ノ介」とどっちがすきかと言われたら「無用ノ介」だけどかなり好きな内容ではあった。あと「武芸紀行」に比べて性描写がかなり多かったな ・特に好きなところは? 赤彦の兄貴。風吹波之進とは対立しつつも最終的には風吹波之進を助けるあたりがいいね。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 風吹波之進の関係者が軒並み不幸になっているような気もするが終わり方が俺の好きな「行く末は誰もしらない」の終わり方だったので良かった バンドマンのごくごくフツーな日常漫画セケンノハテマデ サライネスstarstarstarstarstarかしこそーっと(?)メジャーデビューしたロックバンドの日常漫画。元製薬会社の営業マンだったモーちゃんを筆頭にマニアな音楽好きが喜ぶような曲をやってるカッコいいバンドなんだけど演奏シーンはあんまりない!とはいえ単行本の最後ではドレスコーズの志磨涼平とかフジファブリックの名前があったので取材はしっかりしてるのかも…?もしかしてステージに立ってない時のミュージシャンのリアルってこうなのかッ!!?という面白さが読み終わってからジワジワ湧いてきました。読み返すのが楽しみだ。ちなみに1巻にはねねちゃんと巴ちゃん、3巻にはゴロちゃんとマキオくんの「誰も寝てはならぬ」メンバーも登場します。心を容赦なく抉ってくる怪作魔石商ラピス・ラズリ 桜ナオキstarstarstarstar_borderstar_borderleonコロコロ版笑ゥせぇるすまんと言った作品。 ヒーローベルトの回など情け容赦ないオチの話が多く、 コロコロ作品とは思えないくらい心を容赦なく抉ってくる。 再読はあんまりしたくはないけど、作者の漫画力の高さを 堪能できるので一読の価値はアリ。 うる星やつらについて語ろう(総合)うる星やつら 〔新装版〕 高橋留美子名無し久しぶりに読んでみたんだけどやっぱり面白いな 女性の感性が良く出た不良漫画の傑作おがみ松吾郎 伊藤実starstarstarstarstarleon心理描写の細かさと繊細な絵柄が他の不良漫画にない 独特な雰囲気を醸し出している。恋愛や友情の描き方が より感情移入できるようになっているなと思った。 無駄な引き延ばしもなく、高校3年間をしっかり描けていた のもポイントが高い。今日俺や湘南爆走族などの 他の不良漫画と読み比べるのもまた一興だ。銃・病原菌・鉄・歴史・宗教・美少女純潔のマリア 石川雅之starstarstarstarstarmampukuイングランドとフランスの百年戦争を舞台に、本物の魔女(生娘)が戦争を食い止めるためにドタバタ孤軍奮闘する話。 石川雅之先生の描く女の子には独特で不思議な質感の色気がありますね。 連載当時の十余年前にも読んでいたはずですが、今よりずっと歴史や宗教の知識が無かったのでさっぱりわからずじまいだったと記憶しています。 信仰とは救いとは何なのかといった問いから始まり、道徳や善など倫理学的なテーマにも通ずるストーリーになっており、大変深くて濃い味がします。御託は抜きに、感情や価値観をガッシガッシ揺さぶられてシンプルにめちゃめちゃ面白い。 というかこんなゴリゴリに人文学なマンガ描いておられたと思ったら最新作『惑わない星』はバキバキ理系なやつなの本当に在野のインテリって感じでかっこいいです。 個人的な推し氷の城壁【タテヨミ】 阿賀沢紅茶名無し※ネタバレを含むクチコミです。デスメタル聴きながらふわふわシフォンケーキ♡を食べてるみたいな漫画金剛寺さんは面倒臭い とよ田みのるMiyakeハイッ!みんな幸せッ!! ココロのなかのネコチャンを解き放つシーンが好き。 仏のように優しい「鬼」と、全ての行動に根拠と理由をつけたい堅物女子の恋愛物語。 常にナレーションが叫んでいる。そして文字が多い。 情報の瀑布と熱量でぶん殴ってくる感じが心地よい。 そこそこ重めのシーンとかもあって、樺山くんも金剛寺さんも「死にたいといつも考えている」なんて言葉を放ったりする。けど、その重さを軽々ぶっ飛ばすだけのパワーのあるノリがあるから、読んでいてその重さをあまり感じることはない。 ミサイルが発射されたり、地球滅亡レベルの隕石が飛んできたり、天災がおこったり、強盗が店を襲ったり、極楽と地獄の戦争が勃発したり、てんやわんやの事件も盛りだくさんだけど、本編とは大きく関わりのない話である。 ちなみに誰も死なないし不幸にならない。 デカい事件と並行してラブストーリーを中心に据えるこの強引さが良い。 ハートフルなメルヘンカフェでふんふわシフォンケーキを食べながら、店内のBGMはデスメタルが流れてるみたいな。 一見バランス悪そうだけど、暴力的なまでのラブアンドピースハートフルほんわかパワーで強引にまとめ上げている。 面白い!<<5152535455>>
ジャンケットバンクやエンバンメイズなどの独特な世界観のギャンブラー漫画を描いてきた田中一行先生、初期の頃の作品。 人を操る事ができる能力を手にした青年が主人公で、能力を使って大金を奪うが、ヤクザの金に手を出してしまい、追われる羽目に…。 設定はありがちかもしれないが、この作者が描く人間たちは、やっぱりどこか普通じゃない。どいつもこいつも目が怖いし、頭のネジが外れぶっ飛んだセリフを、予想外の方向から繰り出してくる。街中にいたら絶対目を合わせたくない。でも目が離せない謎の引力がある。 全2巻と短いが最初から最後まで息をもつかせぬ展開で、スリルを欲してる人にはうってつけの漫画だと思う。